サイバーエージェントのゲーム事業はなぜ赤字に転落したのか?
こんにちは。Game-iです。
本日サイバーエージェント(CA)の2023年9月期 第3四半期決算が発表され、営業利益189億6600万円(前年同期比66.1%減)の大幅減益となっている事が分かりました。ゲーム事業はなんと赤字になったようです。
Game-iでは主にゲーム事業についての業績を追いかけています。この記事では期間中のCA関連アプリの売上動向を分析したいと思います。
第3四半期のCAゲーム事業
決算資料によると以下のようになっています。
売上の減少に対してコストが抑えられず結果として利益を圧迫しています。
1億円の赤字は337億円の売上に対して0.3%ほどですが・・・
売上予測からの検証
内訳を見極めるためにGame-iの売上予測から前年との比較を行ってみたいと思います。
CAグループはバンナムやセガなど他社との協業プロジェクトを多数担当しています。この比較ではパブリッシャーとしてCAグループが運営しているゲームタイトルのみを抜粋して比較します。
2022年3Q売上予測
Game-iの売上予測は国内AppStore/GooglePlayを対象としているため、決算の売上よりも大幅に低い数字になっています(決算では海外売上やMobage/DMMストアなどの売上も含まれる)。
よって、比較には増減値や比率を用います。
2023年3Q売上予測
2022年から2023年の変化を比較すると、すべてのタイトルが減少傾向にあり、売上予測が上位のアプリもプリコネを除き30%近くの減少が見られます。
・売上予測合計の変化
209.1億G → 114.36億G(-54.7%)
ウマ娘の売上減少に注目が行きやすいと思いますが、国内のグループ運営ゲームタイトルの成績が厳しいというのが実態かもしれません。
決算でグループ連結した結果、赤字が緩和されたのか、赤字転落してしまったのか・・・優良タイトルが多いだけに1億円の重みを感じますね。
第4四半期に向けての見通し
ゲーム事業のウマ娘への売上依存度が高いのは依然変わっていません。7月以降のセルラン推移に注目です。
7月は現時点では総合1位の獲得が無くやや停滞していますが8月24日にはハーフアニバーサリーがありますので、運営チームもそこに向けて課金施策や盛り上げるためのイベントを用意していると思われます。
8月下旬から9月初旬のセルランには是非ご注目ください。
また、参考情報としてウマ娘も含めたCAの売上予測動向については以下のページでまとめて閲覧して頂けます。
→ゲーム関連銘柄/4751_サイバーエージェント
四半期影響予測は毎日更新していますので良ければ参考にしてください。こんな感じです↓
まとめ
・売上減少はともかくコストがめちゃくちゃ掛かっている
・ゲーム事業の赤字はウマ娘だけに問題があるわけではない
・ウマ娘はアニバがある8月下旬~9月初旬のセルランに注目
一昨年、ウマ娘の登場直後の決算が鮮烈だっただけに、サイバーエージェントのゲーム事業の赤字には驚いた方も多いのではないかと思います。
スマホゲームは成功すれば大きな収益を上げることができますが、近年求められるクオリティの高さから莫大な開発・運営費用も課題になっています。
一方で、健全な運営のためにはコスト最適化が重要であり、売上が全てではないという一つの事例であるとも思います。
Game-iではセルランを記録し掲載していますが、セルランの高低のみでアプリや運営チームが評価されることがないよう改めてお願い申し上げます。
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