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【企画参加】サムライVSアナコンダ

音楽を聴きながら書いたので想像しながらお読み頂ければ幸いです。


♪片手に ピストル~

心に 花束~

唇に 火の酒~

背中に人生を~

ああ~  ああ~  ああ~  あああ~




きゃらを…あなたが死んだって、風の便りに聞いたの。

あの頃、私達はとても若くて、愛があれば何もいらないって、そう思っていたわね。
愛以外何もない生活だったけど…私とっても幸せだった。

でも、あなたはもっと大きな夢を追い求めるようになって…
私達の間にはだんだん隙間風が吹き始めたの。


♪ありがとう えニー

おまえは いい女だった~

はんぱな ワインより 酔わせてくれたよ

だけど えニー あばよ えニー

俺は 行かなくちゃ いけないんだよ~



きゃらを…私、あなたがいれば何もいらなかった。

いつかあなたが突然消えてしまうような気がして、私とても怖かったの。
あなたには夢があるってわかっていたけど、私にはあなたしかいなかった。
あなたとの生活が永遠に続けばいいって、それだけを願っていたわ。


♪寝顔に~キスでも してあげ~たいけど

そしたら 一日 旅立ちが~伸びる~だろう

男は~誰でも 不幸な~サムライ

花園で~眠れぬ ことも~あるんだよ~



あの日のことは今でもはっきり覚えているの。

朝起きると隣にあなたはいなかった。

私、探したのよ。
土砂降りの雨の中、傘もささずに探したわ。
でも、いつかこんな日がくるような気がしていたの。
きゃらを、あなたがサムライだってことは私が一番よくわかっているつもりだったから…。


♪片手に ピストル~

心に 花束~

唇に 火の酒~

背中に人生を~

ああ~  ああ~  ああ~  あああ~


きゃらを…
あなたが死んだなんて信じられないわ。

探検隊の隊長となってアマゾンの奥地に行ったあなたは、巨大なアナコンダに襲われそうになった幼い子供を助けようとして、片手にピストルを持ったままアナコンダに丸飲みされてしまった…。

あなたらしい壮絶な最期…。

きゃらを、あなたは永遠に私のサムライ……



※この話はフィクションであり、きゃらをという人物は実在しません。



こちらの企画に参加しました。

きゃらをさん、書いてるうちに泣きそうになりました…