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【衰退産業】生き残り方は今ある中にヒントがある

これから衰退していく業界において、生き残る方法は「新しい何か」より「今ある何か」からヒントを見出す、という話

昨日は夕方からとあるメーカー主催の会合に出席していた。

関東近郊の同業者が集まるということで顔を出してきたのだが、一同に集まるとこの業界もまだまだ活気があるように思えてしまうのだが、メーカーの話によれば毎年7%減で廃業を理由に減少しているそうだ。

この傾向は今後10年で一気に進むことになり、残された業者も後継者の不足により、自分の代で廃業することを決めている方も多い。



会合の中で飛び交った会話の中で「新しい分野へ」というテーマが度々持ち上がった。衰退していくのを指をくわえて待っているのではなく、新しい市場を次々と開拓していく必要がある、という意見が盛んに交わされていた。

たしかに、現状で変化を求めなければ縮小する市場とともに衰退していくだろう。泥船が自身とともに沈んでいくのを待つのと同じだ。



ただ、そうなるとついつい革新的な手法や、まだ手付かずの市場を探しにいく動きがあるが、果たして生き残るためにはそんな夢物語のような発想が通用するのだろうか?

わたしのような凡人はスケールこそ小さいが現実的なしがみつき方を発想してしまう。

「新しい何か」ではなく「今ある何か」

つまり現状の中から改善すれば儲けに転じるような仕事は眠っていないか?ということである。



「新しい何か」を探すのは聞こえもいいしカッコいいかもしれないが、その難易度は高い。あえて高い壁に挑むというつよい意思があればいいのだが、大抵の場合、そこまでの気持ちは持ち合わせていないだろう。

であれば「今ある何か」にフォーカスする必要があるのだが、現在持っている資源、人材や設備、経験値などを組み合わせて商売を設計し直すということになる。



例えるなら魚釣りの釣り場を変えるようなもので、釣り自体は継続しながら、釣り竿やルアー、網などを検討し、川下で釣っていたならもう少し上流の岩場あたりはどうか?くらいの商売のスライドを試みる。

大きな変化ではないゆえ、初期費用も少なく今までの経験を活かすことができる。爆発的な売上げにはつながらないかもしれないが、釣り場を変えるだけで面白いように釣れ始めるということはよくあるのだ。



生き残りを重視する会社なら、イノベーションは他人に任せて手持ちの資源で新しい釣り場を求めよう。

慣れた市場で少しだけ視点を変えてみる。ズレた観点が新しい利益を生む



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