べっこう飴

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【詩】好き放題やってやろう

好き放題やってやろう ありえないくらい安い価格の服をたくさん買ってやろう そして何回か着て飽きたら捨てて、また別の服を買おう 雨が降ればコンビニでビニール傘を買おう 前にも買ったけど、どっかいったからまた買おう 遠い国の過酷な労働をしている人とか、地球の環境問題とか、そんなことはどうでもいい べつに俺には関係ない話だし、未来のことは、その時誰かが上手いことやってくれるさ 法を犯しているわけじゃないし、何も文句はないだろう 今の俺がよければ、それでいいのだ さ

    • 【詩】自由ってなんだろう

      自由ってなんだろう 鳥のように無限に広がる大空を飛び回ることだろうか 魚のように広く深い海を泳ぐことだろうか 自由ってなんだろう ホッブスに言わせれば、それは外敵障害が存在しないことらしい カントに言わせれば、それは不変の法則にしたがう因果性であるらしい 自由ってなんだろう どれだけ考えても答えは見つからなかった 吸いかけの煙草の火を無理やりけして、畳に寝そべった 窓からは夏の力強い日差しと子供たちの声が聞こえてくる 「だるまさんがこーろんだ!」 その声

      • 【詩】青い世界

        夏の終わりのさみしい夜に会おう ヒグラシが泣き終わってから、久々に会おう 街の声がかすかに遠くに聞こえる、あの川のほとりで会おう 今にも消えそうな夏の夜のにおいを感じて、風や木々のやさしいささやきを聞こう その時だけは悩み事やしがらみは全部忘れて 無邪気だった遠い昔の頃のように、夏の夜を感じよう 僕たち二人だけの、青い世界を楽しもう

        • 【詩】 入道雲

          どこまでも続くこの青い空 真っ白い入道雲がもくもくと立ち込める まるでコーヒーに注いだみるくのように じわりじわりと広がっていく 空はどんな味がするだろう

        【詩】好き放題やってやろう