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中庸 ~バランス思考~の重要性

40代の人生をどう生きていくか?
をテーマにセルフマネジメントを研究していく日々

その中で40代はバランス思考が
とても大切だなということを日に日に感じている

そんな中で哲学や儒教を学ぶ中でも
「中庸」
という言葉が使われており、バランス思考を2500年前にも重要に扱っていたことを知る

今回は
「中庸」
について学びアウトプットしていきたい。



中庸の定義とは


中庸は
「極端な行動や思考を避け、バランスと調和を求める生き方や考え方」

と言える。

別の表現をすると、自分自身の感情や欲望を適切に制御し
他人との関係や社会全体の中での自分の役割を認識し
それに応じて行動する生き方や考え方と言える。

中庸は、個人の内面的な調和と、人と人との間
さらには人と自然との間の調和を重視する概念である。

この思想は、古代中国の孔子や古代ギリシャのアリストテレスに
よって説かれ、それぞれの文化や時代背景に応じた形で解釈されてきた。

孔子の中庸


孔子の思想における「中庸」は、
中国の伝統的な倫理観や道徳哲学において
重要な概念の一つとして述べられてる。

孔子にとっての中庸は、
極端な行動や思考を避け、調和とバランスを保つこと。

孔子は人間関係における適切な行動を通じて
社会の調和を実現することの大切さを述べていた。

その中で中庸は、自己の感情や欲望を適切に制御し
道徳的な完璧さを目指すプロセスでもあり、
個人が社会内で果たすべき役割と責任を理解し
それに従って行動することを重視したのです。

これには、年長者に対する敬意や家族内の役割の遵守など、
倫理的な行動が含まれており、孔子の中庸は
個人の内面的成長と社会の調和の両方を目指すものである


アリストテレスの中庸



アリストテレスによる中庸の概念は、
徳に関する教えにおける核心的な原則である。

アリストテレスは徳を、過不足のない状態、
つまり二つの極端な状態の中間にある状態と定義した。

この考え方は、適切なバランスを見つけることを意味する

例えば、勇気は臆病と無謀の中間にあり、
過度な自制は不足と過剰の間にあるとされる。

そういった意味でアリストテレスの中庸は、
理性に基づいて適切な行動を選択し、
その人にとって最善の生を実現することに焦点を当てている。

彼の思想では、個人の幸福と徳の実践は密接に関連しており
中庸は自己実現と幸福への道とされ広まっていった


共通点とその後の歴史



孔子とアリストテレスの中庸の概念は、
時代と文化が異なるものの、多くの共通点を持っている。

両者ともに、極端な行動や偏った思考を避け
バランスと調和を重視することを教えている

また、個人の内面的成長や自己実現を重視し、
それを通じて社会全体の福祉や調和を促進することを目指した。

中庸の概念は、孔子やアリストテレスだけでなく、
歴史を通じて多くの哲学者や思想家によって
異なる形で取り上げられ、解釈されてきた。

それぞれの時代や文化的背景に応じて変化し、
適用されてきたこの概念は、倫理学、政治学、経済学など
幅広い分野に影響を与えている

中世ヨーロッパ

中世ヨーロッパでは、トマス・アクィナスなどの
スコラ学者がアリストテレスの哲学を
キリスト教の教義と融合させる試みを行う。

アクィナスは「中庸」の概念を徳倫理に取り入れ、
キリスト教徒の生活における徳の追求において、
過度な禁欲主義や過剰な享楽を避けるべきだと説いていく。

このように、中庸はキリスト教徒の倫理的行動の
指針として再解釈されていった。

ルネサンス期

ルネサンス期には、
人間主義者たちが古典古代の文化や思想を
復興させる過程で、中庸の概念に再び光を当てられた。

彼らは人間の理性と感情のバランスを重視し、
個人の内面的調和と社会的調和の両方を追求することで、
人間の完全性を目指していった。

近代哲学

近代に入ると、
カントの道徳哲学においても
中庸の概念がある種反映されていく。

カントは道徳法則に基づく行動の重要性を説き、
自己中心的な欲望と普遍的な道徳規範との間のバランスを求めた。

これは、個人の行動が合理的な原則に基づくべきだという点で
中庸の理念に通じるものがある

現代

現代においても、
中庸の概念は多様な形で議論されている。

経済学では、市場の極端な変動を避け、
持続可能な成長を目指すバランスの取れた
政策の必要性が指摘されている。

政治学では、極端なイデオロギーや政治的極端主義に
対する批判として、中道的なアプローチが重視されている。

また、心理学では、個人の幸福と精神的健康において、
極端な感情や行動からの回避とバランスの重要性が強調されている

現代社会への応用


中庸の概念は、
孔子やアリストテレスの時代から現代に至るまで、
その核心が異なる文化や時代においても
普遍的な価値を持ち続けている。

それは、人間の理性と感情のバランスを重視し、
極端な振る舞いを避けることによって、
個人の幸福と社会的調和を追求するという
基本的な考え方に基づいている。

現代社会では、より平和的で公正な社会を
築くためのガイドラインとして再評価する動きがある。

グローバル化が進む中で、文化や価値観の多様性が
増すとともに、相互理解と協調の精神が一層重要になっている。

だからこそ、中庸は対立を避け、異なる立場を持つ人々が
共通の地盤を見つけるための重要な鍵として最注目されている。

例えば環境問題においても、
中庸の概念は重要で、環境保護と経済発展の間の
バランスを見つけることは、持続可能な未来を
実現する上での大きな課題となっている。

極端な消費主義や資源の無駄遣いを避け、
環境と調和した生活を目指すことは、
現代における中庸の精神の一例と言える。

また、個人の生活においても、中庸の概念は有益となる。

過剰なストレスや仕事の負担、過度な情報への露出を避け、
心身の健康を維持することは、現代人にとって大きな課題となっている。
こうした問題に対して、中庸を意識したライフスタイルの採用は、
バランスのとれた健康的な生活への道に繋がっていく。

教育の分野では、子どもたちに中庸の重要性を教えることで、
彼らが多様性を受け入れ、他者を尊重し、
調和の取れた社会を築くための基盤を育むことができる。

このように、教育を通じて次世代に中庸の価値を伝えることは、
より公正で包括的な社会を創出する上で不可欠だとされる

そういった意味で中庸の概念は、
現代社会における様々な課題に対する鍵となると改めて今回感じた。

特に私がこれから発信していきたい
40代の人生を可能性と幸福度を最大化していくためには
自分と家族や、現実と理想、仕事と趣味などバランスをとっていく
必要がある中で「中庸」という概念は重要になると確信した。

本日は以上!!!

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