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「#あの記事の後日談」、弟の話続き

虎きちさんの企画に参加さえていただきます。

弟と別れて、暫くして会社社屋も決まり、様々な手続きも済み、最後に、会社事務所に神棚を取り付け、神様をいただきに山へ行く、俺は暫くぶりに弟に会えることを楽しみに、1人で山寺に向かった。そこで住職に会い必要なものを揃え、必要なものを買い、父親に弟の最近を聞いた。彼は奥の山で修行中だと言うので、邪魔にならない様に、遠くから見てから帰ろうと思い、山を分け行った。

そこで見た姿は、もはや弟では無かった。祈り、駆け回り、唱え駆け回り、片時も休まず、高見を目指す修行僧であった。高い木の枝から差し込む光に絶えず輝いているその姿は、只々眩しかった。嘗て私もそこに居て、修行していた場所の数段先に彼は居た。ひ弱で、俺を「あんちゃん」と呼ぶ弟はもう居なかった。

見送るつもりなのか、山門にお袋と2人揃って立っている。俺は無言で全身で頷いて見せた。2人もウンウンと力強く頷いていた。

さあ! 心置きなく俺の世界へ戻ろう!

おしまい



この部分は考えた末、削除していました。理由は以下です。

昔、自らを、鷹だと勘違いしていた俺は、その実 鵯(ひよどり)のくせに、不況と、事業革新の波から部下を会社を守るべく、小さな翼を目一杯広げて抱え込んでいました。でも部下達は、悠々と翼を掻い潜り、波を乗り越えて見せたのです。俺は両手を広げてそれを押し留めようとしていたバカだったのです。それに気がついて、落ち込む私を救ってくれたのもまた部下達だったのです。


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