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019フィジカルって…

最近ミュージシャンがネット配信以外で曲を発表することを「フィジカル」と言い出したみたいだ。いわゆるレコードとかCD(たまにカセットテープとかも)で出すことらしい。
まぁ物理的に発表するってことなのね。

今まで(今でも?)「フィジカル」ってどちらかというとスポーツ系のことばとして馴染んでいたので最初聞いた時は違和感があった。今でもちょっとある。でも気持ちはわかる。

どうしてもスポーツ系から抜けきらないが、実はずっと以前から「フィジカル」って意識していた。

今はさすがに変わったけど、かつてアートやデザインに関わる人って黒い服を着て細身で土に触れたことも汗もかいたこともないような(画家のベレー帽みたいに)変なイメージがあったように思う。中には居るかもしれないけどけど実際は自分を含めそんなことはなく、どちらかといえばよりスポーツに馴染んだ人が多いように思う。

学校出て仕事を始めた頃、1日中机で過ごす経験したことのない毎日でどうも体がムズムズしてくる。なので自転車通勤を始めたり、空いた時間に積極的に体を動かした。今でもやはりそんな感じだ。机仕事と運動とのバランスがいいと両方のパフォーマンスが上がると思ってる。やっぱ偏るとなんかうまくいかない。
勉強する前に運動すると成績が上がるという研究結果も聞いたことがある。

またもう一方で学校を出て、あるデザインスタジオに勤めたが1年半で辞めた。今思えば「フィジカル」を感じられなかったからだと思う。

そもそもデザイン全般って工業製品を生み出すことなんだよね。何となく手元で作ってできたものも、それを工場へ持って行き複数生産される。
当時は完成品の質感が自分でイメージしたものとは違うと感じたし、きっと自分でうまく整理してコントロールできていなかったと思う。経験不足や実力のなさなのかもしれない。手元でつくったものとできあがりのモノの差が気に食わなくて辞めたんだな。

それから寄り道しながらも元の今の道に行き着いたんだが、昔はペンやカッターやのりで原稿を作っていたけど、今やコンピュータを使わざるを得ず更に手元から質感が離れていく。だからこそ終始できあがりの手触りを自分でしっかり把握することを意識している。そう!やっぱ「フィジカル」だったんだなって思う。

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