きりんさんが好きです

きりんさんが好きです

記事一覧

Miniature giraffe

In the year 2075, geneticists at the Global Research Facility had finally succeeded in creating a miniature giraffe. They named her "Gigi" and she was only two …

NovelJam2021 萬歳淳一著 『アフターコロナ・パンデミック』を読んで

プレゼンのトップバッター(たしか)現役の産婦人科医師の方が描く近未来。 新型コロナウイルス感染症が収束し、今の我々(主語でかい?)が望む「元の生活」に戻りつつ…

NovelJam2021 「えにし独楽」を読んで

NovelJam2021 鷹村アキラ著: 「えにし独楽」を読んで この作品は当日のプレゼンを聞いて、面白そうだと思った期待の一冊。 時代物の小説というのを私はあまり読んだこと…

NovelJam2021 「BOND」を読んで

NovelJam2021 澤 俊之 著: 「BOND」 を読んで NovelJamに毎回ギター片手に参加し、いつからかリモートで映画見ながら執筆。 作品をかきあげたら一発ギターを掻き鳴らす…

NovelJam2021 「Innocent」を読んで

NovelJam2021 M☆A☆S☆H著 『Innocent』を読んで 正直、冒頭の数行を読んで後悔した。 なんて作品を最初の1冊に選んでしまったのだ。もっと楽しく水を飲むように読…

天籟の麒麟

―――――――――――――――――――――― 尾は牛に、胴は鹿に似た、獣が荒れ地を行く 吉兆の雲が太陽にかかり、政事の繁栄を明示す 人民は大成功を収め豊作の年とな…

きりんさんにふれたい

あの凛々しくそびえ立つ姿に目でふれたいのです。 あの美しいアミメに手でふれたいのです。 あの太くて立派な首筋に頬でふれたいのです。 あのフサフサなたてがみに頭でふ…

新橋Zoo

毎週木曜日21時、新橋にある小さな部屋に、男たちが集まって来る。 メンバーは毎回違うが共通点があり、みな動物の被り物(頭だけ)をかぶっている。サル、ニワトリ、カ…

キリンの親知らず

「キリンにも親知らずはあるの?」  娘の不意打ちに私は固まってしまった。 「お父さんキリン好きでしょ? 知ってる?」  確かに私はキリンが好きだ。普通の人よりは知…

ハンドライドキリン

ボロアパートに住む大学生の元に届いた差出人不明の荷物。 中には両手に乗る位の小さなキリンが入っていた。 その日から男と手乗りキリンの生活が始まる。 友人やメディア…

青空に向かって

動物園の動物飼育員になりたい女の子。 アルバイトをしながら、動物飼育員の採用試験に応募するが彼女のメンタルが原因で連敗中。 ある日、キリンと会話が出来るようになり…

ジラフ イン ザ ボトル

「ユーリがいなくなったぁ?!」  いましがた僕が口頭でした報告に、課長の大きな声が事務棟中に響き渡った。部屋にある書類棚のガラス戸が震えるほどだ。皆びっくりして…

キリン解剖記を読んで

本書を手に取るきっかけ本書を読む前に萬年 甫:著「動物の脳採集記」を読んでいた(キリンの頁までで止まっているのだがw)サブタイトルの「きりんの首をかつぐ話」に惹か…

Miniature giraffe

Miniature giraffe

In the year 2075, geneticists at the Global Research Facility had finally succeeded in creating a miniature giraffe. They named her "Gigi" and she was only two feet tall.

Gigi was not only small in s

もっとみる
NovelJam2021 萬歳淳一著 『アフターコロナ・パンデミック』を読んで

NovelJam2021 萬歳淳一著 『アフターコロナ・パンデミック』を読んで



プレゼンのトップバッター(たしか)現役の産婦人科医師の方が描く近未来。

新型コロナウイルス感染症が収束し、今の我々(主語でかい?)が望む「元の生活」に戻りつつある世界のお話。

現在も聞こえてくる話で厳しい制限の元、感染症の治療に当たっていた主人公だが、感染症の収束とともに、急激な”医師余り”にあい、リストラされてしまう。
気になって調べてみたら、昨年一回目の緊急事態宣言を皮切りに産婦人科に

もっとみる
NovelJam2021 「えにし独楽」を読んで

NovelJam2021 「えにし独楽」を読んで

NovelJam2021
鷹村アキラ著: 「えにし独楽」を読んで

この作品は当日のプレゼンを聞いて、面白そうだと思った期待の一冊。
時代物の小説というのを私はあまり読んだことが無いものの、
バカ真面目で、お江戸でお役目に就いたばかりの田舎侍と
荒々しい寺侍崩れの浪人のコンビは、ドラマ「相棒」をイメージさせ
否応なしに期待感が膨らんでしまう。

冒頭、仁之助が食べている夜鳴き蕎麦という響きがどうに

もっとみる
NovelJam2021 「BOND」を読んで

NovelJam2021 「BOND」を読んで

NovelJam2021
澤 俊之 著: 「BOND」 を読んで

NovelJamに毎回ギター片手に参加し、いつからかリモートで映画見ながら執筆。
作品をかきあげたら一発ギターを掻き鳴らす。
そんなNobelJamの風物詩的な本作品の著者。
私はこの方の作品の中で飯の描写が特に好きだ。
飯の場面だけは文章を、食うように愉しんでいる。
もちろんギター含む音楽の描写も素敵なのだが、
私は音楽にとんと

もっとみる
NovelJam2021 「Innocent」を読んで

NovelJam2021 「Innocent」を読んで

NovelJam2021
M☆A☆S☆H著 『Innocent』を読んで

正直、冒頭の数行を読んで後悔した。
なんて作品を最初の1冊に選んでしまったのだ。もっと楽しく水を飲むように読める作品が有っただろうに。
それでも私はこの作品を真っ先に読みたかった。
それは、表紙やプレゼンによるものもあるが、なによりも本作の著者のことを知りたかったのかもしれない。

彼のことは前回のNovelJam、または

もっとみる

天籟の麒麟

――――――――――――――――――――――
尾は牛に、胴は鹿に似た、獣が荒れ地を行く
吉兆の雲が太陽にかかり、政事の繁栄を明示す
人民は大成功を収め豊作の年となり
みんな歌を歌って偉大な平和を讃える
――――――――――――――――――――――
           中国西安府十五世紀の絵巻
          「キリン伝来考」より引用

―1887年― アフリカ東海岸・ソミニア共和国・キスマー

もっとみる

きりんさんにふれたい

あの凛々しくそびえ立つ姿に目でふれたいのです。
あの美しいアミメに手でふれたいのです。
あの太くて立派な首筋に頬でふれたいのです。
あのフサフサなたてがみに頭でふれたいのです。
あの短い尻尾に足でふれたいのです。
あの可愛らしい角に唇でふれたいのです。
あのつぶらな目に見つめられたいのです。
あのどす黒い舌でふれられたいのです。
彼の肉に歯で舌で喉でふれたいのです。

新橋Zoo

毎週木曜日21時、新橋にある小さな部屋に、男たちが集まって来る。
メンバーは毎回違うが共通点があり、みな動物の被り物(頭だけ)をかぶっている。サル、ニワトリ、カエル、ウマ、キリン。
男たちは顔を隠し、日頃の愚痴を吐き出すのだ。

キリンの親知らず

「キリンにも親知らずはあるの?」
 娘の不意打ちに私は固まってしまった。
「お父さんキリン好きでしょ? 知ってる?」

 確かに私はキリンが好きだ。普通の人よりは知識も多いと自負している。しかし、「キリンに親知らずがあるのか」なんて考えたこともなかった。私は答えに困ってしまい、トイレに逃げてググろうかとも思ったのだが、ふと思いついてこう提案してみた。
「じゃあ、お休みの日に動物園に行って確かめてみ

もっとみる

ハンドライドキリン

ボロアパートに住む大学生の元に届いた差出人不明の荷物。
中には両手に乗る位の小さなキリンが入っていた。
その日から男と手乗りキリンの生活が始まる。
友人やメディアに見つからないように切り抜けられるか。

青空に向かって

動物園の動物飼育員になりたい女の子。
アルバイトをしながら、動物飼育員の採用試験に応募するが彼女のメンタルが原因で連敗中。
ある日、キリンと会話が出来るようになり、彼女の中に変化が訪れる。
#100文字ドラマ

ジラフ イン ザ ボトル

ジラフ イン ザ ボトル

「ユーリがいなくなったぁ?!」
 いましがた僕が口頭でした報告に、課長の大きな声が事務棟中に響き渡った。部屋にある書類棚のガラス戸が震えるほどだ。皆びっくりしてこちらを見ている。
「飼育小屋の中にもいないのか?」
「本当に探したのか? またエリアの端っこにいて見落としたんじゃないのか?」
「あんな大きな動物がいなくなるわけ無いがだろうが!」
 課長がつばを撒き散らしながら続け様に僕に言葉をぶつけて

もっとみる
キリン解剖記を読んで

キリン解剖記を読んで

本書を手に取るきっかけ本書を読む前に萬年 甫:著「動物の脳採集記」を読んでいた(キリンの頁までで止まっているのだがw)サブタイトルの「きりんの首をかつぐ話」に惹かれてマケプレで購入した。これを読んでいる間に知り合いのライターさんから本書の発売を知らされ、その場で予約したもんだから出会いからして運命を感じてしまい、本書が届く前からワクワクが止まらなかった。
本書を紹介してくださった古田さん、本当にあ

もっとみる