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1on1に日々悩み、立ち向かってる話

今回は、エンジニアリングマネージャー(以下、EM)である私の主業務である、「1on1」について、つらつら書きたいと思います。
先に伝えておきますと、タイトルにある通り、悩んでいる内容がメインであり、その悩みを解決できるような画期的なアイディアまでは導けていないというのが、現状です。色々な書籍やコンテンツからのインプットを通じて、これからも色々なことをトライしていこうというフェーズなので、共感していただくもよし、こんなことも自分はやっているな?だったり、こういった考え方もあるんじゃないの?といった目線で読んでいただければと思います。


目的、EMのミッションについて

現職のちゅらデータは、社員の9割がエンジニアであり、個人のやりたいことを重要視し、エンジニアファーストな会社です。そのなかで、弊社のEMは個人の成長を最大化し、最先端の仕事ができるエンジニア集団をサポートするのが役割となっています。そのため、他社とは異なり、ちゅらのエンジニアリングマネージャーはプロジェクトには原則所属せず、あくまで個人の支援を主な業務としています。その中で、1on1は、ちゅらのEMのメインタスクと言っても過言ではありません。
実際、私も現職についてから約半年以上、毎週10人以上のエンジニアメンバーと1on1をしています。
最初は、体系的な1on1の知識がなかったので、とりあえずインプットや、手法のお手本として、以下の本とカードを参考に1on1を開始してみました。

【参考】1on1で話す内容

上記にある通り、まずは信頼関係を構築するところから、メンバーの「内省」を支援することをベースに、はじめは短期的な問題や状況を話してもらうところから、徐々に長期的なキャリアや会社の将来ビジョンとの擦り合わせといった話しをしていくことで、「知識・人脈支援」「社内キャリア支援」につなげること、を目的として社員に伝え、1on1を進めはじめました。
そして、その先には、社員1人1人が自律したエンジニアとして、「経験学習サイクル」を回せるようになり、成長し続けられる人材となるための土台を作る支援を行うことが、私たちの1on1の目的として設定しました。
また、経営層からは、EMへのミッションとして、「退職者を出さないようにしてくれ」というのが命じられ、我々としては、個人ベースのサポートをまず強化することで、ミッション達成に向けて走り始めました。

現状の成果、課題点について

まずは成果につながっている点をいくつか挙げたいと思います。

成果につながっている点

  1. エンジニアメンバー各個人の状況把握ができるようになり、各個人の強みや課題部分の解像度があがった

  2. 個人の問題やプロジェクトの問題などが、リアルタイムで把握できるようになり、それら問題に対してアクションを取るスピードがあがった

  3. エンジニアの孤独感を軽減し、相談役となれることで、メンタル面でのサポートは以前より手厚くなった

  4. 働くなかでちょっとした困ったことを早期に発見し、解決できるようになった 等

我々でいう「マイナスをゼロにする活動」は確実に成果として出ているのかなと感じています。
会社としては、1年間で倍以上の社員数となり、急拡大しているなか、少なからず組織としての綻びは少なからずちらほら出ているのかなと感じています。
その中で、EMが個人に対してのサポートを手厚くすることによって、組織が大きく崩れずに、現状成長し続ける体制を保てている一因となっているのかなと、個人的には考えてています。

ちなみに、私は昨年下期の360°評価のなかで、「会社のリベロ的役割を担ってくれている」という社員からのフィードバックをいただけたことからも、一定の成果が出ているのかなと感じています。

一方で、課題として感じている点についても、いくつか挙げたいと思います。

課題に感じている点

  1. 1on1の時間が短期的な話に終始してしまい、将来のキャリア形成や会社への貢献や個人の成長といった、長期目線での「プラスに促す活動」にまで結びついていない

  2. 現状だとEM1人当たり15人以上のエンジニアと1on1をしており、世間一般で言われる1人の人間がマネジメントできる許容人数(10~多くとも15人)を超えており、各個人に対するサポートに充てられる時間が短くなってしまい、惰性的な1on1になったり、サポートの濃淡を付けられない状況になりつつある

  3. 1on1の活動自体がかなり個人のスキルや、EMとメンバー間との相性や関係性に依存している状態で、やり方も各EMの裁量に任されている分、属人化している。EMの個人能力に頼っている状態

1.の課題原因について

大きく2つの原因があると考えています。
①メンティ(メンバー)が、目先のプロジェクトや業務に常に追われて
 おり、落ち着いて長期視点での考えに及んでいない
②各個人の目標設定ができていないため、目標に向けたアクションの設定や
 その達成有無といった成長をはかるための仕組みがあいまい

②の補足として、自分自身も含めて、将来のなりたい姿を明確に描けている人、特にエンジニアだと将来のビジョンを明確に持っている人は少ないのかなと感じています。というより、むしろ昨今の目まぐるしく進化している業界の特性上、10年後や20年後を描くのは難しい。また、弊社のビジネスの特性上、最先端の技術領域に対してチャレンジングなプロジェクトを多く遂行していることもあり、5年後、10年後の世界でその技術がどうなっているのかもわからん、みたいな状態だったりします。そうすると、今は目の前にある興味があることにとりあえず専念したり、または、若手だと漠然と不安感みたいなものはあるが、何から手をつければいいのかわからない、みたいなことが多かったりします。このような状態で、特に目標を持たずに時間を過ごしてしまうと、我々としては戦略的にメンバーの成長を促すこともできないし、メンバー自身も成長実感を感じにくく、例えば何となくプロジェクトをやって、何とかプロジェクトは完遂できたけど、自分は何ができるようになったのか、自分は今後どうなるのか、といったように迷子になってしまい、モチベーションも保ちにくくなってしまうのかなと思っています。

2.の課題原因について

こちらの原因は明白かと思いますが、EMの人員不足が大きな原因となりますEMの採用活動は実施しているものの、候補となる人員がなかなか見つからない、転職健在層、転職潜在層ともにリーチできていない、というのが大きな課題かなと感じています。
この点に関しては、読んでくださった読者の方で、興味を持ってくれたり、一緒に働いてみたい、というのがあれば、まずはコンタクトを取っていただければと思います!
私の個人twitterアカウントもさらしておきますので、興味があれば是非、お気軽にDMください!!

合わせて、弊社HPも!! 沖縄で1番イケてる会社ですwww

3.の課題原因について

ここは、あえていまは個人で勝手にやっている、というフェーズだったりするのも一因としてあります。そもそも、EM業務は現在VPoEも含め4名で回していますが、やり方やルールを作るために、いちいち皆で合意をとりながらやろうとすると、意志決定に時間がかかってしまうというデメリットもあり、意志決定のスピードも我々の業務には必要な要素なので、無理にやり方をそろえず、最低限の方向性だけそろえ、各々で判断して進めるスタイルで落ち着いています。
また、現状で実際に問題が起きているか、という点においてはそこまで顕在化していないというのが私自身の見解です。現職のEMメンバーは、分野は違えどそれぞれが自分の強みをもっており、各々がこれまでのマネジメント経験を活かしながら、新たな知識や経験をキャッチアップして進めているので、今後のフェーズで、お互いのノウハウを共有したり、新しく参画するEMにナレッジトランスファーする仕組みを作ることが、今後の検討すべきことかなと考えています。

最後に

1on1が主業務であるちゅらデータのEMとしては、1on1自体の質向上は喫緊の取り組むべき事項であり、また1on1を通じて得られた組織や個人に対するフィードバックをネクストアクションにつなげて、個人と会社の成長、より安定した組織基盤の構築に繋げていくことが、私のやるべきことだと考えています。
各エンジニアの目標管理に関しては、目標管理フレームワークのOKR(Objective Key Results)を使って、会社の成長と個人のなりたい姿を擦り合わせながら、成長をサポートできればと、現在、絶賛企画中であります。
これをうまく運用できれば、「自分のやりたいことが会社で実現できている状態」⇒「退職する理由がない状態」につながり、我々のミッション達成(厳密には達成されることはかなり難しいのだけれども。。。)にも寄与する部分ではあるので、まずはここをしっかりと運用を回せるように企画していきたいと思っています。
また、採用に関しても、今後注力していきたい活動ではあるので、まずは認知を広げるために、私のできる小さな1歩としては、こういった執筆を通して、より多くの人にまずはちゅらデータという会社を知ってもらい、認知を広げていく草の根活動をしていきたいと思います。

タイトルの回収になりますが、現職に就いてから半年以上、1on1に限らず今まで自分が学んでこなかった分野も多々あり、日々悩み、モヤモヤし、ゴールのない階段をそもそも上れているのか、、等々を考えながら不安やプレッシャーと共存しながら業務に邁進しています。
ただ、救いとしては、他社のEMの方も似たような悩みを抱えていたり、職場内でも相談を聞いてくれるシニアのエンジニアの方も多くいたりして、マネージャーという役割ではあるものの、決して自分がすべて責任を背負い過ぎる必要はない、難しい問題に取り組んでいるんだから、簡単に解決できないよな、というように割り切って考えるようにして、「悩むのも楽しむ」ことにしています。

あくまで私個人の考えの話ですが、悩みを抱えている誰かに対して、1つの気づきになればこれ幸いです。一緒に悩める人いたら、一緒に悩みましょう!


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