詩 鯛焼き

所在なさげに頬杖ついて

明日吹く風はどこへ行くのかと考え深く

思案のしドコロ フトコロ寒し トコロ天は寒天じゃなし

眠るのは私の勝手 勝手口にはどら猫が その時勝手気儘に

お姉さんがフラリとフー天の寅さんのように出戻り

明日からは喰いぶちが一人増え 両親は悩みが増え

笛吹けど君たちは踊らなかった 何にもならん何にも

鳴らない笛は置き忘れ 失くしたものとして頭の四隅に追いやり

出直しましょう、出戻りですが

私の明日は暗い?明るい?

この世で一番の権威者のあなた

あなたの身持ちの良さは

誰彼となく認める天下一品さ

お姉さんはえらく神妙に物事を考え

指一つ差されることなく

真面目な生活態度を取り

家族の者も乞うご期待

百万ドルの結婚相手に恵まれると

私は一人 どこ吹く風

ああ 明日は明日の風が吹く

お姉さんはお金に走り

私は鯛焼きに走り

アツアツのを頬張り

美味なるものにかなうものなしなんて

言ってりゃ世話なし

あの日お姉さんの為にと

黒い手帖をくださった方はどうしてるやら

私の初恋

どうぞ成就しますように


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