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リーダーが体調不良にならないために、長期のストレスを乗り切る方法!

わたしたちは絶えず何らかのストレスを受けています。同時に、抵抗する力も持っているので、適度なストレスは、むしろよい刺激となることも多々あります。

では、どのあたりがストレスを抱える限界なのでしょうか。
抵抗力で何とかできる境目と、抵抗できなくなる境目はどこなのでしょうか。

精神的には、「こんなことくらいで負けないぞ」「へこたれている場合ではない」「どうしてもやらなければならない」「まだまだやれる、これからだ」などと思っていても、

抵抗できなくなる境目として、体調不調になってサインを出してくることってありませんか。

よくあるのは、胃炎、胃潰瘍、高血圧、頭痛、肩こり、腰痛。それに加え、病気にかかりやすくなり、普段自分の弱いところが症状として出やすくなる。

わたしたちの体は、ストレスを受けると、いったい何が起きるのでしょうか、どんなメカニズムで体に不調が起きるのでしょうか。

そこで今回は、体の状況を把握して、ストレスを受けても抵抗力で何とかできる範囲を理解し、ストレスとうまく付き合っていく方法を考えてみましょう。


ストレスとは体の恒常性の維持を脅かすもの:4つの分類

体の恒常性(ホメオスタシス)とは、一定の状態に維持しようとする働きです。例えば、暑かったら汗をかいて体温を調節し常に37前後を維持するようにする、低酸素になったら大きく息をして酸素を何とか取り込もうとする、などの働きです。

その体の恒常性の維持を脅かすものを、ストレスといいます。

ストレスを4つに分類すると、
・気温や騒音などの物理的ストレス
・低酸素や排気ガスなどの化学的ストレス
・感染や栄養不足などの生理的ストレス
・不安や焦りや怒りなどの心で感じる精神的ストレス
です。

わたしたちは、これらのストレスに影響されながら生きています。そして、4つの種類のどのストレスを受けたとしても、体は同じリアクションをします。

ストレスを受けると体はどうなる?

ではこれらの、物理的、化学的、生理的、精神的ストレスを受けると、からだはどのように反応するのでしょうか。

ストレスを感じると、まず初めに、脳の中で本能的な機能を司どる視床下部が反応します。

視床下部からは「副腎皮質刺激ホルモン」が放出されます。副腎皮質刺激ホルモンは、副腎皮質に到達して「副腎皮質ホルモン」を放出します。

副腎皮質ホルモンは別名を「ステロイドホルモン」といいます。

ステロイド、って聞いたことありませんか。
ステロイドは、異物との戦いを止めさせる作用を持っている強力な物質です。

強い炎症やアレルギーも、ステロイドを使うとあっという間に抑えられてしまう、劇的に効く薬に使われる、あのステロイドです。

ではなぜ、ストレスを受けると、異物との戦いをやめさせる、ステロイドが放出されるのでしょうか。

それは、もっと生命の危機に関わる、肝心な戦いにエネルギーを集中させるためです。

わたしたちの脳は、ストレスを「生命の危機」とみなします。
4つのストレスを見てみるとわかりますよね、寒すぎたり暑すぎたりしたら生死に関わりますし、酸素が薄くても菌に感染しても命に直結します。

精神的なストレスを受けた場合でも、体は生命の危機として反応するのです。

生命の危機が起きているのに、アレルギーと戦っている場合ではない、そう判断すると抗炎症作用のステロイドホルモンを出して、そっちを休戦させます。

ステロイドホルモンは、血圧を上げたり、血糖を上げたりする作用もあります。戦いに必要な骨格筋や心肺への血流を増やしたりする一方、消化管など戦いに不要な部分はを手薄にします。


ストレスが長引くと・・・

ステロイドは、生命の危機に関わる緊急事態の反応として放出されています。つまり、短期決戦としての反応なので、長く続くことは想定外のことなのです。

したがって、ストレスが長く続いてしまうと、悪影響を及ぼし始めます。
手薄にしていたところは脆弱な状態ですから、悪くなりやすいのは当たり前ですよね。胃炎、胃潰瘍、感染、高血圧、糖尿病・・・

これが、ストレスで体の不調が起こるメカニズムです。


長期戦のストレスを乗り切る方法はある?


ストレス反応は、短期決戦のための方策だとわかっていても、精神的なストレスの場合、すぐには解消できず長期化する場合もありますよね。

では、長期戦のストレスにはどう応戦すればよいのでしょうか。

体の不調にならないためには、
短期決戦の期間の単位で、早め早めに休養して、自分の中からストレスをいったん解放してやることです。

戦ったら休む。これを徹底しましょう。

体力的に戦い続けられないのはすぐに想像できますよね。ピッチャーが連日連投できないのと同じです。精神的な不可であっても体と同じくらいダメージを受けています。戦ったら休みましょう。

早め早めの休養です。
意識してリラックスする▶寝る、目を閉じる、ぼーっとする、何も考えない
ストレスから物理的に距離をおく▶職場から離れる、自然に触れる
意識から外す▶スポーツする、趣味などに没頭する、好きなことをする
ストレスで受けた傷を癒す▶ゆっくり話を聞いてもらう、安心できる場所で過ごす

短期決戦のうちにいったん見切りをつけて、これらをこまめに取り入れていきましょう。そうすることで、からだのストレス反応が休戦してくれます。

今まで手薄になっていたところをちゃんとケアさせてやりましょう。いったん体をきちんと平常に戻してやりましょう。これが長期のストレスと付き合っていくためにはとても大切です。


まとめ;


今回は、ストレスのメカニズムとその体への影響について探求しました。

わたしたちは、物理的、化学的、生理的、精神的なストレスに日常的にさらされており、これらは体に様々な反応を引き起こします。

短期的なストレス反応は生命を守るためのものですが、長期化すると健康を害する原因となります。この知識を踏まえ、ストレスを感じたら、それがどの程度のものかを正確に評価し、適切な休息を取ることが重要です。

戦ったら休む。これにつきます。

戦ったら休む、戦ったら休む、戦ったら休む!!

ストレスとうまく付き合って、心も体も健康を保ちながら、生き生きとリーダーシップを発揮しましょう!


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