カナダ格闘技修行。GSPのジムで練習すれば強くなれると思ってたときの話①
最近は出歩かず家で過ごす時間が増えたので、初めてnoteを書いてみることにしました。今回は、カナダ・モントリオールにあるTristar-GYM(トライスタージム)に単身で修行しに行った時のことを書いていきます。稚拙な文章ですが、読んでいただけたら幸いです。
カナダに行くきっかけはパンクラス札幌大会
カナダに行く半年ほど前、当時大学1年生(19歳)の自分はプロデビュー前のアマチュア選手でした。それ以前は地下格闘技の大会に出場していたのですが、縁があってパンクラス札幌大会に呼んでいただき、アマチュアとしてプロの前座の試合(パンクラスゲート)に出てました。当時のパンクラスゲートのルールでは判定決着がなく、KO・一本かドローというルールでした。その試合では相手を倒しきれずドローで、早くプロデビューしたいと焦っていたのにこんなんではダメだとかなり落ち込んでいました。
そうした中で、セミ・メインとド派手なKO勝ちをした二人の日本人がいました。藤野さんと赤沢さんです。当時彼らはカナダに住んでおり、プロデビューをするために来日し、当大会で彼らはプロデビューしました。(その後藤野さんは2016年ネオブラ優勝、赤沢さんは12/11にDEEPに出場します。)
その勝ち方に衝撃を受けた後藤少年は、試合を終えた二人に話しかけに行きました。お二人は、試合に勝てず落ち込んでいた後藤少年に「強くなりたいんならTristar来てみなよ」と言ってくれました。即答で「行きます」と答えました。当時の貯金はほぼゼロだったので、貯金をして約半年後にカナダに行くと決めました。
初めての海外に向けた初めての貯金。初めてのブロッコリー仕分けバイト。
海外に行ったことのなかった自分は、いくらかかるのかも分からかったし、そもそもパスポートすら持っていませんでした。まずは飛行機の相場や生活費を聞きながら、調べながら計算しました。赤沢さんにも色々聞いたところ、「YUKI(赤沢さん)の友達と言えばジムの稽古代も宿泊代もかからないようにしておくよ!」と言っていただきました。とても嬉しかったです。しかし、この言葉が半年後とんでもない悲劇を引き起こします。
ざっと計算して、飛行機代や1か月の生活費を含めて35万円ほどあれば余裕がある、という計算になりました。当時貯金ゼロ。大学の単位に追われながら、時給のよさそうなバイトを手当たり次第にやってみました。
印刷工場でのバイトでは、夜の20時から朝の8時まで、休憩を挟みながら3台のコピー機にコピー用紙を入れ続けました。
札幌ドームの雪かきのバイトでは、広大な土地をひたすらスコップで雪かきしました。後ろを振り返って雪かきしたところを見ると、もうそこには雪が積もっていました。
ブロッコリーの仕分けのバイトでは、出荷前のブロッコリーを「よい子」と「わる子」にひたすら仕分けしました。とてつもないポンコツだった自分は、パートのおばちゃんに毎度怒られていました。
そうして何とか金を貯めて、飛行機のチケットを買って、出発の日を迎えました。当時の自分の荷物は、お金と服と練習道具くらいでした。頭がおかしかったのか、クレジットカードは作らずに行きました。赤沢さんに聞いたところ「Wi-Fiはカフェでもどこでも使えるから大丈夫!」とのことだったので、Wi-Fiも持たずに行きました。
2016年8月17日、カナダ・モントリオールに上陸。
トータル10時間以上飛行機に揺られながら、モントリオールに上陸。
俺「よし、ようやく着いた。マップで調べながらジムまで行こう。」
俺「・・・」
俺「Wi-Fiが繋がらない・・・」
スマホを海外対応させていなかったからなのでしょうか。Wi-Fiはどこも繋がりませんでした。でも大丈夫。そんなこともあろうかと、プリズンブレイクを観て英語を勉強していました。気分はマイケルスコフィールドです。
俺「Do you know where Tristar-GYM is?(ジムはどこですか?)」
駅員「:]@\@ /]//\@:@:] /;/];/@p/ \p;/-^@/@:@p:p:@:;!」
俺「・・・」
俺「フランス語・・・?」
そうです。モントリオールの公用語はフランス語だったのです。
スマホは使えない、さらにフランス語はボンジュールしか話せない自分は
「GSP!MMA!ジム!」
という言葉を頼りに、Tristar-GYMに向かいました。
(続く)
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