けるねるね (息子の中学受験に伴走し、2022開成&筑駒合格に立ち会う)

受験生の親として3年間中学受験に関わりました。本人は、小4からSAPIX通塾、2022…

けるねるね (息子の中学受験に伴走し、2022開成&筑駒合格に立ち会う)

受験生の親として3年間中学受験に関わりました。本人は、小4からSAPIX通塾、2022年2月 開成&筑駒に合格しました。 中学受験や勉強に関することを中心に様々な情報を発信しています。

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開成&筑駒合格のリアル

<はじめに> ここで書こうとしたことは、一生懸命頑張って結果が出てよかったという話ではありません。親子で中学受験に臨み、小4で受験勉強を始め、小6の2022年2月に開成&筑駒合格に至る、3年越しの真剣勝負の記録です。 この道のりは決して平たんではなく、とても長いものでした。終わってみるとあっという間に過ぎた時間のようにも思います。その一方、たどってきた道をふり返ると、富士山の裾野に広がる樹海の中を必死にかき分けながら進んできたイメージが思い起こされます。ああ、あそこにものす

有料
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    • 4つの数字から10を作るパズルがパワーアップして中学入試に登場

      4つの数字と四則演算(+-×÷)を使って10をつくるパズルがあります。 メイクテン(make ten)とも呼ばれます。 切符の番号や車のナンバープレートなど、4けたの数字4つを使って、足したり引いたり掛けたり割ったりして10をつくる、という『遊び』です。 例えば、「1257」 1、2、5、7の4つの数字を使って(順番は変更可能)、「+」「-」「×」「÷」と( )を使うのが基本。 あれこれ試行錯誤して、10ができたりできなかったり。 完全に「遊び」なのですが、過去、

      • 「たし算の数」と「かけ算の数」

        今年の中学入試の算数の問題を見ていたら、面白い問題を見かけたので紹介したいと思います。 1の位以外の位の数字を全て足すと、1の位の数字に等しくなるものを「たし算の数」とする。 例えば、112という3ケタの数は、1(百の位)+1(十の位)=2(一の位)なので、たし算の数。 1の位以外の位の数字を全て掛けると、1の位の数字に等しくなるものを「かけ算の数」とする。 例えば、122という3ケタの数は、1(百の位)×2(十の位)=2(一の位)なので、かけ算の数。 ここで問題。

        • 子どもの中学受験に対する親の関わり

          2年前に息子が中学受験した際、親が子どもの勉強に3年間付き合いました。 親が子どもの受験沼にどっぷり浸かっていたように思います。 連日、わが子の学習スケジュールを管理し、塾で習う単元の予習や復習に付き合って、科目毎にアドバイスを行う…。 このような家庭は巷では「親塾」と称されているようです。 大手塾では、予習中心、復習中心などいろいろなタイプがありますが、どこであっても塾での授業だけでは完結せず、どうしても「家庭学習」が必要になります。 そうしないと塾についていけな

          牛の放牧とニュートン算

          長野県美ヶ原高原で牛の放牧が始まった、というニュースを見た。 夏の暑さから牛を守るため、毎年5月下旬に麓の畜産農家から牛を預かり、秋まで放牧するのだという。 高原は標高2千メートル、暑さによるストレスを受けにくく、広い草原を自由に動きまわり、元気に育つのだそうだ。 牛の放牧で思い出すのが、中学受験算数のニュートン算。 例えばこんな問題。 算数の問題で牛の放牧が題材となっていたのが妙に記憶に残ったのと、計算が面倒だったのを覚えています。 牛が単に草を食べるだけだった

          想定外の方法で中受算数の問題を解く中高一貫校生

          子どもの受験に伴走して以来、中学受験算数の問題のハマり、時々、有名中の過去問を考えたりしています。 今年、ある難関私立中入試(算数)で出た損益算の問題がありました。 次のような問題でした。 よくある損益算で、それほど解き方に迷う問題ではないと思いました。 50円の4割の利益なので、20円。 予定の利益は、20×1500=30000(円) その86%は、30000×0.86=25800(円) 定価で900個売った分の利益は、20×900=18000(円) だから

          【中学受験】小4算数で出てくる「やりとり算」

          やりとり算にはいくつかのパターンがあります。 フローチャート書いて解くのが定番。 CがAに200円渡して900円になったから、その直前はCが1100円でAが700円… という風に1つ1つ遡って、3人の金額の動きをフローチャートにして埋めていく。 これが定石。 なかなかめんどうですね…。 実は、聞かれているのは、最初にAさんがもっていたお金なので、Aさんだけに着目すれば、OK。 Aさんは、120円払って200円受け取ったので、ネットで80円のプラス。 プラ

          男女別学は憲法違反か?

          昨年から今年にかけ、埼玉県の県立高校の共学化問題を巡る議論が盛り上がっています。 中高一貫の男子校に子どもを通わせている親として、考えさせられるところがあります。 <女子差別撤廃条約とは?> 1979年に国連総会において採択されてその後発効した条約で、日本も1985年に締結しています。 女子に対するあらゆる差別を撤廃することを基本理念とした条約で、「女子に対する差別」を定義し、条約を結んだ国に対し、政治面、経済面、社会的活動における差別の撤廃のための措置をとることを義務

          これがSAPIXの正答率2%の問題!

          サピのテストでは、最後の方の大問に、満点を取らせない(?)ためかどうかわかりませんが、難易度の高い問題を出してくることがあります。 この時期に解けなくても全く問題がなく、テストで遭遇しても、無理に深いせず、他の問題の見直しや確認をしたほうがよいことが多いです。 SAPIXの小4冬の算数の定期テストで出た正答率2%の問題を取り上げます。 こんな問題を解くことがある…。 グラフがからんだ水問題。 入試ではしばしば出てきますが応用系なので、小4に解かせる問題で

          中受算数の文章題へのアプローチ

          算数の問題を解くには論理的思考力が必要、と言われます。 具体的な問題をもとにこのことについて考えたいと思います。 <一つの解答例> 【ステップ1】枚数比が7:4なので、10円玉7枚と100円玉4枚、計470円を「1つの単位」とする 【ステップ2】合計金額3760円の中に何単位あるか考えると、3760÷470=8(単位)ある 【ステップ3】1単位あたり、10円玉7枚、100円玉8枚なので、8単位分の枚数をそれぞれ計算し、 10円玉が、7×8=56(枚)、100円

          理想の中学受験

          子どもの中学受験に伴走した経験は、大変ではあったけれど、親にとっても子どもにとっても成長の糧になったと思えます。 今から振り返れば、もっとああしておけばよかったと思うこともあります。 親と子にとってこんな受験だったらいいのにと思ったことをいくつかまとめておきたいと思います。 ポイント1:親の覚悟 塾のテストや模試の結果が悪くても「たかが塾のテストじゃないの。弱点がわかってよかったね。」と開き直れる。 究極のポジティブ思考といってもいいかもしれません。 親の基本スタ

          子どもの時間の感覚は大人と全然違う

          中学受験において親の関与が必要な大きな理由の一つが、受験生である子どもによる自己管理、特に時間管理が難しいことだと思います。 目的を認識し、自分で目標を設定し、そこから逆算して計画を立てて実行していく。 進捗を見ながら、途中で計画通りに行かないことが出てきたら修正をかける。 いつまでに何をしなくてはいけないか。 今、どこまで出来ていて、あとどれくらい残っているのか。 時間がないとしたら、この状況では何を優先すべきなのか。 こうした思考は受験においては必須のプロセスで、

          他の人と比べない

          子どもの中学受験に伴走した経験から思うのは、学校での勉強とかけ離れ、断トツに難しいので、できないことがあまりに多くなって、親も子も自信を失いやすいということ。 子どもは、難しい漢字や表現がわかるようになったり、今までできなかった複雑な計算ができるようになったりと日々進化しているのですが、親子でずっと走り続けている感じで、その変化になかなか気づきにくいです。 毎月の塾のテストでいやおうなく点数や偏差値が突きつけられました。 本来は、同じ子どもの中で「できるようになったこと

          中学受験親の悩み

          子どもの中学受験に伴走していたとき、怒りや不安、焦りを強く感じることがありました。 子どもの受験が大きなストレスになっていました。 親が心配性の性格なのか、我が子のことだから気をもむのか。 悩まされました。 ついに小6になり、「いよいよ受験学年、本番まで1年を切った。」と思うと、どうしようもなく不安感が高まりました。 小6になってから、得意科目と不得意科目の差が開くばかりでした…。 モンモンとした日々を送る中、ふとしたことから出会ったのが「禅の教え」。 目からウ

          受験とは何か?

          中学受験は、小6の1-2月時点の学力のごく一面を捉えて、入試というふるいにかけるもの。 それを目に見える数値で表したものが偏差値。 定員に対して志願者が多ければ偏差値が上がるので、学力だけでなく、学校に対する人気を表しているともいえます。 中学受験の科目は、首都圏では4科目が一般的なため、学力を計るモノサシが単一のものになりやすい。 得意な国語・社会だけで勝負しよう、とはならないわけです。 新タイプ入試(適性検査型、自己アピール型、グループワーク型など)

          親と子の中学受験

          中学受験は子どもだけではできず、親が関与しなければうまくいかないと思います。 とはいえ、『中学受験の成否は「親の努力」次第』『親で決まる』とは思いません。 当たり前ですが、親が試験を受けるわけではないので。 親としては、子どもが勉強できる環境を整えるだけで責任は十分に果たしています。 とはいえ、課金して塾に通わせていれば、自然に子どもの学力が上がっていくというものではありません。 塾の授業を聞いて直ちに身に付くわけではなく(ごく一部の天才を除く)、家で何度も復習した