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国内スマブラDXランキングTOP10の選手用にTwitterヘッダーを作りました。

先日上げた別稿「日本スマブラDXランキング2019/SSBM RANK JPN 2019アートワークを担当しました」にて紹介したランキング発表用素材のTwitterヘッダー版を作製しました。

事のあらましは同記事に書いてありますが、まずは本稿から読んだ方が分かりやすいように少しだけご説明を。

筆者はA&BさんのYouTubeチャンネルにて配信された『大乱闘スマッシュブラザーズDX』*¹のランキング発表用に12枚のアートワークを提供しました。配信サムネイル1枚、TOP30アートワーク1枚、TOP10アートワークそれぞれ1枚*²。

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今回はこれらの内TOP10アートワークのTwitterヘッダー化にスポットライトを当てて、配信版とTwitterヘッダー版のデザイン比較、その実用性について紹介していきます。

*¹同作は英語で『Super Smash Brothers Melee』と表記され、それぞれの頭文字をとって『SSBM』と略されるのが一般的。また、以下本稿では『スマブラDX』と略記し、他シリーズについても同様の仕方で表記する。偶然本稿を手に取り「競技としてのスマブラ?」となっている方はこちらの別稿をどうぞ。

*²画像に記されている通り、Designed by @smabrosMARINE(except characters and stage)。素晴らしいゲームをこの世に生み出してくれたことをいつも感謝しています。全てのアートワークはこちらのFlickrのアルバムでチェック可能。

配信版とTwitterヘッダー版

見た目における両者の違いは以下の通り。配信版の方は不透明度を下げて本稿のサムネイルに使用されているので記事を読む前から気づいている方もいるかもしれません。

配信版

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Twitterヘッダー版

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このように、使用された素材は同一ですが、縦横の比率の違いに合わせて若干のデザイン変更がされています。

採用されたアートワークコンセプトは「映画っぽい雰囲気を醸す感じにして、かつ、選手のステータスが一目でわかりSNS上の視認もしやすい形に仕上げる」でした。有体に言うと「かっこよくて実用性がある」ということです(このコンセプトで制作した背景などについての詳細は別稿にて既に触れているため割愛します)。

配信版を制作する時点でこのような姿勢で作業していたので、いざTwitterヘッダーに作りかえようという段階になってもそれほど苦労はありませんでした。やはり、最初の設計段階である程度の指針を決定して、それが持ちうる表現の幅についても見通しを立てておくとスムーズ。

具体的な違いとしては、ジグザクの白ラインと追加の黒シェイプをTwitterヘッダー版に追加しています。もともと基本的には試合会場で撮影された選手の生写真を加工しているので臨場感はすでにそこにあります。ここに何か1つ印象を加えるとすると、スピード感ないし動き感がマッチするのではないかと考えました。

ただ、これが映像ならばAdobeのAfterEffectsで動きを付けてアニメーション化すればいいのですが、静止画ではそうはいきません。そこで、もし「この部分は横からスライドしてきたんだよ」と言われたとしても違和感のないものを付け加え、アートワークを見た方に動きを想起してもらえるようにデザインすることで上記の意図を盛り込むことに。

また、このようなラインはゲーミング界隈ではわりと目にする機会もあると思うので見た目の奇抜さはないものの、目にする方の静止画経験に乗ることができるという点でのメリットがあります。一言で表現すると「熟れている感」を与えることができるのです。


選手に利用していただいています

実際に利用してくださるTOP10の選手たちが何人もいて、現在とてもうれしく感じています。

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もともと配信後にも利用してもらえるようなクオリティを目指していたので、それがしっかり実現したということでもありますね。

やったぜ。


Twitterヘッダー版の実用性について

国内の競技プレイヤー人口という点において『スマブラSP』と比べると、『スマブラDX』の競技プレイヤーはとても少なくなっています*³。この状況化では『スマブラDX』プレイヤーという事実それ自体が情報として埋もれやすく前に出てきづらい。

スポンサードプレイヤーやプロプレイヤー*⁴は個人メディアを持っていたりどこかの外部メディアと協力して効果的に情報を拡散しますけれども、これは『スマブラSP』プレイヤーにおいての方が当然多くなっていますね。

大袈裟な言い方にはなりますが、選手個人のTwitterアカウントは、ある対象をコミュニティ内外へ情報伝達するための最たる手段になっているという点で、いわゆるオウンドメディアが持つ機能を大なり小なり果たします。

この側面で、Twitterヘッダー版のアートワークは選手をバックアップする機能を果たしています。誰かが彼らのTwitterアカウントのプロフィール欄を訪れたときに、「彼らが何のゲームのプレイヤーで競技シーンにおいてどれくらいの力量があるのか」ということが一見してわかるからです。

たとえば、ソロキャンパーのTwitterアカウントを訪れた際にそのヘッダーがブッシュクラフトで作られた調理場やテントなどになっている方が一見してその人がどんな人物なのかが伝わってくるでしょうし、反対に直近で読まれた本になっていればプロフィール欄を読んだりタイムラインを遡っていかないとその人物像を把握することはできません。


最後に

さて、ここまでTOP10Twitterヘッダーと使用例そしてその実用性について駆け足で紹介してきました。

冒頭で言及した「かっこよくて実用性がある」というアートワークコンセプトが今後どのくらい発展しうるのか。言い換えると、『スマブラDX』の競技シーンにおいてアートワークはどのような役割を担いうるのか。

この返答は今回のアートワークの直接的な目標ではありませんが、少なくとも私自身が今後それに今よりも頭を働かせる1つのきっかけにはなってくるのかなと感じています。

選手たちにより情報拡散のバックアップにつながることは間違いありませんしね。

では、またお会いしましょう。

TwitterID: https://twitter.com/smabrosMARINE


*³しかしながらゲームのタイムアタックを配信する直近のRTA in Japanというイベントでは走者のZer0(ぜーろ)さんによる『スマブラDX』パートにて同時接続者数20,000人越えを記録しただけでなくアーカイブ動画は90,000回以上再生されている。海外のメジャー大会では参加人数1,000人前後になることは珍しくない。また、国内大会である黎明祭0においては3時間越えのアーカイブ動画の視聴数は10,000回を越えている。アメリカで毎年開催される格闘ゲームの世界的祭典EVOでの配信視聴者数は他の競技と比べてもトップレベル

RTA in Japan 2019 大乱闘スマッシュブラザーズDX All Targets Test▽

黎明祭0▽

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*⁴何をもって両者を分けるかは気持ち問題ではなく定義問題であるため明確に区別した上で綴りたいものであるが、エンタメ領域の性故にゲーミング業界において形式として客観的な定義が生み出されていないのでどちらも記載した(何と呼ぶかはあまり関係ない)。少なくともどこかに所属するだけのプレイヤーとどこかに所属することに加えて一定以上の金銭のやり取りがあるプレイヤーはその概念上内容的に区別されてしかるべき。

はてなブログで『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のテクニック解説翻訳や大会のオフレポ、雑誌記事、そしてWeb新聞を執筆しております。こちらのノートでの執筆も始めました。こちらでサポートしていただけたら、とてもうれしいです。