ドルトムントの注目ポイント

12-13シーズン以来11年ぶりのCL決勝進出。前回の決勝はウェンブリースタジアムにてバイエルンに1-2で敗戦。なんと今回の決勝の地もウェンブリースタジアム。当時観客席に居たBVBサポーターのエディン・テルジッチが監督を率いるチームは忘れ物を取りに戻ってきた。

そんなドルトムントの経営は、シティやパリ、バイエルン、レアルのようないわゆるビッグタレントを獲得するチームではなく、芽が出る前の若手を見つけ育て上げる"育成型"のチームであり、過去にもレヴァンドフスキ、オーバメヤン、ハーランドやベリンガムといった大物を輩出してきた。毎年のように逸材が現れ、毎年のように引き抜かれるが、その中に忠誠心を誓う男がいた。その名も"マルコ・ロイス"だ。

彼は1989年5月31日にドルトムントで生まれ、ドルトムントで育った。ユースチームの頃から卓越したテクニックはあったものの、身体が細く、フィジカル面の問題によりトップチームには上がれず、隣町のクラブチーム、ボルシアMGへと武者修行に。だが、そこで才能を開花させ、ボルシアMGのトップチームへ上がると、いきなりドイツ年間最優秀選手賞を獲得。
そしてその翌年にドルトムントへと帰ってきた。バルセロナなどのビッグクラブからの注目もあったが、度重なる重症に悩まされ、ワールドカップやEUROといった国際大会では見られなかった。そんな"ガラスの天才"と言われたロイスだが、ブンデスリーガ優勝やチャンピオンズリーグ制覇といったビッグタイトルを獲得した事が一度もない。昨シーズンのブンデスリーガ最終節では勝てば優勝という場面で悲劇的な引き分けにより、涙を呑むこととなった。
そして34歳となったロイスは今シーズン限りでの退団を発表。ドルトムントは一時代の終わりを迎える事となった。
https://www.instagram.com/reel/C6g4uNQoDOg/?igsh=ZWk5cHVmcHRid24=

今シーズンのドルトムントはリーグ戦ではまずまずの成績だが、CLの舞台では快進撃を披露。グループステージでは"死の組"と言われ、パリ、ミラン、ニューカッスルと同組に。
だれもが最下位で敗退だと思ったが、なんと1位通過で突破した。決勝トーナメントではPSV、アトレティコを下し、迎えた準決勝ではパリサンジェルマンと再戦。2試合で2-0とムバッペを筆頭とした攻撃陣を抑えクリーンシートを達成。決戦の地へと戻ってきたドルトムントに立ちはだかるのは、CL最多優勝数を誇るレアルマドリーだ。

レアルとの過去対戦成績(10試合)は3勝3分4敗と互角ではあるものの、力の差は圧倒的。
チャレンジャーとして戦うドルトムントは"ラスボス"を下して優勝できるのだろうか。
決勝戦はあのウェンブリースタジアム。マルコ・ロイスのドルトムントでのラストマッチとなり、その決戦前夜は彼のバースデイだ。
ドルトムントはレジェンドに栄光をもたらし、リベンジを達成できるのか。それとも絶対王者の優勝か。
泣いても笑ってもあと一戦。

※ドルトムントを11年間応援してきて、ロイスの大ファンの身からすると、ほんまに優勝したいです。。

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