【ステージ別】逆質問で聞くべきこと
逆質問に関しては、企業分析が重要な役割を果たします。
特に、本マガジンで説明した企業のIR資料に記載されているQ&Aセクションは、逆質問の参考になる豊富な情報を提供しています。
これらの資料を事前に熟読し、その中から企業のビジョンや戦略、業界の動向などに関する洞察を得ることが重要です。
ただし、逆質問の際には、これらの情報をただ再話するのではなく、自分の言葉で表現することが肝心です。
これにより、面接官に対して自己の深い理解と関心を示すことができます。
自分なりの視点や質問を通じて、面接官に対する真剣な興味と誠実な姿勢を伝えることが、印象的な面接を行うための鍵となるでしょう。
とはいえ、IRを発表している会社ばかりではないですよね。
会社ごとに考えるべきですが、ここでは適切な逆質問をフェーズごとに提示しておきたいと思います。
一次面接での適切な逆質問
以下は、一次面接での逆質問のスクリプトです。
評価制度について
貴社における従業員の評価制度はどのように構築されていますか?個々の成果とチームの貢献の両方がどのように考慮されるのですか?
新入社員に求められる具体的なスキルは?
新入社員に対して、貴社はどのような具体的なスキルや能力を最も重視していますか?また、これらのスキルは入社後にどのように発展させられますか?
●●職の具体的なスケジュール
●●職における日常の業務スケジュールはどのようになっていますか?一日の流れや主な業務内容について教えていただけますか?
キャリア成長とプロフェッショナルな発展の機会について
貴社で働く上で、社員がどのようなキャリア成長の機会やプロフェッショナルな発展を期待できますか?これらの機会は具体的にどのような形で提供されていますか?
チームや部門の文化について
私が配属される予定のチームや部門では、どのような文化がありますか?チーム内のコミュニケーションスタイルや協働のあり方についてお聞かせください。
二次面接での適切な逆質問
以下は、二次面接での逆質問のスクリプトです。
これらの質問は、より深い洞察を得ることを目的として設計されており、会社の内部事情やキャリア展望に関する具体的な情報を得るために役立ちます。
活躍されている人の特徴
貴社で活躍している社員の共通する特徴は何ですか?成功するために最も重要だと思われるスキルや資質について教えていただけますか?
入社までに勉強しておいた方が良いこと
入社前に特に注力しておくべき分野や知識はありますか?入社後スムーズに業務を開始するために、どのような準備が有効だと考えますか?
具体的なキャリアパス
貴社における具体的なキャリアパスについて詳しく教えていただけますか?特に、新入社員から中堅社員への成長過程で、どのような段階を経るのが一般的ですか?
●●職の事業戦略について
●●職における現在の事業戦略と、今後の方向性について具体的な情報をいただけますか?どのような戦略的課題や機会に焦点を当てていますか?
●●事業部で課題になっていること
●●事業部で現在直面している主な課題は何ですか?これらの課題に対して、貴社はどのようなアプローチを取っていますか?
最終面接での適切な逆質問
以下は最終面接での逆質問のスクリプトです。
これらの質問は、企業の戦略的な側面や長期的なビジョンに焦点を当てており、最終面接において候補者がより深く企業を理解するために有効です。
他社の差別化について
貴社は他社と比べてどのように差別化を図っていますか?業界内での貴社のユニークなポジションについて教えてください。
設備投資が増えた理由
最近の貴社の設備投資が増加していると伺いました。この投資の背景にはどのような戦略的な意図がありますか?
広告費を多額に投入している分野について
貴社が広告費を多額に投入している分野には特にどのような戦略的な重点が置かれていますか?この投資により期待される成果は何ですか?
管理職になれる人の人柄は?
貴社において管理職に選ばれる人物の特徴や人柄には、どのような傾向がありますか?成功する管理職の共通点は何ですか?
●●事業の戦略について
●●事業における現在の戦略的取り組みと、将来の展望について詳しく教えていただけますか?この事業部での主な目標や課題は何ですか?
逆質問の注意点
逆質問は面接の重要な部分であり、適切な質問をすることで候補者の意欲や理解度を示すことができます。
しかし、いくつかの注意点を考慮することが重要です。
まず、調べれば分かるような基本的な情報に関する質問は避けるべきです。
これは、候補者が事前に企業について十分なリサーチをしていないという印象を与えかねません。
また、「特に質問はありません」と答えることは絶対に避ける必要があります。これは興味や熱意が不足しているように見えるためです。
さらに、YES/NOで答えられるような質問も適切ではありません。
これらの質問は、面接官に深い洞察や意見を求める機会を逃します。福利厚生に関する質問も控えるべきです。
これは、入社前の段階では、候補者が仕事の内容や企業文化よりも個人的な利益を優先しているように受け取られる恐れがあります。
各面接段階での逆質問の戦略についても留意が必要です。
一次面接では、人事が担当することが多いため、入社意欲や企業に対する理解を深める質問が適切です。
二次面接では現場責任者が担当することが多く、候補者の判断軸やポテンシャル、人柄を評価しているため、仕事への取り組み方や職場での役割に関する質問が良いでしょう。
最終面接では、役員が担当することが多いため、入社意欲を示すとともに、経営やIR(投資家関係)に関する洞察を問う質問が適切です。
これは、候補者が企業の長期的な目標や戦略に深い関心を持っていることを示し、高いレベルのビジネス理解をアピールする機会となります。
逆質問は、候補者自身の関心やキャリア目標を反映するだけでなく、企業に対する深い理解と熱意を示すための重要なツールです。各面接段階に応じて適切な質問を選び、自己のポジショニングを明確にすることが重要です。
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