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中級クリエイターが、さらなる高みを目指すために得るべき力

今回のテーマは、中級クリエイターがさらなる高みを目指すために得るべき力について。

多くのクリエイターを支援してきたさとみともみじが、必要不可欠と考えるものについて語ります。


言語化可視化ラボは、デザイナー岩崎さとみとライター本田もみじの「ブランディングとマーケティングの研究所」。クリエイターメンバーと一緒に、日々ブランディングとマーケティングの研究を行っています。

◆2人主宰のスクールはこちら



クリエイティブスキルだけでは成功できない

さとみ:
今回は、中級クリエイターに、自分の名前だけで受注できるようになってほしいなというお話です。

フリーランスになりたてのときは、集客目的でプラットフォームを利用したり、知り合いから受注したり、とにかく数をこなすケースが多いと思います。しかし「とりあえず仕事はこなせるようになったけど、次の一手がわからない」という相談を受けることが多いんです。

もみじ:
さとみさんと二人で中級クリエイター支援のスクールを運営していますが、どの層を支援しようかと方針を考えたとき、初心者ではなく一度あがいた経験があり、今からさらにステップアップしたい方と一緒に高みを目指したいよね、という話になりました。

今回のタイトルは中級クリエイターとしましたが、私達が一緒にやっていきたいと思っているのは厳密にいうと「中級商業クリエイター」です。
中級の定義は何かというと、さとみさんのようにインハウスで10年以上デザインをやっていた方は、明確に中級以上だと思います。

さとみ:
スキルだけでいうとね。

もみじ:
そう。スキルだけでいえば中級クリエイターの条件に当てはまりますが、外に飛び出せば、クリエイティブスキル以外にあらゆるビジネススキルが必要になりますよね。

期待値コントロール・提案書作成・トラブル対応・営業…これらのスキルがなければ、たとえクリエイティブでの実力があっても、フリーランスの商業クリエイターとしてはなかなか成功できません。

だからこそ、「なんとか廃業せずに長く続けていきたい」「一度失敗したけど再びチャレンジしたい」という方たちの気持ちは私たちにもすごくわかるし、実際に日頃工夫し続けているところなので、ぜひとも一緒にやっていきたいんです。

さとみ:
そうですね。クラウドソーシングなどにありがちな、「誰でもいいから安い人」の枠に入れられるのではなくて、自分の名前・自分のスキルで人の役に立ちたいと考えている方とたくさんつながっていきたいし、そういう方たちが生きやすい世界が作れたらいいなと思っています。

ライターにしてもデザイナーにしても、自己表現が不要というわけではありませんが、商業クリエイターである以上「どうやって売るか」「誰にどんなものを作れば売れるか」が第一なので、自己表現の割合を調整する力をつけられるようサポートができればうれしいです。

クライアントと同じ目線をもってチューニングする

もみじ:
いま「自己表現の割合を調整することが大切」と出ましたが、その通りで、私の中ではライターは「書く人」というよりは「チューニングする人」です。商業でやると決めたのであれば、クライアントと同じ目線か、もしくは自分の領域ではそれよりも上の目線でチューニングする役目だと思っています。

商業クリエイターである以上、お金を支払ってくれるクライアントがいて、それぞれに予算や事情があって、思いもある。

「このクライアントはどれくらいの成功が欲しいのか」「成功が欲しいのはもちろんだけども、実はそれ以上に何かの気持ちを満たしたいのではないか」といった要素を紐解きながらチューニングをして、クライアントが思いもよらなかった結果を出すことが必須ではないでしょうか。

さとみ:
そうですね。発注者は私たちにオーダーをくださるジャンルのプロではないので、正しい言葉で発注できなくて当たり前です。だからこそ、受注側の理解力が重要なんですよね。

言葉の表面だけを見て提案すれば、修正を繰り返すことになり単価も下がってしまいます。だから、はじめに発注者の真意を理解することが大切。理解するためには質問力も磨いておかなければなりません。

価値提供する業界によって集客方法を見極める

さとみ:
これからバリバリお仕事していきたいと考えているなら、集客力も必要だと思います。もみじさんは、中級クリエイターの集客についてどう考えていますか?

もみじ:
私は、中級クリエイター全員が集客について凝りすぎる必要はないと考えています。たとえば公的機関や報道関連のお仕事が多い方や、書籍・雑誌のお仕事が多い方は、ゴリゴリの集客っぽさを出さないほうが逆に信頼性が上がって紹介を生みやすいと思います。

自分がどの業界に価値提供するのかを考えなければ、変なSNS運用や集客方法でお客さまの信頼を失いかねません。たとえ集客セミナーなどでおすすめされた方法であっても、自分に合う・合わないをまず見極めることが大切です。

さとみ:
うんうん。自身のブランディングにも通じますね。

ところで、もみじさんは会社ではクリエイターに発注する立場でもありますね。発注者から見て、中級クリエイターが身に着けておくべきスキルはなんだと思いますか?

もみじ:
中級クリエイターかつ商業でやっていく、そしてその相手が事業会社なのであれば、業界ごとに王道パターンがあるだろうから、その業界の課題や商流をわかっていないクリエイターには任せられないと思います。私は発注側でもあるので、余計にそう思うのかもしれません。

さとみ:
そこは払う料金と比例しますよね。

もみじ:
そうですね。マーケティングの予算を取って、Webサイトを作りましょう、LPを作りましょう、ブログを回しましょう、広告を出しましょうと、年間何百万円も動くわけですから、真剣にならざるを得ません。

発注側としては、ビジネスを全部理解していてほしいわけではないけど、「こちらがどういうお金の流れをつくりたいと思っているのか」とか、「そこにどれくらいのレベルでクリエイティブの結果が必要なのか」「どれくらいこだわったほうがいいのか」もしくは「ちょっと手を抜いてでも量産したほうがいいのか」というバランスを一緒にとれる方を求めているので、その感覚に優れたクリエイターさんが一人でも増えると日本中の会社が助かると思っています。

さとみさんはいかがですか?

さとみ:
クリエイターには自分のこだわりポイントが絶対あると思うので、それを価値として受け入れてくれるお客さまが来てくださるように集客していかなければならないと考えています。

私は、すごく有名にならなくても、「なんか好きだなと思っていたら、さとみさんが作った名刺だったんです」なんていわれたらやっぱりうれしいですから。そういう覚えられかたをして、自分の名前でお仕事を取っていけるようになりたいですね。

もみじ:
うんうん。
これからさらに飛躍したい中級クリエイターのみなさん、一緒に頑張りましょう!


このnoteは、Facebook非公開グループ「言語化×可視化ラボコミュ」のライブ配信からクリエイターさん向けの内容をピックアップして記事化したものです。


【この記事を書いた人】
言語化×可視化ラボ コンテンツ開発チーム しまこ

2021年、会社員の傍ら複業ライターとして活動開始。
“自分のことばで誰にでもわかりやすく”をモットーに、ペット・インテリア・エンタメジャンルで執筆中。最近WEBデザインの勉強をはじめました。無類の猫好き。
https://twitter.com/simarisucco

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