春が駆ける(2019.4.14)

現在新潟県内を走るJR在来線特急は、信越本線(新井~新潟)の「しらゆき」と羽越本線(新潟~秋田)の「いなほ」であり、使用される車両はかつて常磐線で走っていたE653系である。E653系は仙台地区の485系の置き換え用として1997年にデビューし、常磐線特急「フレッシュひたち」等に充当されていた。2012年3月に常磐線特急の系統分離に合わせ、E657系の投入によってE653系は仙台といわきを結ぶ新たな特急として走る予定であった。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災により常磐線の長期運転見合わせとなったため、この計画は白紙になった。その中でもE657系による本系式の置き換えは進められ、余剰となったE653系は2013年秋から「いなほ」として今度は上沼垂の485系を置き換えることとなった。結果、二度・二地区の485系の後継として走っている。また、北陸新幹線延伸に伴い、新井・上越妙高と新潟を結ぶ「しらゆき」が2015年より運行開始となり、こちらにも投入されている。

「高田城百万人観桜会」に合わせ、「いなほ」使用車両が土日に臨時快速で新潟駅から高田駅まで運行された。通常信越本線には「しらゆき」用4両のみの乗り入れであるが、7両編成が臨時快速に充てられたため、撮影に向かった。

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9364M U107 @笠島~米山

この日は1編成のみの在籍であるU107編成「ハマナス色」が臨時快速に充当された。春の短さを表すかのように、能登瓦の集落と里山を一瞬で貫いた。