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さらまわしネタ帳110 - Shake 'Em On Down

ブッカ・ホワイトの「シェイク・エム・オン・ダウン」というブルース・クラシックがあります。本当に多くのブルースメンがカヴァーしております。ビッグ・ビル・ブルーンジーがオリジナルかと思うくらいに一般的なのはこちらだったりもしますが、オリジナルはブッカ・ホワイトですね。ブラック・クロウズはライヴでミシシッピー・フレッド・マクドウェルの「シェイク・エム・オン・ダウン」と曲紹介してますから、いけませんねぇ。勘違いされている曲としても有名かもしれません。

シェリル・クロウがライヴでブリンズレー・シュウォーツの「ピース・ラヴ・アンド・アンダースタンディング」を「コステロの曲聴きたい?」とか紹介しているのと同じですかね。売れた者勝ちですかね。作者には気の毒ですが、カヴァーが売れると仕方ないですかね。ニック・ロウ作の名曲ですけどねぇ…。

「シェイク・エム・オン・ダウン」はギター2本の掛け合いがいいわけでして、ギタリストが2人以上いるライヴなんかでやるとウケるわけですな。昔からそういう使われ方の曲代表と申しましょうか。イベント的なライヴで、「ちょいとやろうぜ」みたいなシチュエーションがお似合いと申しましょうか、いい演奏が残されていると思います。

ジャムバンド的な現代サザンロックの雄、ノース・ミシシッピー・オールスターズなんかも、ジャムの定番なのではないでしょうか。ルーサー・ディッキンソンが好きそうな曲ですな。ルーサー・ディッキンソンがプロデュースについた盤もあるサマンサ・フィッシュも、この曲をよく取り上げているようです。

でもね、やっぱり「ギター2本でやろうよ」という気がしてしまうわけです。そんなところに昨夏のライヴ動画がYouTubeに載っておりまして、なんとエリック・ゲイルズとギター2本の掛け合いをやっているわけです。これがいいんだ。「やっぱ、こうでなくちゃね」と思って繰り返し観ております。

本来きわどい歌詞の曲ですし、この男女での掛け合いと盛り上がり方が実に的を得ているかと思います。

ラジオ番組中心の思考からすると、盤がなければ選から漏れるわけでして、こういう曲がいいなあと思っていても、最初から外して選曲してしまう自分がいるわけでして、「なんかもったいないなぁ」ということだけが頭の片隅にこびりついておりました。そんなわけで、しばらく番組OAがないこの時期にこそということで、ここでご紹介しておきます。

は、やっぱり気持ちいいや、このおねえさんのギター。

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