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(株)富川屋の "オルタナティブ観光協会" としての在り方。


最近事業の整理をしていて、こういう図を書いた。

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地域文化資源をテーマに活動することは大前提としてあり、
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【発信】地域文化資源 × クリエイティブ = 商品/コンテンツ
【体験】地域文化資源 × ガイド = ツーリズム
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と活動のベクトルを定め、地域文化資源の発展と継承に寄与する循環サイクルをまわしていくイメージだ。結果、地域文化資源に触れる人が増える。


【発信】は、これまで

・『遠野物語』をテーマにした小学生の演劇 × クリエイティブ
=クリエイター・アーティストと協力しPR。900名を動員。

・東北の郷土芸能・しし踊り × クリエイティブ
=張山しし踊り オリジナルグッズ制作。遠野まつりで一番売れた。売上は団体へ。

・遠野の馬文化と手仕事 × クリエイティブ
=2020年4月にオリジナルブランド「ノ馬」立ち上げ。

・国の重要文化的景観 / 山口集落 × クリエイティブ
=食と暮らしの本「ここから見える物語」販売。

・そしてそれを販売するプラットフォーム「TONO MADE」

などをしてきた。まだ公表せず準備しているものとしては、「お盆をテーマにした本」、「遠野産野菜のブランディング」、「遠野の文化アーカイブ」、「遠野の自然・神々から着想を受けたプロダクト」、「王道の河童をモチーフにしたプロダクト」などをテーマにした取り組みも進めている。いずれもコンテンツ化 / 商品化に向けて仕込んでいる。


遠野の様々なモチーフにはつい何かを作りたくなってしまう、創造性を掻立てるものがあり、その源泉もまったく枯れることがない。
この「(人の)創造性の産地」というか、創造的能力を引き出す力は遠野の最大の強みであり、今後も、その土地のポテンシャルを最大化させていきたい。

具体的には、自分だけでなく、もっと様々な「生み出せる人(アーティスト、クリエイター、ミュージシャン)」に遠野に触れてもらい、様々なアウトプットを世の中に発信して行ってほしいと考えている。言ってしまえばアーティスト・イン・レジデンスなんだけど、遠野が本気でそこに取り組むことで、何かこれまでと違ううねりが生み出せるような気がしてならない。


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続いて体験だ。
興味を持ってくれた人を受け入れる受け皿としての、体験。
(簡略化し受け皿と表現しているが、もちろんツアー自体が発信にもなる)


◎体験は
・2017年から20回以上開催し、述べ500名以上をガイドした「おもしろTONO学」。遠野物語の舞台をめぐってきた。だいぶ知見が貯まってきている。

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・また、『遠野物語』など地域文化をテーマにしたツーリズムに今後注力するために、「さんりく基金」から助成をいただき、今年は日英ガイドの育成と新しいツアー商品の開発を進めていく。中心で動いてくれる仲間も二人増え、観光協会とのつながりも強化できてきている今、力を入れていきたい。




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以上、現在は、【発信】と【体験】(もうちょっと整理したい)の二つのベクトルの構築をひたすらしているようなイメージで、これは来るべき未来に向けた投資。これらが機能していけば、地域文化資源の発展・継承サイクルがぐるっと回り出すと考える。



オルタナティブ観光協会。
これまでも既存の観光協会や行政(文化課、観光課)などとは情報交換や連携もしているし対立しているわけではないが、予算が縮小されて辛い行政に頼るのではなく、民間主導で動きをつくり、後からパブリックな組織からサポートを受けるような順番で進めていく。

「新築」よりも「リノベーション」の方が大変と言うように、既存組織を立て直すよりも、まずは小さくてもめざす世界観が体現できるものを作って、仲間とともにフットワーク軽く事業を進化させていきたい。


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