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【断りのススメ】無用のストレスからは解放されよう

商売において、「お客様は神様」という幻想は捨てよう。イヤなことはやらなくていいし、合わない顧客は断っていい、という話

数年ぶりに顔を合わせた業者さんを少し心配している。

最後に会ったのはコロナ前で、その際は地元の中堅ゼネコンで仕事をすることになったと喜んでいた。



当時の選択が正しかったかどうかはわからない。ただ、数年後、明らかに疲弊した姿に変わったのは何らかの影響があったと考えてしまう方が自然だ。

「ご無沙汰です」とかけた声にちからのない返事でかえす業者さん。その後の立ち話で聞いた事実は、わたしの想像からそんなにかけ離れてはいなかった。



この業者さんに限らず、一定の割合でしんどい顧客を相手にし続ける業者はいる。

「仕事だし、それでもお客さんだから」というのが断らない理由であるが、そのような顧客に長い間つかまることで、心理的に追い詰められ、ストレスから不眠になり、判断能力が著しく低下することから「断る」に至らないケースがままあると感じている。



そこまでいくと残念ながら体を壊して物理的に離れるまで関係は続く。そうならない為にも前提として、自社の定める「顧客」とは何か?という基準を持つことが大事だと思うのだ。

例えば、あまりにも手間のかかる仕事はしない、とか、一方的に希望を押し付ける相手とは仕事をしない、など自社が不利になるような内容はできるだけ排除するのがベターだ。



「でもどう断っていいかわからない」という場合、わたしは今まで「力不足(人手不足)により、受けられない」とか「貴社の理想に応えるだけの技術力がない」など、こちらが原因で受けられないという理由で断ってきた。

あまりの横柄な態度にハッキリと「合わないのでやめさせてもらう」と大人げなく啖呵を切ってしまったこともあるが、いずれにせよ、自社のキャパを超えるような仕事をし続けることはマイナスにしかならないと感じている。



断ると仕事がなくなってしまう不安、というのもあるかと思うが、体を壊し、実質的に請け負えなくなった状態を考えれば、体が元気なうちに仕事を断り、新規顧客を集客する方が持ち直す可能性は高い。

無用なストレスにまみれているな、と感じているなら一度取引先との関係を見直してみるのもひとつの手だ。

自社にとって最適な関係性を維持するためにも顧客の取捨選択は前提としよう


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