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私が体験した話。

人生で初めての出来事。

 
私が、中学2年の時に体験した話です。
もう少しで夏休みという頃、梅雨も明けて、晴れた日でした。
私の家は団地でしたが、今となっては珍しい造りだと思います。
庭があり、二階建ての造りで、横に何軒が連なっている形状の団地なのです。
長屋式というか、テラスハウス式というか…。
今はもう、取り壊されているので、そこには住んでないですが。

私の家は、その団地の棟の一番端の家だったので、隣は団地特有の小さな公園がありました。
家族は、玄関からの出入りはしてなく、公園と庭に簡易的な柵を設け、そこからベランダへ、そして、ベランダのガラス戸からの出入りしていたのです。
鍵は常にかけておらず…でした。

いつものように学校から帰宅をした私は、ベランダのガラス戸を開けて、家に入りました。
父も母も共働きでしたので、家には誰もいません。
私には妹が居ますが、妹も遊びに行っているらしく、家には私だけでした。
いつものように二階に上がり、自分の部屋で、雑誌を読んでいました。
少しして、階段下の廊下をヒタヒタと歩いてる音が聞こえました。
私は誰か帰ってきたのかな?
と、思っていましたが、声をかけてくるわけでも、階段を昇ってくるわけでもないのです。
ただ、ひたすら歩き回る音だけ…。

泥棒!?
脳裏によぎりました。
ですが、ガラス戸がガラガラと開く音は、聞こえてないことに気づきました。
私の気のせいかもしれないと思いましたが、泥棒ならば警察に電話をかけなければなりません。
警察に電話をした際、その人物のおよその年齢や、性別、人相、洋服の色などを聞かれると思い、確認をしようと、階段下の廊下を歩いてる時に、部屋のドアをそっと開けて、階段下を覗き込みました。

そこに見えたのは泥棒ではなく、膝から下の足が二本。
玄関方面からリビングへ歩いていく、足のみでした。
私は酷く驚いて、言葉すら出ませんでした。
その足は、おばあさんのような足で、夏なのにスポッと履くような茶色の毛糸で出来た靴下を履いていたんです。

怖さのあまり暫く部屋にこもり、下のリビングへは下りることも出来ず、家族の誰かが帰ってくるのを待ちました。
すると、母が一番に帰宅し、ようやくリビングへ下りることが出来ました。
もちろん、膝から下のおばあさんのような足は…どこにも…。

あの膝から下のおばあさんのような足は、どこから来て、どこへ行ったのでしょう。
その家にはその後、5年ぐらい住んでいましたが、あれ以来、おばあさんのような足は、一度も見ていません。

これが、体験談の一番最初です。
たまに幻想や妄想かな?と思うことがありますが、そういうものは年数が経つと記憶が薄らいでいきますが、こういう体験は、なぜか鮮明に思い出せてしまいます。

最後まで、読んで頂き、ありがとうございました☘️

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