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今昔、メンタルブレイク解消法。

情緒不安定になることは誰にでもある。

そう思っている。
そんなとき、その人それぞれの色々な対処法があるとも思う。

じっとりと沈下していたい。それが許されていたあの頃。

私はかつて「落ち込んだときにはトコトン落ち込もう。だってどうせちっとやそっとじゃ浮上できないし。」という考えの持ち主だった。

そして、どうにもこうにも人間の嫌な部分が見えてしまう本を好んで読んでいた。

おすすめは、何といっても真梨幸子先生である。
もう本当に、女のどろどろした嫌な部分がてんこ盛りである。
『殺人鬼フジコの衝動』をジャケ買いして以降、取りつかれたように読み漁っていた時期がある。
お気に入りは、『深く、深く、砂に埋めて』だ。あんな女、本当にいたらたまったもんじゃないが、それくらい突き抜けていた方が心身ともに不健康なときにはグッとくるものがある。
『アルテーミスの采配』なんかも、ライトなのに嫌な奴ばかりで、本当に気持ちが良いくらいの気持ち悪さ。

それから浦賀和弘先生も、シリーズによってはメンタルブレイク中にもってこいだと感じている。
桑原銀次郎シリーズなどはテンション高めのときに読む用で、沈下中には『緋い猫』がしっくりくる。『Mの女』も、大変嫌な後味が残る。

どうせ鬱屈とした気持ちなので、そこからさらに下がることもなく(緋い猫は最後スカッとするが)嫌な気持ちが「どこから来たものか」の境界が曖昧になり、ともすれば「このじくじくした感情は本を読んだ後味なの。」といった形で責任転嫁できてしまう。

この方法で読まれることを先生方が良しとしているかはわからないが、それでも本当にお世話になってきた。
浦賀先生の作品がもう読めないというのは、本当に残念だ。。

いつまでも沈下していられない状況になったら…?

そんな私であるが、昨年独立し、おかげさまで大変目まぐるしい日常を送っている。(そうそう、2022年5月で開業1周年でした!)

そして、そんな中でもメンタルの波は寄せては返す。
今の私には、引きこもっていた頃のように心ゆくまでじっとりヌメヌメしている暇などない!

そこで、最近メンタルに支障をきたした際の解消法をご紹介したい。

それは、さくらももこ先生において他ない!

さくらももこ先生のエッセイは、本当に小気味よい。
昭和丸出しの、今の時代にそぐわない表現は多々あれど、
当時の感覚で当時出版されたものだからこその、羨ましいくらいの罵詈雑言を放ち、
個人名をさらし、爆笑の家族ネタから考えさせるような感性の表現力。

あぁ。
あたしゃ今になって、この人が若くして売れた理由がわかるよ。。
と、まるちゃんばりに納得してしまう。

自分の言葉で、自分の想いを適切に語れる表現力。
羨ましすぎる。
かえって、この良さがわかる大人になるまで読まずに来てラッキーだった。

短編なので、気分が乗らなくなったらすぐ中断できるところも良い。
ちなみにお気に入りのお話しは「メルヘン翁」と「お見合い騒動」。

その他、コロナ禍では『ももこの世界あっちこっちめぐり』を読みながら自身の海外旅行の思い出とともに楽しんだりした。ちなみにここで最も印象に残っているのが、バリでナンパされた際に、息子さんを思い出したときの表現だ。ぜひお読みいただきたい。

これを書いてる今は、落ち込んでいるんだけれど。

今私は、ちょっとメンタル下降中。なので、とりあえず気持ちの整理でこんなことを書いてみている。
そして、軽めの小説(江戸が舞台のホラーコメディ)を読んでサクッと上昇しようと思う。
皆さんもズブッと行けるなら底辺まで行ってグダグダしててもいいし、そんなことしてると戻ってこれなくなりそう…というのならまずはさくらももこ先生を枕元に置いてみていただきたいです。

それから、これは本当におすすめなんですが。
毎朝みやぞんさんになりきって「やるぞ、やるぞ、やるぞーっ!」と声高らかに発声してみてください。

めっちゃくだらないな、って笑えるし、それでも甲高い声で3回「やるぞ」って叫んだらマジでやる気出ます笑


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