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【バーティカルSaaSスタートアップ調査】 2021年10月第4,5週に調達している世界の注目事例5選!vol.20

皆さん、こんにちは✨
Gazelle Capital アソシエイトの近藤です!
先週は前職でお世話になった先輩が東京に来られ、たくさんお話できました!
最近はその先輩に影響を受け、紹介いただいた哲学書に挑戦しています📚

さて今回も資金調達を行った海外のバーティカルSaaSスタートアップを5社ピックアップしました。
読んでいただけますと嬉しいです!


①製品開発者向けAIツール 「Mage」

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https://www.mage.ai/

設立🏢:2020
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/10/19
調達額💰:$6.3M
ラウンド🚉:シード
今回の投資家👤
(リード)Gradient Ventures
(その他)Lenny RachitskyJames BesharaDesigner FundScott BelskyJohn RiccitielloNeo

【事業内容】
創業者のTommy Dangさんは、Airbnbで社内のローコードツールを構築していました。彼は製品開発者との共同作業の中で、たとえ製品開発者がAIを使いたいと思っていたとしても、データサイエンティストに頼らずにAIを使うためのツールがないこと知りました。
AIツールの市場は、2025年までに1260億ドルに達すると予想されていますが、そのほとんどがAIの経験者向けのプロダクトだと言われています。

2020年末に立ち上げた「Mage」は、中小企業の製品開発者向けのローコードAIツールです。「Mage」の技術はデータエンジニアリングの経験を必要としない機械学習インフラ分野に挑戦するローコードのクラウドベースのツールであり、Figmaに似た共有ワークスペースを持つユーザーインターフェースになっているそうです。

今後マーケティングやセールス、プロダクト、ファイナンスのように、データセットを操作したり組み合わせたりするためのさまざまなモデルやツールのマーケットプレイスになると予想しています。

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/10/19/mage-aims-to-be-the-stripe-for-ai-raises-6-3m-for-developer-tools-to-build-ai-into-apps/



② 品揃え計画立案や在庫管理ができる 「Toolio」

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https://www.toolio.com/

設立🏢:2019
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/10/21
調達額💰:$8M
ラウンド🚉:シリーズA
今回の投資家👤
(リード)Jump Capital
(その他)Rho Capital PartnersFounder CollectiveNotation CapitalMax Ventures

【事業内容】
在庫切れになると人気商品の販売を逃すだけでなく、再入荷までしばらく待たなければならないこともしばしば...

ニューヨークを拠点とするToolio社は、クラウド型のマーチャンダイジングおよび在庫計画ソフトウェアを開発し、小売業者が商品計画を最適化して、どの商品をいつ用意するかをより正しく速く決定することを可能にしています。企業の中にはこのフェーズにアプローチできてないところや、スプレッドシーどなどで管理しているところもあるそうです。「Toolio」はコマースのテックスタックと統合しワークフローを自動化することで、顧客の需要にリアルタイムで対応するために使用できる予測分析を提供します。それにより在庫切れの量を減らすことや、利益率を改善すること、さらには在庫の回転率を高めることができます。

Toolio社は当初、エンプラ企業向けに事業を展開していましたが昨年、中堅企業にもクラウドツールのニーズがあることを知りました。
そのニーズの把握により収益は前月比で20%増加し、顧客数も同様に増加しました。すでにChubbies、Mack Weldon、Rothy'sなどの小売業者とも提携しており、小売業者向けに10億ドル以上の在庫を管理しています!

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/10/21/toolio-bags-8m-in-new-funding-to-keep-your-retail-shop-fully-stocked-with-the-right-products/


③旅行業界のShopify 「Selfbook」

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https://selfbook.com/

設立🏢:2019
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/10/25
調達額💰:$25M
ラウンド🚉:シリーズA
今回の投資家👤
(リード)Tiger Global Management
(その他)9Yards CapitalBetter Tomorrow VenturesValia VenturesTenOneTen VenturesLachy GroomAbstract VenturesAngus DavisFin Venture Capital

【事業内容】
2020年9月にニューヨークで設立されたSelfbook社は、自社を『旅行のためのShopify』と表し、ホスピタリティとフィンテックの領域で事業を展開しています。
顧客であるホテルは「Selfbook」を使用することで既存の予約システム上で直接、予約体験を向上させることができます。ホテルが詐欺行為を排除し、チャージバックを防ぎながら、ウェブサイト上で直接「ワンクリック」で支払いを受け付ける方法を提供できるのです。
また導入には手間はかからず、たった1行のコードを入れることで使えるといいます。

さらには「Selfbook」は、レストランの予約、スパの予約、アクティビティなどの複数のサービスを全て一つの支払いフロー にまとめることもできます。これにより、ホテルのアップセルを促進し、結果的に収益を上げることができるでしょう!

Selfbook社ははじめ、ホテルの宿泊客がアプリ『SIX Travel』を使って3,000軒以上のホテルを予約できるB2Cビジネスを展開していました。その際、シンプルなホテル予約機能を持つAPIパートナーが存在しないことに気づき、現在のビジネスモデルが生まれたそうです。

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/10/25/selfbook-raises-25m-at-a-125m-valuation2222709/


④生産性向上を可能に、 単一プラットフォームの 「ClickUp」

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https://www.clickup.com/

設立🏢:2017
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/10/27
調達額💰:$400M
ラウンド🚉:シリーズC
今回の投資家👤
(リード)Tiger Global ManagementAndreessen HorowitzGeorgianCraft Ventures
(その他)Meritech Capital PartnersLightspeed Venture Partners

【事業内容】
近年、私たちの職場の生産性を向上させるツールがたくさん生まれました。例えば現在、営業のような特定の仕事のパフォーマンスを向上させるツールから、カレンダーや会議の整理、文書の作成と共同作業、プロジェクトの作成と管理、特定の仕事についての会話など、より具体的な職場の機能に至るまで、様々なものがあります。
ただ、このように多くのツールにより恩恵を受けている過程でコストや効率、管理、セキュリティなどといった新たな課題が露呈してきました。
この問題を解決するにはノイズを排除し、生産性のライフサイクル全体を通して作業の共有と引き渡しを容易にするオールインワンソリューションが必要です。

「ClickUp」は、職場の生産性に関するさまざまな側面をカバーする単一のオールインワンソリューションとして、プロジェクト管理やドキュメントコラボレーション、スプレッドシート、チャット、目標設定などのツールなどを単一のプラットフォームで提供しています。

ClickUpの顧客のうち約40%はすでに米国外に拠点を置く顧客であり、そのうちの大部分はヨーロッパに拠点があります。そのため今後ヨーロッパに焦点を当てフランス、ドイツ、スペイン向けのローカライズ版を提供する予定だといいます。

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/10/27/clickup-raises-400m-at-a-4b-valuation-to-expand-its-all-in-one-workplace-productivity-platform-to-europe/


⑤経営陣の意思決定支援AIシステム 「Groopit」

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https://groopit.co/

設立🏢:2014
拠点🏠:アメリカ
調達日🕑:2021/10/27
調達額💰:$2M
ラウンド🚉:プレシード
今回の投資家👤
(リード)Ascend.vc
(その他)Vulcan CapitalBluesky EquitiesSWAN Venture GroupTapas CapitalDataFrame VenturesJourney Venture PartnersVoyager CapitalCascade Seed FundCommunity Access Fund

【事業内容】
「Groopit」はマイクロソフトに20年勤務したベテラン社員が立ち上げたアーリーステージのスタートアップで、現場のインサイト収集とリアルタイムのデータ共有を可能にしています。
その情報により、長期かつ複数のプロジェクトの実行を推進する経営陣の意思決定を支援します。既存のシステムに統合しデータの収集、共有、使用がリアルタイムで素早く簡単に行えるため簡単に使用することができます。大規模なチームが共同で作業し、リアルタイムで問題を解決することを容易にするクラウドソルビング向けの SaaSになります。

販売員が店舗に行って商品を確認する際に、ディスプレイの写真を撮ったり、店内の場所を記録したり、商品の陳列状況を評価した情報や、競合製品のデータなどを「Groopit」から簡単に取得することができます。
経営陣はデータに素早くアクセスし、共有し合うことで状況を即座に把握するだけでなく、現場の数値や顧客のニーズなどを簡単に把握できます。また、営業担当者が状況報告をする必要がなくなるため、会議の時間を短縮し42%も収益を向上させるメリットもあるそうです!

記事リンク:https://techcrunch.com/2021/10/27/groopit-announces-2m-pre-seed-to-help-execs-access-crowd-sourced-company-data/


今週も最後までご覧くださりありがとうございます🙇‍♂️

以上が2021年10月第4,5週に調達している世界の注目事例5選でした!
Gazelle Capitalはこのような既存産業に対するソリューションとしてSaaSを提供しているスタートアップに多く投資をしております。
起業を検討中、または資金調達をされるご予定の起業家の皆さんは、
ぜひGazelle Capitalの 問い合わせフォーム または 近藤のTwitter にてDMでご連絡くさだい!


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