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【経営者必読】Twitterで話題、100話で心折れるスタートアップがいちいち刺さる

経営者の裏側は必ずしも華やかなものではない。泥臭い苦労話はその後の糧になる、という話

突然だが、Twitterで飛んできたこちらの4コマ漫画にハマってしまった。
[100話で心折れるスタートアップ]
100話で心折れるスタートアップ(@HeartBreakSU)さん / Twitter

擬人化されたウサギとコアラがVCから資金調達をして起業する話なのだが、会社を立ち上げてから軌道に乗せていくまでのプロセスや経営の裏側がリアルに描かれていることもあり、私は起業家ではないが、一経営者として「気持ちわかるわ~」と刺さりまくりなのである。

現時点ではまだ最終話まで到達していないので、今後どのような話に展開するかはわからないが、経営をするにあたり、誰しも通るであろう資金繰りの大変さ、その裏で抱えるストレスなど4コマ漫画という表現や、ウサギなどの動物の擬人化というゆるいキャラクター設定もあり、コミカルに描かれているが、かなりリアルな内容となっている。

私がハマったきっかけになった話は30話目。会社の資金繰りを改善するために政策金融公庫から融資を申し込み、入金を待っているウサギの様子。中々実行されない融資に、ダメ元でパソコンのネットバンキングの画面を何度も更新し、残高が増えていないか確認する、という話である。

融資にかぎらず、売上金の入金にかんしても資金繰りが苦しい時期はシビアになる。会社の預金残高が乏しいと増えるわけはないのだが間違ってお金が振り込まれていないかとバカな考えがよぎり、思わず更新しては変わらない残高に絶望するのである。

私も苦しい時期はいつもネットバンキングの口座の数字を眺めては、入金のチェック、支払期日までの預金残高など1日に何度も確認するような状態がしばらく続いた。

今では1日1回確認する程度だが、いつ枯渇して資金がショートするかというギリギリの状態であると商売のことより意識がいつも「お金、お金」と資金繰りを改善することで頭がいっぱいになるのだ。

そんなことでは肝心の商売がうまくいくわけもないのだが、そうした経験があるからこそ会社にとっての血液というべきお金、ひいては利益を重要視できるのである。

今思えば、このウサギのような経験が今の基盤となり、例え商売が少しだけ右肩上がりになろうとも調子には乗らず堅実に経営ができているのだと思う。

お金の苦労を知っているからこそ、商売に真剣になるし、同じ様な状況を通ってきた同志を信頼できるのだ。この厳しい冬の時代にどう向き合ったかでその会社の姿勢が決まる。その時期に他者をイジメたり、蹴落としたりと自己中な態度で切り抜けた会社はそのままの姿勢で生き残る。

そのような会社と時々出会うことがあるが、信頼関係を軽んじる態度やお金にルーズな態度は、苦しい時期に向き合わなかった姿勢を意味すると考えている。

スタートアップだろうと安定期の会社であろうと、まともな商売なら生涯を通して順風満帆な会社など存在しない。ウサギの会社においても起業時の苦労が糧になるような結末を期待したいが、100話で心折れる、というタイトルはそんな楽観的な話ではないのかもしれない。

経営の裏側は実に格好の悪いことの連続であり、経営者の涼しい顔は強がりの場合も多い


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