【BAL】俺たち内野のプロスペクト
The future is orange!
こんにちは。ジャンさんです。
MLB Pipelineより、オリオールズのファームシステムが最も優れているとアナウンスされました。
確か2024年MLB公式プロスペクトランキングにて、全体Top100に6人がランクインしている充実さを見れば、最も輝かしい未来がそこにあるように思えます。(最多ランクインはCHCの7人)
2023年ALROY受賞のGunnar Henderson(以下ヘンダーソン)もかつては全体Top100に、ルーキーながらPSのスタメンを張ったJordan Westburg(以下ウエストバーグ)も、球団内プロスペクトランキングの上位にランクインしていました。
今回はそのプロスペクトのうち、内野手を簡単にですが紹介します。
1.プロスペクトたち
① Jackson Holliday
本名 :Jackson Matthew Holliday
生年月日 :2003年12月04日
身長 / 体重 :185cm / 81kg (6' 1" / 180 lb)
出身 :アメリカ合衆国 テキサス州オースティン
投打 :右投左打
ポジション :SS/2B
ドラフト :2022年 1巡目(全体1位)
Pros.RANK : 全体1位 / 球団内1位
1人目はみなさんご存知 Jackson Holliday (以下ホリデイ)。STLなどで活躍したマット・ホリデイを父に持つサラブレッドで、2022年ドラフト全体1位指名の選手であり、2023年のMLB全体プロスペクトランキング1位でもある超弩級の有望株です。
2023年はあまりに順調すぎたせいか、メジャー昇格予想年が2025年から2024年に早まりました。早晩MLBに昇格し、SS/2Bいずれかのポジションでレギュラーを取ることが期待されています。
そんなホリデイについて、出塁率.400超、BB/Kは0.856と非常に出塁に関しては目を見張るものがあります。ISOや打球割合(LD%,GB%,FB%)を見るに、double,tripleを量産するタイプなので2番打者よりは1番打者として大成してくれればなんて思いますね。
また守備についても、先んじて昇格したヘンダーソンやウエストバーグのマイナー成績(Fld%,RF/9)と近しい成績は残せているので、現時点では問題ないように思われます。
2024年はおそらくAAAスタートになるかと思われます。しかしながら、STに招待選手として参加することが決まっているので、球団側の期待値も相当なものがあるのでしょう。
個人的には9月の枠拡張の時期に昇格できたら十分かなと考えているので、手塩にかけて順応させていってほしいですね。
② Joey Ortiz
本名 :Joseph Anthony Ortiz
生年月日 :1998年07月14日
身長 / 体重 :175cm / 86kg (5' 9" / 190 lb)
出身 :アメリカ合衆国 カリフォルニア州ガーデングローブ
投打 :右投右打
ポジション :SS/2B
ドラフト :2019年 4巡目(全体108位)
Pros.RANK : 全体63位 / 球団内6位
2人目は Joey Ortiz(以下オルティズ)。ラッチマン、ヘンダーソンと同じ2019年ドラフトにて入団し、すでに40人枠に入っている内野手です。
2023年4月27日にMLB初昇格したものの思うような成績は残せず、同年6月23日にウエストバーグと入れ替わるようにAAAに降格しました。
マイナーでほとんど経験もなく、さらに言えば前年に一度も守っていない3Bに就かせたのはいかがなものかとは思いますが、他選手との兼ね合いを考えると、ポジションを増やさざるをえない状況なようにも思えます。
小柄なので出力が低いようにもに思えますが、AAAでは打撃もSS/2Bの守備も高水準を保っており、再昇格が待ち遠しい状況ではありますので、26人枠に再昇格できるよう結果を出して欲しいですね。
※追記
2024年02月02日(日本時間)にMILへDL Hall(LHP),CBP-Aとともにトレード移籍が成立しました。(BALはCorbin Burnesを獲得)
MILは主に3Bとして起用する見込みとJon Morosi記者は発表しています。
Adames放出も噂されるMILへのトレードは、オルティズにとってまたとないチャンスだと思います。
達者でな。
③ Connor Norby
本名 :Connor David Norby
生年月日 :2000年06月08日
身長 / 体重 :175cm / 81kg (5' 9" / 180 lb)
出身 :アメリカ合衆国 ミネソタ州ブルックリンパーク
投打 :右投右打
ポジション :2B/LF
ドラフト :2021年 2巡目(全体41位)
3人目は Connor Norby(以下ノービィ)。プロスペクトランキングには入っていませんが、彼も立派なBALの有望株です。
2023年はシーズンを通してAAAに在籍し、2B/LFでの出場になりました。
上記のポストにもあるように、OKC DodgersとのNational Championshipでは9回に決勝点となるソロホームランを放つなど、AAAのポストシーズンにて好成績を修めました。
オルティズと同様サイズは小柄で、BB/Kが0.416と若干不安を残す部分がありますが、それ以外ではおおよそ高水準な成績を残しています。2022年にはA+~AAAで SLG.526,29HRを残しており、この長打力はとても魅力的に映りますね。
昇格後はおそらくLFでの起用となる可能性が高いと思われますが、2Bのデプスとしても起用されるかもしれませんので、本記事では内野手として扱いました。
④ Coby Mayo
本名 :Coby Gerald Mayo
生年月日 :2001年12月10日
身長 / 体重 :196cm / 104kg (6' 5" / 230 lb)
出身 :アメリカ合衆国 フロリダ州コーラルスプリングス
投打 :右投右打
ポジション :3B/1B
ドラフト :2020年 4巡目(全体103位)
Pros.RANK : 全体30位 / 球団内4位
最後は Coby Mayo(以下メイヨ)、身長196cmの大型内野手です。筆者と同じく合同noteBAL担であるもくろーさんが以下記事にてまとめてくれているので、詳細な成績や能力面については本記事では割愛します。
彼が3Bのポジションに残り続けた場合、BOSのラファエル•デバースがメイヨの完成系なのかなと個人的に考えています。SLG.500,OPS.850超を常に叩き出すような活躍をしてほしいですね。
守備は…察してください。
そして、今回名前を挙げた4人は2023年Triple-A National Championshipのスタメンとして、OKC Dodgers(ドジャース傘下AAA)と戦っています。彼らが昇格して、今度はWorld SeriesでLADと再戦できたらなと夢は膨らみますね。
2.プロスペクトへの思い
・2024年の展望
"プロスペクトは不確定要素の塊だからあくまでプロスペクトでしかない"
"プロスペクトは傘下にいる未来の主力候補"であって"MLBの現行レギュラー戦力"ではない"
"正解!"、その通りです。
ヘンダーソンがROYを獲得したり、ウエストバーグが昇格後マイナーに戻ることなくプラトーン起用されてPSのスタメンを張ったり、9月に昇格したカースタッドが打撃のポテンシャルを見せつけてきたりしたことは当たり前のことではありません。
事実上記のオルティズや同じく有望株であるコルトン•カウザー(OF)、グレイソン•ロドリゲス(SP)はメジャー昇格後、マイナーオプションを行使されました。(ロドリゲスは再昇格後SPローテ定着、カウザーは昇降格を繰り返す)
どれだけ期待値が高くても、昇格後にその期待値に沿う成績を残せるのか、フルシーズン戦えるのか、その未来がどうなるのかを断定することは誰にもできません。
今現在BALの2B/3B/SSでフルシーズン相当(約150試合以上)の戦力として見通しが立っているのはヘンダーソンのみです。RSで101勝しても、戦力的に内野にはしっかり穴ぼこが複数空いていてます。その穴を、上記4人やウエストバーグがどのように埋めるのかを試す必要が2024年シーズンにはあると私は感じています。
バリューが高いうちにトレードアセットにした方がいいという意見もありますが、
チームに空いている複数の穴をMLB実績の無い(or薄い)プロスペクトの中から決め打ちしてフルシーズン起用し、それ以外は放出する。
≒
非常にギャンブル性が高いチーム編成を行う。
であることは念頭におくべきだと思います。
MLBの壁にぶつかったオルティズや、春先適応仕切れなかったヘンダーソンを考えると、プロスペクト=不確定要素の塊なんですよと。
量が多いと質の選択肢が増える。だから量を抱えている状態そのものにだって重要性が生まれるのです。
同じく内野プロスペが多いCINも、スティアーやマクレーン、デ•ラ•クルーズが頭角を表したからといって、マルテやCESを2023年オフにトレードすることはしていないでしょう?それが答えです。なんならキャンデラリオをFAで獲得したぐらいですし。
・優れたファームシステムの恩恵
優れたファームシステムを構成すること、ランキング上位プロスペクトが多数在籍していることは間違いなくチームの強化につながります。
ポジションのアップグレード、デプスの強化、トレードアセットの創生など、現代MLBにおいてチームを強化することはファームシステムを強固なものにすることと同義なように感じています。
ここ何年間のLADは毎年PSに進出しながら、優れたプロスペクトを有し続けるという素晴らしいチーム編成とファームシステムを為していました。
そのLADと同じように、長期的に強いチーム編成のサイクルがここから完成していけばいいなあなんてBALのプロスペクトランキングを見ながら思うわけです。
3.〆
いかがでしたか?
"プロスペクトは成績や指標を眺めて期待を膨らませているときが一番楽しい"とはよくいったもので、いろいろ楽しみながら記事を書きました。
今回は内野手に限りましたが、いずれ外野手や投手のプロスペクトも紹介できればと思っています。
彼らの、そしてBaltimore Oriolesの未来がもっとカラフルにもっとあらぶるよう応援していきたい所存です。
それではまた。次回記事をお楽しみに。
参考文献
ヘッダー画像引用元・・・引用後加工