(気の滅入らない)有木誠の癌闘病日記93(誕生日に考える)

8月16日、73回目の誕生日を迎えた。

しみじみ迎えた。
こんな感じで迎えた誕生日は、生まれて初めてだ。

今までの誕生日と、全く意味合いが違う。
どう違うか?

生まれて初めて、自ら「有り難い」「めでたい」と、感じる誕生日だったのだ。

子どもの頃は、何か知らんけど、「おめでとう」みたいな事を言われて、いつもよりはちょっとだけマシな食事を食べた記憶はある。
1950年生まれは、まだ戦後5年。
戦禍の傷跡が、まだまだ残っていた時代だ。
「誕生祝」なんかやってる場合ではない・・・というのが、現実だったろう。

「若者」になってからは、ただ騒ぎまくるだけの誕生日。

熟年になってからは、人生の折り返しを意識し、「何がめでたいものか!」と、ひねたスタンスを維持した。
それは、古希を迎える時期まで続くが、さすがに
その頃までになると「おめでとう」と言われると、「めでたい」には納得せずとも、
「あぁ、まだ、私は忘れ去られてはいない」みたいな感情が湧き上がり、ちょっと嬉しかったものだ。(笑)

さて、今年の誕生日、
昨年の3月に「肺腺癌ステージ4」を宣告される。
そうなるとさすがに、自分で色々調べる。
ネットを開けると、「5年生存率5%」の文字が見える。
医学の進歩等の希望的観測も無くはないが、これも一方の現実だ。

となると、
今年、誕生日を迎えられた事は、
今までとは、全く意味合いが違ってくる。
これは「当たり前の事」ではないのだ。
今日まで、よくぞ生き永られた。
しかも、病院で、息絶え絶えじゃなく、自宅で日々料理も作り、時々「歴史探訪」の大義名分の元、「お遊びのドライブ」も出来ている。

これは本当に
「めでたい」「有り難い」事だ。

加えて、日々、
周りの多くの方々に、励ましと、サポートを頂いている。
涙が出るほど有り難い。

皆様、
私、めでたくも、本当にめでたくも
73歳の誕生日を迎えました。
ひとえに皆様方の、
励ましとサポートのお陰です。
誠にありがとうございます。

出来れば、もう少しの間、生きていたいと思っています。
面倒くさいでしょうが、引き続き、よろしくお願いします(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?