見出し画像

【3月新刊発売!】光文社文芸編集部の新刊5作品をご紹介!

2024年3月は5冊の新刊を刊行しました!
春に読みたい作品、揃ってます!



①『春休みに出会った探偵は』大崎 梢

『春休みに出会った探偵は』書籍情報

★『春休みに出会った探偵は』あらすじ

中学2年生の花南子は、父親の海外勤務によって春休みから一人暮らしを始める。その場所は曽祖母の五月さんが経営するアパート「さつきハイツ」。その矢先、五月さんがぎっくり腰で入院、心細い花南子のもとに宛先不明の謎の封書が届く。同級生男子とともにその謎を調べ始める花南子だが、偶然出会った“名探偵”の存在が、花南子の生活を大きく動かし始める……。
町内で起きたいくつかの不審な事件。それらを辿る先に隠された真実とは?現代人の心を癒す、エモーショナルな胸熱ミステリー。

☆担当編集の【ココが推し!!】

何度読んでも、ラストシーンではいつも涙がこぼれてしまいます。
中学生探偵による可愛らしいご近所ミステリーの体裁で始まりますが、それだけでは終わりません。町内で起こる不審な事件に散りばめられた伏線が一つにつながるとき、中学生たちは人生観が変わるような真実に辿り着きます。
連載から数えると、もう10回以上読んでいるはずなんですが、条件反射のように目頭が熱くなってくるんです。

担当編集 D.N

②『春のたましい』黒木あるじ

『春のたましい』書籍情報

★『春のたましい』あらすじ

祭りをやらないと、この村はなくなります!
信じない人々をどう説得する!?
感染症の大流行や、地方の過疎化が進んだせいで、「祭り」が行われなくなった地域が増えた。これまで地域の祭りで鎮められていた八百万の神々が怒り、暴れだしたため異変が頻発する。このような事態に対処するために組織されていた祭祀保安協会の九重十一(ここのえとい)とアシスタントの八多岬(やたみさき)――怪しさ満点の二人が、異変を解決しようと、荒ぶる神々を鎮め、処分していく。

☆担当編集の【ココが推し!!】

青森県出身で、現在は山形県在住の黒木あるじさん。実話怪談の雄として名を馳せていらっしゃいますが、その取材力と機動力を生かし、東北の土地神様や祭りにも造詣が深いのです。実際に、どこがモデルになっているのかは判然としませんが、消えゆく集落をリアルに描くその筆力には驚かされます。地の利を生かしたこの作品集、ちょっとだけ怖いですが、情感たっぷりに東北の魅力も伝えてくれます。ぜひ手に取ってみていただきたいです。

担当編集 S.I

③『燃える氷華』斎堂琴湖

『燃える氷華』書籍情報

★『燃える氷華』あらすじ

大宮署の刑事・蝶野未希は17年前に息子の遥希を亡くした。雪の日に、廃工場の冷蔵庫に閉じこめられて死んだのだ。犯人は捕まっていない。
ある日、非番で大宮駅を訪れていた未希は、駅前で発生した車の爆破事件に遭遇。被害者の三上は、遥希の葬儀を執り行なった葬儀社の社員だった。さらに数日後、三上の同僚だった男もまた、大宮駅前で刺殺される。17年前の事件が、時を超えて動き出した――未希は捜査にのめり込むが、思いがけない出来事が彼女を襲う。

☆担当編集の【ココが推し!!】

息子の死の真相を掴むため奔走する女性刑事・未希。
強さと脆さを併せ持ち、理知的だけれどときに無鉄砲な行動に出るーーひと言では言い表せないキャラクターが、彼女の魅力です。そごうやソニックシティなど、大宮駅前がリアルに描かれているので、土地勘のある方はより臨場感を持って楽しめます!

担当編集 A.Y

④『白線以外、踏んだらアウト』田丸雅智

『白線以外、踏んだらアウト』書籍情報

★『白線以外、踏んだらアウト』あらすじ

これまで見たことも、考えたこともない世界に連れていかれて――
聞き覚えのある“ベタなシチュエーション”を現代ショートショートの名手・田丸雅智が大胆にアレンジ!
机の工房 給食のパンを机にため込む
イタミの蝶 痛いの痛いの飛んでいけ
牛さん 食べてすぐ横になると牛になる
読んだ5分後に、驚きや感動が胸いっぱいに!

☆担当編集の【ココが推し!!】

かつて小学生だった頃、家に帰るまで道路の白線の上だけを歩き、踏みはずしたら死んでしまう。そんな遊びをした記憶がありませんか? それだけではなく、緊張したときには手のひらに〝人〟の文字を書いて呑んだりしませんでしたか? そういった〝あるあるでベタなシチュエーション〟を田丸雅智さんが大胆な発想でショートショートにアレンジしてくれました。この驚きの世界をぜひ満喫してください。老若男女の別なく楽しめますよ。

担当編集 S.I

⑤『鼓動』葉真中 顕

『鼓動』書籍情報

★『鼓動』あらすじ

時代の底に、社会の陰に、ひっそり灯るほのかな光。
ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。もしかしたら私もこんなふうに死ぬのかもしれない――。虚空を抱え人生に絶望するロスジェネ世代の犯人と刑事。社会派ミステリーの寵児が8050問題に迫る、著者二年ぶりの書き下ろし長編。

☆担当編集の【ココが推し!!】

葉真中顕の二年ぶりの書下ろし長編は、8050問題に迫った社会派ミステリ―。
葉真中氏が「作家になれなかった私」という主人公は、まさにあなたであり、私だったかもしれない。48歳、無職、独身、恋愛経験なし、ずっと引きこもり。人生をうまく生きられなかった男に希望はあるのかーー。
葉真中氏が泣きながら書いたというラストのクライマックスは、痺れます。
罪を犯した彼の人生をたどり、社会を、時代を、孤独を描く、感動の渾身作です。

担当編集 Y.Y

【3月新刊発売中!】

■ ■ ■

★文芸編集部noteがパワーアップしました!
「みなさまにもっともっと小説の楽しさを届けたい」一心で、日々情報をお届けしています!!「スキ」や拡散、ぜひぜひよろしくお願いいたします。


この記事が参加している募集

推薦図書

いただいたサポートは、新しい記事作りのために使用させていただきます!