愛国烈士 屋山太郎先生に続け

愛国烈士 屋山太郎先生に続け
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」293/通算724 2024(令和6)年5/14/火】このところ経年劣化でパワーダウン、加齢とはこういうことかとウンザリする日々が続いている。
5月4日から腰痛で難儀し始めて、このままでは寝たきりになりかねない、と5/10の午前中はカミサンに同行してもらって(小生は難聴)地元のK整形外科で治療を開始した。Kは晩年の母も90歳あたりで世話になった医院で、縁があるのかも知れない。
今どきの整形外科は最新の医療機器だらけで、生まれて初めて「ウォーターベッド」治療も体験した。これはゆらゆらしたベッドに寝転んでいるだけで「もみ、たたき、ほぐし、さすり、のばし、おし」、要は按摩さんのようなマッサージをしてくれるもので、実に気分が良い。
家にあってもよさそうだ・・・と調べたら5社ほどのメーカーが競争しており、700~800万円ほど。しかし、買ったところで使うのはヂイサンだけで、それもせいぜい1か月で飽きるし、ヂイサン自体が1年、2年であの世に行くのだから購入したところで粗大ゴミになりかねない。無理、無駄、無謀な買い物は避けるべし! 気分ではなく冷静に考えるのは良いことである。
新患なので初診料やエックス検査を含めて高額になったが、73歳の小生は「2割負担」のようで腰痛緩和の薬(カロナール、ノイロトロピン)を含めて自己負担は6000円ほど。有難いことだが安過ぎないか? 選挙票目当てのようなバラマキ福祉はいかがなものか? 自助努力こそが大事であり、それを棄損することにならないかと心配になるが・・・

腰痛に加えて5/9からは強烈な便秘。夜中に尿意で起きるのが嫌なので水分を控えたのが良くなかったようだ。便秘の経験がないので大いに困惑したが、カミサンが薬を出してくれたので、カチカチになった便を少しづつ引き出せるようになった。しかし、肛門への負荷が大きいため肛門自体がかなり傷んできたよう。5/12の就寝前に、カミサンが「これは効き過ぎるから勧めない」と言っていたタケダ漢方便秘薬3錠を服用したら13日の早朝には凄まじい下痢でビックリ! たまたま小さなマットを汚すだけで済んだが、排泄物とマットの掃除をするのも大変だった。排便が正常に戻っているかどうかはまだ確定できないが、カミサンが買ってきてくれたヨーグルトなどヨサゲなサプリも食すようにした。油断大敵!

以下は「朗報」だが、5/12には地元の歯医者で虫歯治療。日曜日なのに営業! 大したものである。歯科衛生士の次女がアテンドしてくれる予定だったが、高校生になったばかりの娘のPTAの会合のために同行できなくなり、再びカミサンが同行してくれた。虫歯部分を削ったところを上塗りする治療で、次女に聞くと「コンポジットレジン修復」というそうだ。ネットで調べたら「さくら歯科」のサイトが分かりやすく、一部を紹介すると――
<虫歯治療で用いられる詰め物として代表的なのが「コンポジットレジン」です。白色のプラスチックでできた詰め物で、金属アレルギーの方でも不安なく使っていただけるはずです。使い勝手が良い詰め物ですが、口腔内の清掃状態が良くなければ詰められないこともあります。保険適応対象で治療費が安価になり、歯への負担も少なくなるため、詰められれば優れた詰め物でしょう。
【メリット】白色で目立ちにくい、治療期間が短い、歯を削る量が少なくて済む、金属アレルギーの不安がない 【デメリット】耐久性が低く摩耗しやすい、変色が現れやすい、水分に弱い、悪化した虫歯には適さないことがある、段差や隙間ができやすい> 5/27にはもう一か所も治療することになっているが、2年ももてば御の字だ。

いずれにしても「華麗なる加齢」はとても難しい。天から幸運が降ってくるわけではなく、油断していると「苛烈なる加齢」になりかねない。ちょっと前まで小生は「短命も長寿も天次第、従容として受け止めよう」などと偉そうに言っていたが、体調が悪くなるや「痛いのはこりごり、どうか無病息災を」と泣きが入ってしまった。哲学者は昔から「存在が意識を決定する」と唱えていたが、「体調も意識を決定する」よう。意識≒気分は都合により変わり、だからこそ「昨日の敵は今日の友」「試合(競争や戦争)が終わればノーサイド」といった言葉も生まれたのだろう。

自分を「軟弱でいい加減な奴、根性なし!」と軽侮する一方で、「命あっての物種、痛い目に遭えば安きに流れるのが自然」とも思う。加齢とはそういうことかもしれない。尻に青さが残っていたのが消えてきて「穏やかな好々爺」になりつつある・・・自然と言えば自然だが、哲学者を目指したいのなら最後まで毅然としていたいものである、「日本戦略研究フォーラム」(JFSS)の屋山太郎会長(今春4月9日没、享年91)のように。丹羽文生JFSS理事・拓殖大学政経学部教授の「追悼 屋山太郎先生」から。

<屋山太郎先生との交流が始まったのはJFSSを通じてである。何とも言えない威厳と壮麗さが漂い、些か近寄り難かったが、会長就任以降は、同じ役員として頻繁に顔を合わせるようになり、徐々に距離を縮めていった。
先生からは度々、昔の政治家評を聞かせていただいた。「喧嘩太郎」の異名を持ち、長年に亘りジャーナリズムの世界で数多くの大物政治家たちと対峙してきただけに、その姿は戦後日本政治史そのもの。
「当時はカネ、カネ、カネ。角福戦争真っ只中の頃だった。(元首相の)田中角栄の側近だった早坂茂三がテーブルの上にドンと分厚い封筒を置いて、俺の方にグイッと差し出すんだ。『おい、こりゃ何だ』と聞くと、『飲み代にでも使ってくれ』と言うわけ。札束だよ。『ふざけるな』と怒鳴って、指先でピンと封筒を弾き返してやった。そうしたら指先が痛くてね。煉瓦でも入ってたんじゃねぇか」
「あれは高輪の韓国料理屋だったな。(元外務大臣の)園田直さんとメシを食ってたんだ。そうしたら『やめて下さい!』という女将の金切り声が聞こえたんだ。何事かと思って襖を開けたら(衆議院議員の)中村弘海が縁側から庭園に向かってジャーっと立ち小便をしているんだ。非常識な男だよ。頭に血が登って中村の尻を蹴飛ばしてやった。そうしたら下にストーンと落っこちてな。背の高さくらいはあった小便でズブ濡れ。『痛てぇ、痛てぇ。誰だ!』と泣き叫んでた。ソノチョク(園直)さんが『あいつとだけは揉めないでくれ』と言うので、『俺は、ああいう蛮行は嫌いなんだ』と答えると、『尻で蹴飛ばすことだって立派な蛮行じゃないか』と諫められて、2人で大笑いしたよ。ソノチョクさんって人は、なかなかの男だったねぇ」
「(元文部大臣の)田中龍夫なんて詰まらない男だよ。一緒にラーメンを啜っていたら、『お前ら記者なんて中共からカネ貰ってるんだろ』って言いながら、蔑むような目で俺の顔を見るんだ。彼は台湾派の重鎮だったんだが、さすがに腹が立ったよ。透かさず『俺は貰ってねぇよ!』と声を荒らげて田中の頭に丼(どんぶり)ごとラーメンをぶっかけてやった」

終始、笑いっ放しである。一方、時事通信社退社後、土光臨調(第二次臨時行政調査会)のメンバーとなったのを皮切りに、行政改革に深く携わるようになり、これをライフワークとしていただけに、官僚支配の構造が話題に上がると途端に表情が厳しくなり、ある時、筆者が農林水産省高級官僚のJAグループへの天下り問題に触れた際は、思わずこちらが謝ってしまいそうなくらいの火を吐くような舌鋒を展開された。

屋山先生には何度も褒めていただいた。それが筆者にとって大きな励みとなった。「会長があなたに聞きたいことがあるんだって。連絡してみて」、ある日の早朝、JFSSの長野禮子理事兼事務局長からメールが入った。早速、ご自宅に電話をしたところ、「この間あなたが言ってたことを、もう少し詳しく教えてくれ」とのことだった。何の件かは記憶にない。説明の途中で、繰り返し「ちょっと待って」とストップが入り、そして「うんうん、それで」と続く。メモを取っておられたのだろう。
一通りの説明が終わって電話を切ろうとしたところ、先生は「禮子さんは、あなたのことを『坊や』なんて言うけれど、やっぱり『教授』だなぁ。勉強になったよ。またメシでも食おう。これからも頼むよ」と仰って下さった。嬉しかった。このことを屋山先生が時事通信社時代の部下だった拓殖大学海外事情研究所客員教授の名越健郎先生(時事通信社外信部長)に伝えたところ、次のような反応が返ってきた。「屋山さんが人を褒めるなんて考えられませんよ。僕なんか叱られた記憶しかありません」

屋山先生は2017年4月に会長にご就任、爾来、約7年間に亘ってJFSSを率いて下さった。「いくら年寄りでも『名前だけ会長』っていうのは嫌なんだよ」と言いながら、大規模なシンポジウムから小規模の研究会に至るまで小まめに顔を出しては歯に衣着せぬ屋山節を披露、『季報』やホームページを通じて輪郭鮮明で小気味良い政治評論を展開された。そこには常に揺るぎない国家観があった。
屋山先生、本当に有難うございました。これからも日本戦略研究フォーラムをしっかり支えていきます。天界では葛西副会長、安倍総理、田久保先生たちとの時事放談を楽しまれることでしょう>(以上)
そう言えばブログ「頂門の一針」主宰者の渡部亮次郎氏(NHK記者上がり)は園田直(すなお)議員の秘書を務めていた。渡部氏は癌でフラフラしていた小生を導いてくれた恩人。屋山太郎氏は小生にとって“遠い親戚”のようである。

丹羽文生先生の論稿によって、屋山太郎氏は男、リーダー、哲人、哲学者、論客、ジャーナリスト、愛国者として立派な最期だったと知った。その一方で小生は「体調が悪い」と泣きが入った。恥ずかしいことである。リベラルを装う≒地球市民屋≒アカ≒亡国派を命懸けで駆除する、日本を守るという天命を全うしなければならない。「命惜しむな、名こそ惜しめ」自分にカツ!
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*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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渡部亮次郎 「頂門の一針」ryochan@polka.plala.or.jp
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