George Iwasawa

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George Iwasawa

旅する建築家です。 https://www.instagram.com/george_iwasawa/

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  • 建築家、映画を語る。

    建築家による映画エッセイです。

  • 建築家の建築論。

    建築家による建築・都市論です。

  • 建築家の「人生は旅、旅は人生」

    建築家として、これまでの旅についてまとめました。私の建築論でもあります。

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    建築家による新解釈の歴史エッセイです。

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    建築家による食にまつわるエッセイです。

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最新!キューバ、ハバナ究極の観光案内「ブエナビスタなんちゃらが聞こえたら逃げろ!」

【序説】 私が初めてキューバはハバナを訪れたのは、もうかれこれ4年ほど前になる。 さらに遡って15年ほど前に、三好徹・著の『チェ・ゲバラ伝』を読んで、雷に打たれたような衝撃を受け(映画『ブルース・ブラザース』のJB教会のシーンを想像させたし)、 「こりゃあオレも革命に参加せねばならぬ!」とキューバ行きを目標としたのがそもそもの始まりであった。 そしてその目標実行のトリガーになったのが、新宿三丁目にあるキューバン・バー「マンボ・バー」である。 ここで、今までとは全く異次

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    • 「私のモーニング娘。」石田亜佑美卒業発表に添えて。

      モーニング娘。’24、石田亜佑美メンバーが卒業を発表した。 私は最近はずっと「早く後進に道を開けろ!」と思っていたのだが(失敬!笑)、 いざ卒業発表のニュースを聞いたら大きな喪失感が湧いて来た。 そして、その喪失感の源へと遡ってみた。 「私のモーニング娘。」は「2013年」であった。 この年の夏に発表された『わがまま気のまま愛のジョーク』、 そして『愛の軍団』に私は激しいショックを受けた。 9期の加入以降、「EDM」路線を追求していたモーニング娘。であるが、 『愛

      • 寅さんと昭和の光と闇と...『男はつらいよ お帰り 寅さん』

        私はずっと寅さんが苦手だった。 寅さんはずっと「健全な大人の世界」の象徴であったのだ。 私の様な繊細な昭和の子供にとって、 「健全な」家族、親族、地域コミュニティは「抑圧装置」であった。 寅さんに代表される「幸せな大人同士の健全な会話」が繰り広げられたあと、 現実世界では本人が居なくなると必ず「ディスり合い」が始まるのだ。 「あれが誰に金借りた」だの「あそこの娘の旦那が働かないで暴力振るう」だの「あそこんちはか○ぼーだから」だの「あそこの息子が首吊った」だの、ドロドロ

        • BEYOOOOONDS沖縄公演。「朝陽と夕陽」

          上昇気運真っ最中のオチャノーマの翌日のビヨーンズ沖縄公演、結論から言うと大変に素晴らしいライブだった。 ただ、そこには「夕陽の美しさ」を感じたのであった。 太陽か沈む直接の目も眩む程の黄金色の輝き、、、 『都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて』では、 一岡さんの唯一無二のハスキーボイスを思い出し、 「幸せだったあの頃(2019年の夏から年末)」が走馬灯の様に脳裏を巡り、涙が止まらなかった。 そして衝撃のデビュー曲『ニッポンのDNA』が見せてくれた眩しい未来は、いつの間に

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          OCHA NORMA沖縄公演。「オチャノーマの凄味を言語化してみた」

          オチャノーマの沖縄公演が終わった。 善かった、心が洗われた、そして泣いた。 この感動を言葉に残したい。 まず、 オチャノーマの良いところは「強者」感。 全員歌えて踊れてルックスも良く陰が無い。 そして迷いが無い。 仕事を心から楽しんでいる。 皆んなスクールカーストのトップ感が凄い。 もはや、太々しいほどである。 ああ!分かった! 「チアリーダーズ」感だ! あの、ハイスクールをレペゼンして、 観客席のフロントラインで身体張って同級生のフットボーラーを鼓舞す

          OCHA NORMA沖縄公演。「オチャノーマの凄味を言語化してみた」

          ロックと村社会。 映画『イージー・ライダー』

          南部のレッドネック(カッペの意)は、「本物」を使ったそうだ。 彼らのスーパー保守性は日本の田舎町の公務員と何ら変わらない、 カッペはグローバルなのだ(この形容矛盾、自分で笑った笑)。 ただ、10代の私がこの映画から学んだのは、 「ヒッピー・コミューンのヒッピーどものクズっぷり」の方からである。 キャプテンアメリカとビリーは、コークの取引で手に入れた金をバイクのタンクに突っ込み、ニューオリンズ目指してバイクでアメリカ大陸を疾走する。 その途中で、ヒッピーたちが自給自足で

          ロックと村社会。 映画『イージー・ライダー』

          最速!(予告編)感想『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』

          個人的には何とも好まないセンスだ。 「オマエら、こういうの、好きなんだろ?」 という制作サイドのつけあがりが見え見えな気がするのだが、 現代の安い刺激に首まで浸っている方々による「ヤバい!ヤバい!」という 「ヤバくもないのにヤバいと言いたがる現象」の恰好の餌となるだろうと想像した。 そうそう、 「なんもヤバくないのにヤバいヤバいと言いたがる現象」 については、いつかまとめたいと思っていた。 本当にヤバいもの、例えば北九州の工藤会とか笑、はポリティカル・コレクトネス洗

          最速!(予告編)感想『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』

          アイドル新歴史学。「③第二期アイドル・ルネサンス」

          1980年代前半~半ばに起こった「第一期アイドル・ルネサンス」とは、 1970年代初頭から1970年代半ばにかけて興隆した南沙織、天地真理、浅田美代子の「古典」に対して、 1980年代初頭から1980年代半ばに、松田聖子を筆頭に、中森明菜、小泉今日子、早見優、石川秀美、堀ちえみ、松本伊代から菊地桃子まで、百花繚乱のアイドル再興の時代が到来した時代を指す。 そしてその後、1990年代半ばから2000年代前半にかけて「第二期アイドル・ルネサンス」と呼ばれる時代が到来したのである

          アイドル新歴史学。「③第二期アイドル・ルネサンス」

          アイドル新歴史学。「②アイドル・ルネサンス」

          1970年代に音楽雑誌『ミュージックマガジン』誌上で「日本語ロック論争」というものが勃発した。 簡単に言えば「ロックは英語で歌われるべきか、あるいは日本語で歌ってもロックになるのか?」というテーマであった。 現在の「日本のロック」と呼ばれるものは、かの時代の「論争」を経て確立していったものなのである。 「ロック」という外来文化に対して「元の形式を崩さない」のか、 あるいは「和様化して取り込む」のか、 というのが、現在の視点から振り返る当時の論争の論点である。 その時、「

          アイドル新歴史学。「②アイドル・ルネサンス」

          アイドル新歴史学。「①アイドルの誕生」

          日本における「アイドル」の始祖は南沙織と言われている。 大阪で万博が開かれた年、彼女はアメリカの占領下の沖縄の地からパスポートを片手に「日本」へやって来た。 「アイドルの始祖」が「外地」から渡来してきていることは大変興味深い。 仏教伝来〜「和様化」の再現なのである。 彼女のデビュー曲の作曲はもちろん「天才DJ」筒美京平。 筒美京平は、外来文化としての洋楽を「和様化(リミックス)」する天才であり、彼の仕事は「J-POP」の始祖と言える、 さて現在、「アイドル誕生」の定義は

          アイドル新歴史学。「①アイドルの誕生」

          私の趣味。「脳内アウトドア」

          私の趣味は「脳内アウトドア」。 読んで字の如し、 『BE PAL』とか読みながらアウトドア・キャンプを空想する。 ガジェットのページを眺めたりしながら 「テント張って肉焼いて夜が更けたらシングルモルトをちびちと、、」 あるいは、 ショッピングモールのアウトドア・ショップに行き 「さて、今シーズンは何処でキャンプ張ろうか?」 などと呟きながら、店内を散策する。 だが実際には、私はテント設営とか火起こしとか、1ミリも出来ない。 (いつかやりたいなあ、、、) この「いつか

          私の趣味。「脳内アウトドア」

          酷最高映画!『ゴジラ✖️コング 新たなる帝国』

          ガッジーラにコング、 最初はあまりの茶番に失笑の連続、 そして、その後もひたすらにバカ展開が続く、 失笑に次ぐ失笑、、、 まだ続く、 まだまだ茶番が続く、 この辺で声出して笑い始めた。 そんなとき、スクリーンの奥から声が聞こえてきた気がした、 (おい!貴様!ハリウッド舐めんなよ!) そんな風に聞こえた。 まだまだ、さらにバカが暴走する。 そしてついに、、、、 「バカの壁」を超えたのである。 おお!凄え〜!!! と思うまも無く、バカを更に畳み掛ける、

          酷最高映画!『ゴジラ✖️コング 新たなる帝国』

          『M3GAN/ミーガン』と勝手映画史。

          もうさんざ色々と語れているので、 こちらはもう勝手自由な視点で、 「映画『ミーガン』から勝手に連想するいくつかの映画」について書いていみたい。 とりあえずまずは『キック・アス』である。 この「クライマックスで少女が異様な身体能力を見せつける」というエクスタシー。 あの「ミーガン・ダンス」のシーンからは、 『キック・アス』でミンディが殴り込みをかけて、「Bad Reputation」 Joan Jett & The Blackheartsをバックに「超短い」殺陣で相手を3

          『M3GAN/ミーガン』と勝手映画史。

          一瞬の、永遠の、夏。

          あれは8年前の夏、愛媛県松山市にて。 沖縄の某大学院大学への赴任に半年程かかっていたので、 その間に愛媛県松山市でゲストハウスをつくる計画をフリーランスで請け負った夏であった。 そこにニュースが飛び込んで来た、 モーニング娘。が松山に来る!しかもライブハウス公演!! 一夏しか滞在しない松山で奇跡が起きた。 私は興奮状態でチケットを押さえ、 松山のドンキでサイリウムを入手した。 迎えた当日、私は満を持してライブに臨んだ。 そして、遂にモーニング娘。が松山のライブハ

          一瞬の、永遠の、夏。

          食の暴論。「ラーメン嫌い(ピザも)」

          皆さまご存知の通り、私はラーメンが嫌いである。 食べられない訳では無い。 ただ、アミノ酸とタンパク質と炭水化物を同時に5分で食べる、 という「在り方」が私の美意識と相反するのである。 私は、自宅での夕食も毎日2時間かけている。 「ダーウィンの進化論」に沿って、野菜~貝類~魚類~哺乳類と進む。 これに日本酒やワインという「太陽と大地と水の恵み」を挟みながら食す。 「食」とは、地球との対話である。 地球の成り立ちから植物、生命体の発生までを体験し、今在る大地と水と空気の恵

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          ロックンロールの未来。『ボーン・トゥ・ラン:ブルース・スプリングスティーン自伝』ブルース・スプリングスティーン

          オレの人生、たった一つだけ後悔があるとすれば、1985年のブルース・スプリングスティーン来日公演を観れなかったことだ。 入れ違いでアメリカの高校に留学していたからだ。 あとは、ほぼない。 「お前がアメリカに留学しようが博士号を取ろうが、 オレはスプリングスティーンの来日公演を体験している。 アレ以上のものはこの世に無い!」 と、私の幼馴染は酔っ払うたびに語る。 私はこの話を聞く度に、とある戦争未亡人の話を思い出す。 彼女は戦争で旦那を喪ってからずっと再婚することな

          ロックンロールの未来。『ボーン・トゥ・ラン:ブルース・スプリングスティーン自伝』ブルース・スプリングスティーン