便利屋修行1年生 ⒎フラッシュバック 連載恋愛小説
まどかが腰に手を当て、宣言する。
「言っとくけど、就寝定員はふたりだから」
軽キャンピングカーだと、乗車定員と異なることがあるらしい。
底冷えの夜にテントで寝るはめになった男性陣を尻目に、綾とまどかは快適な車内でぬくぬくと過ごした。
翌朝、地面はうっすらと雪に覆われていた。
「さっむ。凍死するかと思った」
「ホレ、ココア入れたげるから、入ってヨシ」
「寒い日だけ家に上げてもらえる飼い犬すか、オレ」
秋葉とまどかのやりとりは、なんだかなごむ。
「ホホ、言い得て妙じゃの」
「だ