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【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#4~忘れ物が多い~

はじめに
 
子どもが発達障害を抱えていると、日常の中で忘れ物や行動の集中力の欠如など、さまざまな課題に直面することがあります。テレビゲームや興味のあることには熱中する一方で、学校や家庭でのタスクや予定にうっかり気づかないことも珍しくありません。そんな時、親ができる工夫が日常をスムーズにするのに役立ちます。


1.理解と工夫の忘れ物対策

 まず大切なのは、子どもの特性を理解することです。例えば、彼らは従来のやり方ではなかなか注意を維持したり、重要なことを覚えたりするのが難しい場合があります。これは、テレビゲームや興味を引くものには驚くほどの注意力を発揮する一方で、日常生活や学校の予定にはうっかり気づかないことがあるためです。

 子どもがだらしないわけでも、きちんとする気がないわけでもありません。むしろ、彼らは異なる学習スタイルや注意の持続能力を持っているだけです。彼らの注意力が続かないことや、物事を忘れがちなことは、彼らの個性の一部であり、意図的なものではありません。

 このように、子どもの特性を理解した上で、忘れ物対策を考えることで、彼らの日常生活をスムーズにすることができます。

2.ジッパーつきファイルの活用

 ジッパーつきファイルを活用するのは、忘れ物対策の中でも効果的な方法の一つです。例えば、子どもの教科ごとのプリントや提出物を分けるために、数個のジッパーつきファイルを用意します。数学のプリントや課題用紙を一つのファイルにまとめ、国語のものを別のファイルにしましょう。こうすることで、子どもは必要なものを探す際に教科ごとに整理されたファイルから取り出すことができ、混乱や忘れ物のリスクが減ります。

 また、封筒型のファイルを選ぶことも有益です。封筒型のファイルは、開閉が簡単で出し入れがスムーズなため、子どもが素早く必要なものを取り出せます。これにより、子どもがストレスを感じることなく、自分の持ち物を管理する習慣を身につけることができます。

 このように、ジッパーつきファイルを活用することで、子どもが学校や日常生活で持ち物を整理しやすくなります。そして、整理整頓ができるようになることで、忘れ物を減らし、自信を育むことができるでしょう。

3.発達障害の子どもとの持ち物管理戦略

 持ち物の管理に工夫を加えることも重要です。例えば、子どもの持ち物を教科ごとに分けて管理するために、色分けされたボックスファイルを活用する方法があります。数学の教科書やノートを赤いファイルに、国語のものを青いファイルにまとめるといった具体的なアプローチです。このようにして、子どもは必要なものを探す際に教科ごとに整理されたファイルから取り出すことができ、混乱や忘れ物のリスクが減ります。
 また、大きな袋を使用することも有効です。例えば、学校から帰るときには、ランドセルの中に必要なものをすべて詰め込むのではなく、大きなバッグやトートバッグにまとめて持ち歩くようにします。これにより、子どもは持ち物を一箇所にまとめて管理することができ、必要なものを見つけやすくなります。
 このように、持ち物の管理に工夫を加えることで、子どもが忘れ物を減らし、日常生活をスムーズに進めることができます。

4.子どもの自立を支援する親の役割

 親のサポートは非常に重要です。最初は親や先生が、子どもに声をかけて手助けをすることで、彼らが徐々に自分で宿題や持ち物の管理を始めるようになります。たとえば、宿題をする時間を毎日決め、親が子どもと一緒に机に向かって座ることで、彼らが宿題に取り組む習慣を身につけることができます。また、持ち物の整理や準備をする際には、親が子どもと一緒に行動し、彼らがどのように物事を管理すればよいかを示すことも重要です。
 そして、成功した時にはしっかりと褒めてあげることも大切です。たとえば、宿題を忘れずに提出したり、持ち物を整理して準備を整えたりした際には、親が子どもを褒め称えることで、彼らの自信を高めることができます。このように、親のサポートと励ましは、子供が自立し、自信を持って日常生活に取り組む上で欠かせない要素です。

最後に
 子どもの特性を理解し、工夫を凝らしてあげることで、彼らの自信を育みながら、日々の生活をより円滑に進めることができます。

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