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【顧客層】ぶら下げられたエサには旨味はない

商売において、取引きによる駆け引きを鵜呑みにしない。仕事はキチンと価値が出せれば自然と増えてくる、という話

「他にも仕事を沢山出せると思うんだけど」

このあとに続くのは大抵の場合、現在進行形の仕事の値引き交渉である。

そしてこのふんわりとした言葉が現実になったためしがない。発注者側の常套句として使われることが多く、ようはエサをチラつかせて取引きを有利に進めようする姑息な手段だ。



そんな子供でもわかりそうなやり口にダマされる奴なんているの?と思われるだろうが、世の中には「仕事をくれるなら、、、」と簡単に値引き交渉に応じてしまう人は多い。

応じてしまう人の大半は、現状が厳しい状況に置かれている立場であり、そのむかし、火だるま状態の会社だったころの父はよくこのエサにつられてダマされていた。



お金に困っている人の心理から、逆境から抜け出したい、負けを巻き返したいという視野がせまくなった状態では、判断能力が乏しくなり、普通の人なら「そこは飛びつかないだろう」という罠に簡単にハマってしまう。



わたしも以前の会社が苦しかった時期はそうした輩が負のオーラを嗅ぎ取るのか、随分とまわりいたように思う。

「商売がラクになる」「かなり儲かる」などの甘い話を持ちかけては揺さぶりをかけてくるのだが、近くでダマされてきた父を見てきたこともあり、喉から手が出るほどお金が欲しかった時期も流されずにこれたのだ。



相手は法人のこともあるし、よくわからない肩書きの個人の場合もある。いずれにしても擦り寄ってきてはエサをチラつかせたり、甘い言葉をささやいたりとあらゆる手段を使ってくるが、地道に売上げを伸ばしてきた今ではハッキリと言えることがある。

仕事に価値を感じてくれている人ほどこちらを大事扱ってくれる、ということ。



そんな相手先は敬意を持って接してくれるし、しっかりと仕事をすれば自然と次の仕事を依頼してくれる。そこには複雑なカラクリやテクニックなどはなく、シンプルに取引きを成立させる信頼をベースにした関係性があるだけ。

こんな記事を投稿しようと思ったのも、先日久しぶりに初対面でエサをチラつかされてしまったからだろう。

心が弱った状況でこそ、ラクな道は選ばない気持ちを持とう



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