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「内向的」であることを自己受容しよう

はじめに

最近、台湾出身のジル・チャンさん著「静かな人の戦略書」(以下、本書)を読んで、改めて、「自己受容」することの重要性に気付かされたので、その辺りの考えをつらつらとアウトプットしていきたいと思います。
この本との出会いについては、youtubeチャンネルの「pivot公式チャンネル」にジル・チャンさんが来日された際に出演されていて、著書に関する話を含め、これまでのご経験の話をされていました。
シンプルに魅力的で笑顔がチャーミングで、その中で落ち着いた雰囲気が印象的な女性でした。話されているときの笑顔やユーモアたっぷりな表現を交えながらお話しする姿に好感を持ち、是非著書を読んでみたいと思い、瞬時にAmazonをポチって購入しました。
これだけで興味を持たれた方もいるかもなので、一応、リンクを貼っておきます!

ここでは、特に本の要約や、内容を網羅的に説明しようというわけではないので、本の内容が気になる方は是非手に取って読んでいただければと思います。

重要なのは、受け容れること

本書で一つのキーワードとなっている「内向的」という言葉。
著者のジルさんも自らが認める「内向的」な方のようです。台湾生まれで、出しゃばらない、しゃしゃりでない、規律を守っておとなしくしていることが礼儀という文化で育ちながらも、渡米し、アメリカのプロスポーツのマーケティングビジネスに飛び込み、一見すると「外向的な人」が集まり、活躍するような世界で、いかに内向的な自分がどのように振る舞えば良いかを必死で考え、努力し、成功を収めることができたのか、という内容が、ジルさんの経験をもとに語られています。
この本を読んで私が改めて感じたのは、自分は結局、自分だということ。装ったり、繕ったりしてもいつか綻びが出たり、無理をしている自分に限界が来てしまうことをジルさんも指摘しており、いかに自分らしく活躍するために自分の性格、長所や短所を受け入れて、それをどうやって活かすのか、という方向に思考を働かせることが重要だ、ということに強く共感しました。単純に「内向的」だから、「外向的」だから成功できる、できないとかではなくて、自分自身の良い部分も悪い部分も自分であることをしっかりと需要した上で、ここで自分なら何ができるかを考え、行動に移すことが成功につながるものだと、改めて気付かされた気がします。自己肯定を高めるための初手に当たる部分かなと思います。
(ちなみに、ジル・チャンさんが成功をおさめることができているのは、並々ならぬ自己分析や戦略的な思考、恐怖や不安から逃げない、必ず成功してやるんだ、という強い胆力をお持ちだということは「内向的」「外向的」云々ではなく、当人の才能や努力を含めたスペシャルな力だと私は理解しております。)
本書のメッセージは、「内向的な人」・「大人しい人」・「静かな人」も活躍できるんだよ、と著者からのエールの部分もあるかと思いますが、私自身は、外向的とか内向的とか関わらずに、まずは自分を認めることの重要性を説いているのかなと感じました。

やっぱり色んな人と「チーム」で働くことは面白い

本書では「性格のタイプが違う人をあえて組み合わせてチームを組ませ、成功をおさめた話」の事例が書かれていますが、これは、現在マネージャーという職種にある自分としては、一番ワクワクする面白い部分だなと感じました。
何を面白いと言っているかというと、人って、チームを組むと化学反応のように予期しない思考や行動の変化が現れるという意味で、とても面白いと思いますし、1つのミッション成功のために、チームメンバーの組み合わせを個人個人の性格や能力を踏まえ、考えてチームを組成することが、マネージャーという役割の大きな部分であり、腕の見せ所なのかなと考えたりします。個人個人だけで見ると、チームを組ませることに不安を感じる場合でも、実際に一緒に仕事をすると、想定以上の成果につながることもあれば、各チームでエース級の働きをしているメンバーを集めてドリームチーム結成だと息巻いても、いざ蓋を開けてみると、思ったようにパフォーマンスしないみたいな話はよくあるのかなと思います。
スポーツの世界でもよく当てはまると思って、一昔前のサッカースペインリーグのレアル・マドリードは「銀河系最強軍団」と言われつつも、チームとして中々結果が出なかった、というのは、例を挙げればいくつもあると思います。よく言われる「メッシ11人揃えてもサッカーは勝てない」というのが私の中でのマネージメント論に大きく影響しているなーと思います。
話を戻すと、チームで成果を残す上で重要なファクターはなんなのか、と考えた時に、1つの要因で考えられるのが、いかに互いの長所を伸ばし、互いの短所を補いあうことができるか、ということだと考えます。
そして、これを実現する際にも重要になるのが、各個人がお互いのことを知る、他者理解する以前に、それぞれが自分のことを理解し、受容できている状態であるか、ということだと考えています。
自分を認めきれておらず、自分を取り繕っていては、他者から受け入れてもらうことも、到底理解してもらうこともできないと思います。
チームを良くしたいなら、まずは自分を見つめ直し、自分はどんな人間であるのか、ポジティブもネガティブも含め、全て自分であることを認めて受け容れること。そこからチームビルディングが始まると思うし、より良い関係性を構築するための一歩であることを、私自身も然り、また、メンバーにも伝えるようにしています。

最後に

最後に自分自身のことを。
本書には、自分が内向型なのか、外向型なのかをチェックする質問が用意されていて、内向型のチェックが外向型のチェックより3個以上多かったら、内向型の傾向が強い、と言えるらしく試しにやってみたところ、しっかり内向型の傾向が強いとの診断が(笑)
自己分析もしてみると、割と人前で話すことや大勢に囲まれたところで輪の中心にいたりする事が多かった学生時代や社会人の初期の頃のイメージもあり、ケッコー外向型と思われがちな部分があるのかなという認識ですが、内心的なところは実は環境の変化に不安が多かったり、人混みや大勢の中が嫌いで、静かに1人で休日を過ごすのが好きだったりと、納得感のある結果でした。
これはあくまで1つの指標であり、大抵の人が内向的な部分と外向的な部分を持ち合わせていることは、傾向の強弱はあれど共通している部分だし、本書でもそのように述べられていました。
重要なのは、内向的だから、外向的だからが良い、悪いではなく、全て含めて自分らしさを認められていることです。
その点で言うと、自分は20代の頃から比べて、今の自分のことをフラットに感じられるようになっているし、他者に対しても、昔は正直他者に対して相当無関心だった点も多かった気がしますが、最近は他者のことを受容したり、理解も一定できるようになってきて、一応30代折り返して精神的には成熟してきたのかなと振り返る良い機会になりました。
悩んでいる若手の同僚たちには、ぜひ一読してみては、とお薦めしたいな思う一冊でした!
皆さんもよければ自分を見つめ直す良い機会に。それでは、今日はこれにて。

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