なぜ という問いに
僕は答えられなかった
わからないというのは綺麗すぎる
わかっていた
自分にも同じ思いがある
それなのに わかったように聞いていた
僕には
答えはなかった
それは生きるということへの
優しい問いかけ
そして 悲しい問いかけ
答えはなかった
20年以上別の人に恋していたと
死の床で告白され
恋だったと言われた時
人は何をどうすればいいか
どこに答えがあるのか
真っ赤な太陽が ある時と
真っ黒な太陽が 沈む時が
ここで交じる
ここで泣き
ここでお互いの眼を
合わせることなく
さて 生きる正義だろうか
それは恐ろしく不幸かもしれない
わからない世界の
わからない現実
悲恋
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します