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ホームページ制作に必要なステップは?知っておくべき注意点

今回のテーマは、ホームページ制作に必要なステップについて。

ホームページを受注する際、クリエイターとして制作ステップを理解できていますか?これをしっかり理解することは、発注側の期待に応えられるホームページにつながります。

これまでさまざまなホームページ制作を受注してきたさとみともみじが、制作側と発注側の双方が知っておくべき注意点について解説します。


言語化可視化ラボは、デザイナー岩崎さとみとライター本田もみじの「ブランディングとマーケティングの研究所」。クリエイターメンバーと一緒に、日々ブランディングとマーケティングの研究を行っています。

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ホームページの制作ステップをおさらい

もみじ:
今日はホームページ制作のお話です。
発注側も制作側も、ホームページ制作のステップを理解できていないことが多いんじゃないかと思うんです。

さとみ:
デザイナーやライターは、ホームページ制作では発注側にも制作側にもなり得ますが、結構そういうところ、あるかもしれませんね。

もみじ:
発注側からすれば、ホームページ制作の過程はブラックボックスで、裏で何がどう動いているかわからない。だから、なぜ制作費に何十万もかかるのか理解しにくい。

制作側も依頼がきたら「はい、受けます」という、とりあえずパターンが多い。しかし発注者に納得していただける良いホームページをつくるためには、やみくもに進めては上手くいきません。

これらは経験を積むことである程度理解できるようになるのですが、費用対効果の高いホームページ制作のためには、クリエイターは知っておく必要があります。

さとみ:
発注側と制作側が、共通の認識を持っておくことが大切ですよね。

もみじ:
今回は、さとみさんにホームページ制作のステップについて資料を用意してもらいました。一緒に確認していきましょう!

さとみ:
ホームページ制作のステップは、大きく分けて「準備&戦略フェーズ」「制作フェーズ」「運用フェーズ」の3つで進めていきます。その中に各制作ステップが入ります。

図:ホームページ作成の工程

さとみ:
「準備&戦略フェーズ」

まずはホームページの土台づくり。事前準備をしっかり行います。
制作側は発注側にヒアリングを行い、発注者のビジネスやホームページの目的・目標を理解し、整理します。そして詳細にヒアリングした内容に基づいて見積もりを出し、契約、前金があればそのご入金に進めます。このWeb戦略・企画の段階でホームページのコンセプトや役割が決まっていないと、次の制作フェーズに入れません。

「制作フェーズ」
デザインやライティング、そしてコーディングでそれらに動きをつけます。完成したら残金を入金していただいて納品、サイト公開という流れです。

「運用フェーズ」
無事にサイトがアップされたからといっても、勝手に集客ができるわけではありませんから、運用も必要です。更新やプロモーションなどでサイトをより強化していきます。

もみじ:
発注側はどうしても「制作フェーズ」だけに注目しがちですが、それ以外の要素を忘れてはいけません。

さとみ:
ホームページの制作では、フェーズごとの工程をひとつずつ終わらせてから次に進むという流れが重要です。
ホームページ制作の費用は概ね人件費です。Web戦略・企画、デザイン、ライティング、コーディングなどそれぞれのスキルを持っている人材が1時間何円で動いているわけですから、これが巻き戻るごとに追加料金が必要になってしまいます。

たとえば、デザイン段階に入ったあとにWeb戦略が変更されたり、コーディング段階でデザインに修正が入ったりすると、前の工程にもどって制作しなおすことになり、余計な工数がかかってしまいます。

お互いに工程を確認して進めていくことが必要で、これにより発注側も制作側も気持ちよく終われるのです。

もみじ:
発注側も制作側も費用対効果の高いホームページにしたいですからね。

発注側は「事前準備」をしっかり大切に

さとみ:
制作側は「準備&戦略フェーズ」でヒアリングした内容を元に、Web戦略や見積もりを立てると説明しました。

ここで必要なものは、発注側がホームページを作る目的や会社のコンセプト、運用方法などです。これは発注側だけが持つ情報ですから、発注側に事前に準備していただきます。

Web戦略や見積もりを立てるための大切な情報ですから、情報が抜けていたり、発注側が明確な目的を持っていなかったりすると、イメージと違うホームページになってしまいます。さらに途中で変更が重なれば、制作スケジュールや費用が狂い、不満やトラブルにつながります。

事前準備、つまり「準備&戦略フェーズ」が最重要だということを、発注側も制作側も知らないような気がします。

もみじ:
残念なことにそういうケースが多いですよね…。
大切なことなので繰り返しますが、発注側は、自社の情報をクリエイターにしっかり伝えましょう。制作側は、ヒアリングで十分に情報を引き出し、整理した内容が合っていることを発注側へ確認します。ここでの両者の合意が、ホームページの土台となります。

スキルやノウハウを必要とする分、制作費用が高くなる

もみじ:
「ホームページ制作は、なぜこんなに高いんですか?」とよく聞かれますが、その答えにもつながってきますね。

さとみ:
そうですね。

もみじ:
たとえば「社内に運用フェーズを任せられる人がいるから、制作フェーズだけ発注したい」という場合は、ヒアリング、デザイン、納品というシンプルな工程で済むケースもあるでしょう。
しかしホームページは作って終わりではありません。受注が来るような問い合わせ動線がほしい、でも誰も運用しない・・・というのがよくないケースで、運用フェーズも外部に依頼するとなると、お金がかかるのは当然です。

また、今あるホームページを作り直すにあたって、戦略だけをしっかりやりたいといった場合もあると思います。個人的には一番好きな分野なので、お手伝いしたいのですが・・・。

残念ながら、このような明確なご依頼をいただけることが少ないと感じています。それは「制作に何が必要で、何を外注すべきか」を俯瞰して見れていない方が多いからです。

そのため「ホームページ制作ってよくわからない」「高いけど本当に役に立つのかな」という不安や、制作側と受注側のズレが生まれてしまうんだと思ってます。

さとみ:
デザイナーでは、ホームページを受注する場合、制作フェーズのみを請け負っている人が多いと思います。

そこから「Web戦略も考えてほしい」「SNSとサイトを連動したい」というオーダーが加わってくると、デザインとは違うスキルが必要になります。そうなると、Webマーケティングやライティングなどのスキルを持っている人材を加えるため、制作費用があがってしまいます。

もみじ:
デザイナーもライターも、持っているスキルはそれぞれ違います。写真を多く使ったデザイン優先のホームページと、Webマーケでガンガン回すホームページでは、参加させるメンバーが違いますからね。

さとみ:
すべては、発注側がどういうホームページにしたいのかによります。制作だけでいいのなら予算を抑えられますし、戦略や運用といったフェーズも必要ならその分費用がかかるわけです。

制作側は「制作フェーズ・料金設定」を丁寧に示す

もみじ:
制作側がこういったフェーズやステップを発注側へ示せていないことは、制作側の怠慢だと思います。自分できちんと説明ができれば自分の価値が上がるし、発注側と制作側のマッチングも上手くいきます。

さとみ:
そうですね。ホームページの工程や、必要なスキル、人員についてわかるように提示してあげると、お互い進めやすいですね。

もみじ:
それぞれの料金も明確にしておいた方がいいと思っています。

私は執筆を受けるとき、取材なし・ありで大きく料金を変えているのですが、クライアントから金額の差を聞かれた時に理由を答えられるようにしておかないといけませんよね。ホームページも同じで、クライアントからお金をいただく以上、制作フェーズに対しての明確な料金設定も説明できるようにしておいた方がよいですよ。

さとみ:
そうなると、クリエイターはホームページ制作の工程資料も用意した方がいいですね。

もみじ:
せっかくがんばって制作したのに「思っていたホームページと違うな」なんて思われてしまったら、お互い不幸ですよ。
だから、制作側であるクリエイターが制作フェーズを示し、期待値コントロールすることが大切ではないでしょうか!

さとみ:
発注側の期待に応えるホームページをつくっていきましょう!


このnoteは、Facebook非公開グループ「言語化×可視化ラボコミュ」のライブ配信からクリエイターさん向けの内容をピックアップして記事化したものです。


【この記事を書いた人】
言語化×可視化ラボ コンテンツ開発チーム さとう れいこ

大阪在住のフリーランスライター。取材・インタビュー記事執筆など「書く」だけでなく、撮影、BtoB企業のデジタルマーケティング支援、SEOコンサルなど、コンテンツ制作をトータルサポートしています。カメラマンとしても活動中。
https://twitter.com/reikosatou10111
https://note.com/reikosato/

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