クリエイターが「やりたい仕事」を着実に増やすために、必要な考え方とは?
今回のテーマは、「やりたいこと、できること、求められることの違い」について。
クリエイターに限らず、自分がやりたいことを仕事にして生きていけたら幸せですよね。しかし現実は、「やりたいこと」と「求められること」のギャップに悩む方が多いのではないでしょうか。
さとみともみじが、そんな悩みへの向き合い方や、やりたいことを実現する方法について語ります。
言語化可視化ラボは、デザイナー岩崎さとみとライター本田もみじの「ブランディングとマーケティングの研究所」。クリエイターメンバーと一緒に、日々ブランディングとマーケティングの研究を行っています。
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「やりたいこと」を増やすための大切なステップとは?
さとみ:
私は女性向けビジネススクールを運営しています。受講生の方たちには、まずはじめに10年後、20年後まで大切にしたい「自分の価値観」を考えてもらうことにしています。
やりたいことの「中身」はその次。何を商品として、どう売っていくかは、マーケティング戦略で後から変更できますからね。
大袈裟なものでなくてよいので、まずは「将来的に自分はどう在りたいか」を言語化することが一番大切だと思っています。
もみじ:
たしかに、そこを明確にしておかないと本質的にやりたいことは見出せないかもしれませんね。
さとみ:
価値観を顕在化できたら、やりたいことを計画していきます。ただし、適切なステップを踏んでいく必要があると考えています。
もみじ:
ステップとは?
さとみ:
ひとつは、いきなり仕事の割合を「100%自分のやりたいこと」にしないこと。自分ができること、得意なこと、やりたいことがあるとすると、やりたいことを中心にジワジワ絞っていくイメージです。
もみじ:
うんうん。
さとみ:
仕事の中では、それぞれのフェーズにおける仕事のアウトプットイメージをクライアントと擦り合わせることも重要です。
自分だけが「得意だ、好きだ」とアピールしても、クライアントが望む基準に合っていなければ、後々トラブルになりますからね。
もみじ:
たしかに。
さとみ:
やりたいことを広げる前段階として、自分のスキル整理やターゲットとなるクライアントの分析などの準備も必要です。とにかく、段階を踏んでいくことが大切ですね。
やりたいことがなければ、できることを磨いて「武器」を増やせばいい
もみじ:
一方で、「やりたいことが特にない」というクリエイターもいらっしゃいますよね。たまたま勉強したデザインやライティングがクライアントから評価されて、結果的に仕事になる方も多いと思います。
その中には、「自分には崇高なミッションがない」と悩む方もいますが、私は必ずしもミッションを持っていなくてもよいと思うのです。
さとみ:
というと?
もみじ:
私は「できること=スキル」だと捉えていて、それは言い換えると、世の中に価値を提供するための「武器」みたいなものです。つまり、やりたいことが明確ではなくてもスキルがある方は、社会に提供できる「武器」を自然に備えられているのです。これはすごい強みですよね!
「やりたいこと」が見つからなければ、スキルを磨いて「求められること」をどんどんアウトプットすればいいのでは?と思っています。
さとみ:
やりたいことは、出会いみたいなものです。取り繕ってミッションをつくっても、本当にやりたいことをやっている方の熱量には敵いません。それに、わざわざ探さなくても、一生懸命やっていたら見つかる場合もありますしね。
もみじ:
まさにそうで、「できること」が仕事の中心となっているタイプの人はひとつの武器にしがみ付かずに、割り切っていろいろチャレンジしてみたらよいと思っています。
やりたいこと、求められることの心地よいバランスを探る
もみじ:
同時に、私は自分の「やりたいこと」と「求められること」を整理して、どちらに比重を置けば自分が満足するかを考えることも大切ではないかと考えています。
さとみ:
具体的にはどういうことでしょうか?
もみじ:
よく、仕事の幅が増えてクライアントから評価もされているけど、やりたいことができていないから、心が満たされないという方がいます。逆も然りで、やりたいことはできているけれど、目に見えた成果が出ていないと心配する方もいます。
ですが、自分は「やりたいこと」「求められること」のどちらに比重を置くかを明確にしておけば、変に悩むことなく仕事も割り切ってできるわけです。
さとみ:
それでいうと、やりたいことが明確にあっても、マネタイズしない方が自分にとってよい場合もありますよね!
クライアントワークでは、対価をいただく以上、お客様の意向に沿ったアウトプットが求められます。自分はクライアントの意見に左右されたくない、アーティストタイプという方は、無理にマネタイズせず、好きなことは「自分の聖域」としておくことでストレスを感じずに済みます。
もみじ:
それもひとつ選択肢。自分の特性や考え方を踏まえて、「やりたいことと求められること」の心地よいバランスを考えていきたいですね。
さとみ:
うんうん。
もみじ:
今の仕事はやりたいことではないけれど、下積みしながらスキルを貯めて、社会の流れとリンクする価値をその都度提供できる力というのも、これからの時代には必要です。
クリエイターを続けていると、自分ができること、やりたいこと、求められることの違いで、苦しむ場面も出てくると思います。
それでも、「できること」を地道に増やしていけば、自分の価値観に合う「やりたいこと」にきっとつながると私は思いますね。
このnoteは、Facebook非公開グループ「言語化×可視化ラボコミュ」のライブ配信からクリエイターさん向けの内容をピックアップして記事化したものです。
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