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詩)言葉は白い紙に(四行詩)

白い紙をじっとみている この世界はここにある
この世界 見えている世界は僕の心の中
孤独だ 結局は立って生きるしかない
誰かの声を聞きたくて

もしかしたら僕は もうひとりの自分が
どこかに生きていると信じているひとりかもしれない
たぶんどこかで 僕と同じもうひとりが生きていて
向こうで僕は、なにか滅びる予感の中で生きている

光が横断する 日常はそんなことの繰り返し
僕が諦めた世界 屈折した光の眩しさ
美しい世界を描こうとすればするほど
踏まれ傷つき 血か流れ

瞳をみる ひとでなしだと自分で言う僕が
固い粘土に囲まれた ほの暗いところにいる
㒒そのものがこの世界を欲しているのか
愛情のない世界。この世界が美しいのは

白い紙が全て。
自分から出発し 向かい合い
向かいあったものを形にする
その時はじめて 言葉が生まれる。

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