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映画にまつわる思い出 with WOWOW

小遣い要らんから、WOWOW入れてくれ。

高1の頃、そのようなことを親に申し出た。
自宅のある集落は山に電波を遮られ、民放が2局しか入らなかった。
レンタルビデオ店は自転車で40分ほどの距離にあり、1泊2日で500円。
当時のWOWOWの視聴料は3,000円/月くらいだったような覚えがあるが、検索してみたら2,300円/月(税別)。価格改定があったのか、当時も実はそれくらいだったのかはわからないが、いずれにせよインターネット普及以前の田舎のオタクにとって、映画垂れ流しのWOWOWは魅力的だった。

そのような背景により、私の映画にまつわる思い出というものは、おおむねWOWOWの思い出ということになる。

■エイリアン

『今週(今月?)はずっとエイリアン』という特集期間のようなものがあった。
この期間は、エイリアンとエイリアン2とエイリアン3を観ることができる。合間にエイリアンの作品解説みたいな番組。それが済んだらまたエイリアン。
WOWOWはふつうのTV番組と同じく放送時間が決まっている。新聞のTV欄ではエイリアンで埋め尽くされた放送予定を知ることができ、エイリアンの時間が来るとエイリアンが放送されるので予定通りエイリアンを観ることができ、翌日になればエイリアンで埋まった放送予定を朝刊で知ることができた。今なら、エイリアン4とプロメテウスとエイリアン: コヴェナントとエイリアンVSプレデターとAVP2 エイリアンズVS.プレデター、ついでに宇宙人ポールを加えた豊かなエイリアン特集を体験できるかもしれない。
エイリアンの合間に挟まるエイリアンシリーズ解説番組を観て良かったと思う。エイリアン観る→解説見る→エイリアン観る→解説見る。このループ構造により視聴者は強制的にエイリアンちょっと詳しいになる。青春時代のいくらかをこのメチャクチャな放送スケジュールに喰われた私もその例外ではなく、現在家族と共にエイリアンシリーズ作を鑑賞中に解説を始め鬱陶しがられる程度には作品世界に精通しているという自負がある。

■ア・フュー・グッドメン

生まれて初めて、観ながら寝た。
つまらなかったということはない。面白くなければチャンネル変えたりゲームに切り替えたりするのだから、面白くて観ていたはずだ。
それまでTVや映画を見ながら寝ることができなかったが、これ以降、映画を観ながら寝られるようになった。
他に寝た映画といえば、ハリー・ポッターとブレードランナーが挙げられる。
ハリー・ポッターは、ご都合のび太物語としか思えず興味が失せて寝た。
ブレードランナーは絵面が暗く、明るい室内では画面の映り込みが酷いため消灯したところ寝た。その後10数年ほど掛け、4回めのチャレンジで最後まで寝ずに観ることができた。その割には内容を思い出せない。

■メイキング番組
映画製作の主に特撮部分にフォーカスしたメイキング番組が好きだったが、検索しても見つからない。「これが、ムービーマジック」というフレーズがあった気がするので検索してみたが、違うものが出てくるので記憶違いなのかもしれない。

■銀河英雄伝説
漫画版の銀英伝しか見たことがなかったので、アニメ版を観られるのは嬉しかった。
映画ばかりのWOWOWでは珍しく、ある程度の時間帯を取って複数話を順次放送。だいたいド深夜。
たまに衛星が月とか地球の影に入ってお休みになったりする。通信衛星も銀英伝も宇宙のことなので仕方ないと納得していたが、休止を挟んで早朝というか未明に続きが始まるのは勘弁してほしかった。
銀英伝とWOWOWの関係を掘り下げると夜食の思い出が中心になるので、このくらいにしておく。

■攻殻機動隊

ただし、英語版。なぜそっちを放送していたのかはわからない。
標準で録画して、士郎正宗が通じる初めての友人と一緒に観た。


こうして振り返ってみると、数ある映画の中でもやはりエイリアンが最も印象深い。
大切なのは、くり返し観ること。嫌でも思い出の映画になるはずだ。

#映画にまつわる思い出