017楽しくて苦しいこと、またはその逆
楽しいことって本当に楽しいのかな?って時々思う。
デザインを生業にしていると言うと、さぞ毎日が刺激的で楽しい仕事なのかと思われることもありますが、実感として(ぼくは)苦しいことの割合の方が多い。ほんと苦しい毎日です。
ぼくは趣味でランニング(スプリントも)もしていますが、いつだったが友人とレースに出走しゴール後、後続の苦しい表情で走っている人々を横目で見ていた。「ほんとうにこの人たち楽しいのか?」とその友人が言ったことがあった。言った友人はランやバイク、水泳までトレーニングをこなしているくせにだ。そして自分たちでさえまだゼーゼーしていて、ほんとにそーだよねーという感じだった。
けど、ぼくとしては走るのは楽しい。しかしなかなかその楽しさって言葉にするのは簡単ではないかな?子供の時からある程度足は速かったのでそれもある意味、成功体験の追従としての楽しみなのかな?
いや、ちがうな、だって苦しい……。
さて、デザインを仕事にしていてやはり年がら年中楽しいことばかりじゃない。先に言った通りそのほとんどは苦しい。じゃなんで好き好んで楽しく?やっているんだろうか?
ひとつにコミュニケーションがとれた瞬間。これは成果とも言っていいのかもしれない。効果が明確にあらわれた時、それを数値ではなく感覚的に「行った」と思われる時だ。なので営業職のように「売上げがUP!」と言うわけではないが、お客さんも喜んでくれるし、たぶん近いものなのかもしれない。けどもっと密に向こう側に何かが到達した感覚なんだな?
もうひとつに先のランニングではないが、自己記録的なものが出た瞬間。確かイチローも「凡打でも自分の感覚がつかめた時はヒットよりもうれしい」的なことを言っていた(気がする)。それに近いかな〜?例えばボツ案でもココまで行けたって感じだ。
つらつら書いてきましたが、走ることとデザインすることって近いのかな?けどやっぱ苦しいんだよね毎日毎回。一瞬の楽しさのためにその繰り返し。
なぜアルバイトしてまで遠く苦しくハードルの高い「芸人」を目指す人が絶えないのかと言うと、一瞬でも舞台で「うけた」感覚を味わうとそれが忘れられずその世界にどっぷりと入っちゃう…と大物芸人が言っていた…同じ……なのかな?
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