余韻

日曜午前のレッスン前
せめて反復練習すべきところ
鍵盤に向かうのはごくわずか

お稽古後のお菓子の準備に
むしろ時間を割いていた

いかにお菓子の妖精の曲でも
力を注ぐポイントは 
そこでは無かろうに

弾き込んでくる一番手と
あまりに暢気な二番手と
目指すところが異なる生徒

後年 楽譜に残る 書き込みに
匙を投げずに教えてくれた
師匠のありがたさを実感

一月遅れのお祝いの
ケーキの焼ける匂いに
ふと思い出す
紅茶のひととき














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