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老後を楽しむ自適家事の卵焼き

おはようございます。
目覚めはいかがですか?よく眠れましたか?

私は相変わらず、4時間も眠れませんでした。
でも、そんなことどうだっていい。この一日は私の一日なんですもの。

今日は卵焼きを作ります。

以前、どこかのテレビの特集でみたの。
卵焼きにマヨネーズを加えるとおいしいらしいんです。

それで、私やってみましたの。
それが本当においしいの。コクがでてる。

オレンジ色の紙切れにメモしたんだけど。そのメモを間違えて娘に渡してしまったわ。

いやだわ、物忘れがひどくなってる証拠ね。

孫が来たときには、教えたの。
彼女、気に入ってたわ。

そのあと何回も作ってるって娘から聞いたの。うれしいわ。

私はね、若い頃忙しかったの。
朝はすごくバタバタしてた。子供たちの朝ご飯はろくに作れなかった。

でも、できるだけ、卵焼きは作るようにしてた。

卵焼きって、慣れさえすれば、すごく気分が高まる料理なの。

四角いフライパンと箸と卵を溶かすお椀しか必要ないじゃない。

しかも、きれいに卵を巻けると、なんとなくうれしいの。
ただ、日によっては幅がいまいちな日もあるわよね。
なんだか占いみたいでしょ。

時には、しらすやハムやネギなんかをいれて巻いた。

孫作

そんな卵焼きも、誰もいない台所に置かれてただけなのよね。

子供たちにはかわいそうなことをしたと思ってる。

学校行きたくないっていう決まり文句さえ、まともに聞いてあげた記憶がないの。

今でこそ思うのよ。
「いってらっしゃい」と「おかえり」を言ってあげられる親であったらよかったって。

彼女たちに、誰もいない家の、鍵をかけさせてしまった。
暗い影の中、玄関の扉を開けさせてしまった。

きっとね、特別なんていらないのよ。
一汁三菜の朝ご飯は必要ないし、手作りのクッキーを用意しなくてもいい。

ただ、子供たちの背中を見ながら、子供たちの表情を見ながら、声をかけてあげるだけでよかったのよ。

卵焼きはなにも言わないからね。

でも、いいわ。
ちょっとだけしょっぱい卵焼きの思い出には、マヨネーズをいれてやるんだから。

さあ、いってらっしゃい。今日も無理せず、頑張ってね。


卵焼き

・卵 1個
・砂糖 小さじ1
・マヨネーズ 小さじ1/2
・塩 少々



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