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フェミサイド

フェミサイドという言葉をきいたので、検索してみた。
「女性であることを理由にした殺人」のことをいうらしい。
国連が2月に報告書をまとめていて、フェミサイドについての統計を整備するよう世界各国に求めているらしい。
下の記事によると、統計整備を求めるにあたって、国連の方である程度の定義づけをしたみたいだ。

被害者と加害者の力関係によって、定義がきめられていた。
いくつかの関係性があるなかで「不平等な力関係(権力関係、あるいは管理関係)」という項目に、以下の八つの項目が挙げられていた。

次の変数の少なくとも1つに該当しなければならない
1.被害者が既に暴力を受けていた
2.被害者が不法に搾取される状況にあった
3.被害者が誘拐あるいは監禁された
4.被害者が性産業に従事していた
5.被害者の遺体が性暴力を受けていた
6.被害者の遺体が切断されていた
7.被害者の遺体が公共の場でさらされていた
8.加害者の女性に対する憎悪や偏見が知られていた

「フェミサイド、信頼できる国際的な統計整備を国連が呼びかけ」
SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会国際部

これらの項目をみて、あるていど具体的にわかるような気がした。
日々、新聞や報道番組で伝えられる事件、日本でもよくある事件が「フェミサイド」なんだろうと思った。

日本で女性が標的になった事件はたくさんあると思うが、すぐに思い浮かんだのは座間市の事件だ。

男性も被害者になっているが、標的は一貫して女性だ。
この事件も残忍だが、このページの下のほうには「女性を標的にした連続殺人犯」という項目があって、10の事件が並んでいる。
どれも読むと気が滅入るような、ひどい事件だ。

スイスインフォのサイトには「親密なパートナーや家族のメンバーによって意図的に殺害された女性や少女の数(住民10万人当たり)」という世界地図も載っている。
南米のガイアナ、アフリカのナミビア、ロシア、ペルー、アルゼンチンなどが濃い赤色で1.0人を越えているが「2020年あるいは直近の入手可能なデータに基づく」と注釈があり、データは不完全なものだという。
出典は国連薬物犯罪事務所の統計らしい。
日本は灰色、データのない国になっていた。

国連の定義にもとづいて各国が統計データを出し合えば(はたして各国が従うのかどうか知らないが)、地図の色はどう変わるんだろう。

低迷しているジェンダーギャップ指数なんかを考えると、日本にはあまりいい色が付かないような気もする。

(源ヒカリ)

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