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高松宮記念 (2024/03/24)


・序

2024/03/24 GⅠ 高松宮記念 中京 芝1200m
予測値とレーティングの比較

馬場状態が不良なら適性のみで判断されたし。
含水率15%以上なら予想するだけ無駄です。
馬券購入は良馬場のときで良いでしょう。来週以降も競馬はありますからね。

システム予測値は良~稍重想定で算出。
重なら後半予測値が大きく加算されます。

・前半3F地点ポジション


前半予測値

ゲートは速く無いがコーナーまでの距離を活かしてテイエムスパーダが逃げを狙う。
ジャスパークローネとダッシュが同等以上のビクターザウィナーが先手を取る可能性も高い。
ただコーナー手前までにその決着はつくだけの距離がこのコースにはあるので、あとは追走の距離感という騎手の判断の方が重要。
マッドクールが坂井という配置なので強気な騎乗だろう。
その後ろに居る馬が一番の恩恵を受けそう。
モズメイメイが位置的には絶好な予感。

・上がり3Fポテンシャル


後半予測値

トウシンマカオとソーダズリングの末脚は馬場状態に左右されるので当日のコンディション次第。
緩い馬場なら適性で食い込んでくる馬も居るだろうが、アタマまでは考えずにすみそう。
人気のルガルは位置を取ると末甘くなるタイプ。それでもG1で勝つために早め押しきりを狙う形なのか、騎手の勝負勘が問われる一戦。
そういった部分は確実にルメールのトウシンマカオの方が上だとは思いますが。

・対戦マトリクスから見る混戦度合い

Eloレイティング変形版を作成し、着差ベクトルに補正値を加え算出。対戦ノードが3-5戦分に満たない場合はダミーを作成して使用。

今回は01ビッグシーザーに基準レート1500を与えて、着差ベクトル×勝敗で基準レートからの増減値を算出。

high
14ママコチャ(1590-1670)

02マッドクール(1550-1620)
08ソーダズリング(1560-1600)
03ナムラクレア(1540-1600)

05トウシンマカオ(1520-1590)

middle
06ルガル(1480-1580)


13ウインカーネリアン(1530-1580)*
12ロータスランド(1480-1540)

16ウインマーベル(1450-1580)

基準
01ビッグシーザー(1500±50)

low
07テイエムスパーダ(1390-1520)
11メイケイエール(1430-1470)
17マテンロウオリオン(1440-1480)
18シュバルツカイザー(1420-1470)

最下位
04モズメイメイ(1410-1460)

15ディヴィーナ、09シャンパンカラー、10ビクターザウィナーは対戦ノードが無いのでオミット。

ビッグシーザーという「対戦ノードを各馬に対して保有しているそこそこの馬」が居たので比較自体は簡単だった。

02ママコチャが対戦マトリクス上でのトップレーティング。
06ルガルと05トウシンマカオはそこまでレーティングは高くならなかった。これは着差をつけた相手に関係している。
基準レート1500に対して1600以上のレーティングを保有していれば勝率が著しく高くなるのだが、それをクリアしたのはママコチャとマッドクール。


ママコチャで特筆すべき点はレーティング2位の馬に対しての負けノードと着差ベクトルの積が非常に小さいという点。
ママコチャのレーティング内訳で次点のマッドクールに対するノードは勝利数1。
また、どちらもナムラクレアに対しては負けノードを有しているが、着差は非常に小さい。

全体的にここまでのレーティング差だと不利や展開以外での逆転は厳しい数値だが……ママコチャは牝馬だけに当日のコンディションには注意が必要か。

レーティングの観点からだと勝ち馬はhighに分類された5頭から、となるだろう。

・タイムレンジと走破予測タイム比較による勝敗予測


走破タイム予測値

青枠と赤枠の差が小さい。
勝ちタイムが67.9s付近まで遅くなるとすれば赤枠まで1着の可能性を内包することに。
逆に良馬場コンディションでビクターザウィナーとテイエムスパーダ、そしてこの2頭をマッドクールが追いたてる形ならば青枠3頭から勝ち馬が出る確率が上がるだろう。

能力値からも上位7頭までに明確な差は見られない。
馬番やペース、馬場状態で左右される大混戦。



・結論

最有力
14ママコチャ

レーティング1位、予測値3位のママコチャ。
特にレーティング数値は高く、負けたとしてもほぼ紙一重だろう。軸としてはこちらの方がマイナス要素は少ないかも。
最後まで集中して走れるか、という部分からももう少し内枠寄りが欲しかったが、先行力を活かしてそこはカバーしたい。

有力
13ウインカーネリアン

ウインカーネリアンはその追走能力に評価を。
ナムラクレアが1600戦で見せ場なく敗退しているのはカテゴリの差に依るものではなく、単純にレベルの低さだと判断。
逆にウインカーネリアンは高速での持続力からスプリント戦でも押しきるだけの脚力はあることが予測値から見てとれる。
外外を追走して終わる可能性もあるが、マッドクールやママコチャよりも前目に位置してなだれ込むというパターンなら馬券内も可能。
やや馬場の荒れた67.8s前後の決着ならば前目に位置しているこの馬は外せない。

お楽しみ

02マッドクール

09シャンパンカラー

04モズメイメイ

マッドクールは経済コースを回って粘り込むスプリンターズと同じ競馬を目指す。あとは馬場との相性。
同舞台で楽な展開の知立Sでも甘くなった部分があるので、勝ちきるにはもうひとつ何かが必要か。

シャンパンカラーはゲートに難があるタイプなので積極的には買えない。だが、重馬場でそのゲートにおいてあまり差がつかないとするなら見方は変わってくるのではなかろうか。
ルガルを評価するなら同じ産駒、同じような小さい爪のこちらを軽視する理由がないはず。
トビが大きいので外目を回されるのは今回の舞台ならば好都合。

そしてモズメイメイ。これはマッドクール坂井が行ってしまったその後ろのポケットを取れた場合、一番恵まれる展開になりそうという理由からチョイス。


*10ビクターザウィナーについて
こちらは「ジャスパークローネ並みのスタート」という事実以外に用意出来る客観的データが無い。よって想像に頼る部分は完全にカットした。
超ハイペースを演出するならトウシンマカオとソーダズリングを呼び込むかもしれないが、渋った馬場ならそれも厳しそう。

ビクターザウィナー

ナムラクレアについて
レーティングはそれなりでも勝ちきっていない、マイルでは跳ね返される、時計も突出していない、と歯切れの悪い材料が揃ってしまった。
使える脚が短いとは言うが、実際は減速率が小さい区間を持つ走りをする消耗戦向きなタイプ。道悪でも安定していたのはそういう点からなのだが、G1で勝ちきるための材料にはならない。
内にグリーンベルトがあれば今回狙えたかもしれないが、残念なことに内はやや荒れ気味。こなせてしまう分スピードのロスがあるインベタ選択をすると外伸びに差されて終了となりそう。
毎回3着以内まで持ってくるだけの力量はあるのだが、買うことが置きに行くのと同義になってしまうのであればギャンブルをやる意味は薄れる。

ナムラクレア

ルガルについて
調教映像を見てしまえばこれをチョイスせざるを得ない充実ぶり。
杉山厩舎のチャンピオンヒルズ経由の馬券率はここでも上位。
ただゲートが改善され位置を取れるようになった分、脚の溜め処を見失いつつあるような気が。馬番からも上手く前に馬を置いて抜け出す戦法は取れそうだがこの馬は追い込みの方がより能力を発揮出来るのでは?
前走が後ろから行っての勝利であれば前後半比率からもこの馬がトップだと言い切れたが、ポジションを前に取るなら何かに掬われる可能性は高い。
一番人気で買う理由は見つからなかった。

ルガル

ウインマーベルについて
ウインマーベルの評価だが、前提としてシルクロードSよりも阪神Cの方がレースレベルが高かった、という点はプラス。
この阪神Cはコーナーの通過タイム1Fが11.2で推移しているハイスピード戦で、その上位であるウインマーベルとママコチャには高い評価を与えるべき。

レーティングが低いのが非常に気になるが、近走のみで考えれば問題はないと見るべきか。ゲートも後入れなのであとは溜めを作れるかどうかだろう。
ただ調整過程としてこの在厩ローテがベストかと言われると疑問。
輸送含めて阪神Cがピークだったのではなかろうか。

ウインマーベル

単純に外伸び馬場ならルガル、トウシンマカオ、ウインマーベルにソーダズリングを加えた4頭。これなら点数も少ない。
そしてそういうのはその辺の人にお任せしたい。

・個人的な買い目

含水率15%を越える「走行に適性が大きく反映される」馬場状態ならば購入は基本的に見送り推奨。

単勝
13ウインカーネリアン
14ママコチャ

馬連13.14-02.04.09.13
ワイド13-02.04.09
ワイド14-02.04.09
三連複14-02.13-02.04.09.13

ちなみに過去データから含水率15%以上の重~不良馬場なら
シャンパンカラーとディヴィーナとモズメイメイが足りてしまうので遊びでこちらを買うのは娯楽としてはありでしょう。


©️ぺぬ

自作システムを利用した走破予測タイムと他のファクターを比較して勝ち馬を予想。
各馬ポテンシャルは重回帰分析ベース。
対戦レイティングはMasseyとEloの変形版を作成して使用。

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