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縛りBBQ

日本は五月になれば連休がある。
自ら休むことに躊躇いがある日本人は一気呵成に休み出す。
国民性という奴である。
観光地に行こうものなら、渋滞に巻き込まれ、不自由極まりない。
それもまた連休、と割り切っていれば問題ないが、いかんせん、時間は浪費される。

僕はすでに車の中でも愉しめる術を手に入れているから、正直問題ないのだけれど、あえていく必要もない。

だから自宅で、BBQと相成りました。

BBQの楽しみはなんと言っても野外、その風を額に受けながら飲みたるは酒類である。

まずはビールで喉を潤す、これは常套手段。

いきなり熱燗とか上級者の真似事をしてはいけない。
初心者はビールにしなさい、悪いことは言わない。ビールだよ、そう、プルトップをあげて、炭酸を抜いて、そのままぐいっといっぱいまずは飲みなさい。

喉越しで味わい、冷たさを味わい、また風を受けて微笑みなさい。

さて、肉を焼こう。

と言っても、ただ肉を焼くのも面白くない。
だからここは縛りBBQを興じましょう。

すなわち、ソーセージ縛り、だ。

肉は全てソーセージ。

いろんな種類の、ソーセージを用意しましょう。
肉より安いぐらいだから、思い切って普段使わないようないいソーセージを買っておきましょう。
肉は必要なし。
かと言ってソーセージだけだと流石に、家族や友人に白い目で見られるから、野菜や、魚介なども用意しておきましょう。

どちらにせよ、不平は出るのだから、でもね、BBQで一番うまいのはいつもソーセージなんだよね、その割にあんまりたくさんないんだよね、だからいろんな種類のソーセージをこの際、思う存分食べたいじゃない。

炭に火をおこして、弱火でじっくり焼きましょう。
ビールと共にそれに齧り付けば、肉汁が溢れ出してあちち、となるけれども、冷ます手段としてビールを煽るわけである。

今俺BBQの神様、と思うこと間違いなし。

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