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【K-POPマーケティングの魔法】世界的ブームの裏に隠された’’戦略’’

こんばんは!最近暑くて半袖ライフを送っているガクセイメディアです。

今や世界中で熱狂的な人気を博しているK-POP

最近では韓国籍のメンバーだけでなく、日本国籍のメンバーも多く見られるようになりました。

私はSEVENTEENが好きなのですが、13人のメンバーのうち2人は中国籍、1人はアメリカ国籍を持っています。

カムバックの度に巻き起こる世界的な楽曲・ダンスの流行
なぜ今、K-POPアイドルはあれほどに世界中を虜にするのか。


その理由は、ファンを熱狂に導くグループ運営と、戦略的なマーケティングにあります。

そこで今回は、一ファンの立場から、K-POPがグローバルな舞台で輝くための秘策と、K-POPがもつ魅力の核心に迫っていきます^^


K-POP音楽市場の規模



現在K-POPは単なる音楽ジャンルを超え、世界的な文化現象となっています。

もともと韓国の国内音楽市場規模は約580億円で、日本が約2,600億円とされているのに対し、比較的小規模でした。

ちなみに2023年の世界音楽市場ランキングは、

1.米国 (7.2%)
2.日本 (7.6%)
3.イギリス (8.1%)
4.ドイツ (7.0%)
5.中国 (25.9%)
6.フランス (4.4%)
7.韓国
8.カナダ (12.2%)
9.ブラジル (13.4%)
10.オーストラリア (10.8%)

といった感じです。(かっこ内は売上成長率を表しています。)

これを見ると「日本強!」ってなりますよね。
そして、以外にも韓国は7位です。

早稲田大学MBAエンタメ学講師の中山淳雄さんによれば、10年前、日本はそのままアジア市場といってもいいほどの音楽大国で、50億ドルを超える市場規模を誇っていたと言います。

一方で、当時の韓国は、30分の1にも満たない1600万ドルでした。

そこから10年で日本は半分の26億ドルにまで落ち、一方韓国は5倍の5.8億ドルに急成長を遂げました。

【日本・音楽市場&音楽輸出市場】

出典:「TORJA」米国トップチャートを制したK-POP,日本音楽産業に勝機はあるのか?

ここで注目すべき点は、輸出です。

K-POPとして売り出された韓国音楽の海外市場は、ほぼ韓国国内市場と同規模の5.6億ドル、10年で34倍になっています。

海外で稼ぐボリュームで考えれば、日本の音楽市場の海外展開はK-POPの30分の1にも満たない状況だと言えるでしょう。



K-POPが人気になったルーツを辿ろう



K-POPが世界的に人気となったきっかけは、2012年のラッパーPSY(サイ)による「江南(カンナム)スタイル」の大流行にあります。

このおじさんですね。


歌詞のすべてが韓国語であるのにもかかわらず、YouTubeでのプロモーションビデオは、わずか5カ月で9億回以上再生されるという記録的な数字を叩き出しています。

この曲が発売されたのが2012年なので、意外にもまだ14年しかたっていません。韓国がいかにK-POPを世界に進出させる仕組みづくりが上手いのかがわかります。

そして、K-POP人気のルーツには、BTSの存在も挙げられるでしょう。

BTSの影響力は音楽業界に留まらず、社会的なメッセージを発信することで、若者たちに大きな影響を与えています。

2017年から現在まで、BTSとBIGHIT MUSICが商品やアルバムの収益金など「LOVE MYSELF」キャンペーンを通じて、ファンと共に「ENDviolence」に後援した基金は89億ウォン(約8億9000万円)に上ると言います。

また、BTSがあれほどまでに信頼を得ていることにはグループや会社だけでなく、個人で寄付を行っていることが関係しているでしょう。

BTSのリーダー、RMはろう学校や文化財団体、国立美術館などへ各1億ウォンを寄付しています。その他のメンバーも、動物保護団体、小児がん財団、低所得家庭、トルコ・シリア地震被害子ども緊急救助などに寄付しています。

彼らの活動が巡り巡って世界中の人を助けているんだと思うと、応援したくなる気持ちがわかります。

そして、BTSが世界的な成功を収めた後も、K-POPの勢いは衰えることなく、新たな世代のアイドルグループが次々と登場して世界中で活躍しています。


K-POPのマーケティング戦略


1.徹底したクオリティ管理


皆さんも、K-POPアーティストのMVを見ていて、

「クオリティ高くね?」と思ったことはないでしょうか?

K-POPアーティストは多様なSNSプラットフォームを活用していますが、どのプラットフォームでも、楽曲の世界観が損なわれないように一貫したプロモーションが行われています。

たとえば、YouTubeで高品質なミュージックビデオを公開しているのと同時に、Instagramではその世界観を補完するアーティストのビジュアル画を投稿。またTikTokでは縦型動画を活用し、楽曲に合わせたダンスやショートクリップが投稿されます。

その分、K-POPアイドルも多忙です。笑

新しい楽曲が発売されると、コラボ動画、Instagram用動画、TikTok用動画、Youtube用動画の撮影に加え、ライブの準備やらなんやら…
身体が何個あったら足りるんだろうかと心配しながら見ています。

プラットフォームごとに異なる特性を理解しながら、一貫した世界観のなかでコンテンツを提供することで、ファンの関心を持続的に引き付けているのですね。


2.気軽に楽しめるコンテンツ


誰もが気軽に楽しめるコンテンツの提供も、K-POPマーケティング戦略において重要な役割を果たしています。

たとえば、主要な音楽番組のどれもが放送後に出演映像をアーティストごとに切り出して、当日か翌日には公式にアップロードしてくれるので、韓国のテレビが簡単に見られない海外のファンでも、好きなK-POPアイドルが出演した音楽番組をオンタイムで見ることができます。

さらにパフォーマンス全体の映像だけではなく、各メンバーだけに一曲フォーカスした「チッケム」と呼ばれる推しカメラも同時に公開されます。

チッケムの例

チッケムは高画質・大画面で各メンバーのパフォーマンスを見ることができるので、そこで見て新たにファンになる人も多いです。

また、公式YouTubeチャンネルでは、MVがフル尺で公開されており、「ダンスプラクティス」映像やリアルバラエティといったオリジナルコンテンツが充実しています。


3.他事務所の楽曲でもフルカバー


日本では他事務所の歌手がフル尺でカバーすることはあまりないですよね。

特に、女性歌手の歌を男性歌手が、またその逆、なんてことは日本ではタブーみたいになっています。

しかし、韓国の場合は自身の実力を見せる目的で他の歌手のカバーをしていることがよくあります。

最近で言うと、HYBEから出た新人第5世代アイドル、ILLITの「Magnetic」のコラボダンス動画に、THEBOYS,TXT,TWS,RIIZEといった男性アイドルが出演していました。

もちろんカバーダンスは一般の人たちの間でも楽しまれ、YouTubeで「cover dance」と検索すれば、その結果の多くがK-POPのカバーダンスで埋まるほどです。

これには、権利の保護を最優先に厳しくブロックするよりも、「フリーミアム」の考え方で、あえて楽曲やMVそれ自体をプロモーション素材とみなすことで広く解禁し、後々の二次展開で利益を結果的に回収するという経営判断が深くかかわっています。

その結果、YouTube上だけでも多くの派生コンテンツを楽しむことができます。

他にもInstagramやX、TikTokといったSNSでも毎日写真やメッセージがアクティブに更新されている為、お金を払わずしてそのグループのコンテンツを山ほど視聴できる環境が整っているのです。


4.ファンが盛り上げる文化


海外ファンにとって大きな障壁となるのが「言語」の問題。
韓国語がわからないファンにとっては翻訳の手間がかかりかす。

そこでK-POPは、MV公開と同時に多言語で公式字幕をつけ、XやInstagramで他言語を併記していることで言語の壁を取り払っています。

ダウンロード数1億を突破している動画配信サービス「V LIVE」では、公式がつけた字幕、自動翻訳字幕のほか、「ファンサブ(=ファン字幕)」が認められています。

ファンサブとは、“ファンがつけた字幕”を意味します。
ファンによる拡散が相まって、V LIVEは海外ユーザーにも広まり、今では利用者の85%が海外ユーザーが占めています。V LIVE恐るべし。

また、K-POPの成功において、「ファンダム」の存在は非常に重要な役割を果たしていると言えます。

ファンダムとは、特定のアーティストやグループの熱狂的なファンの集団を指しますが、彼らがもつ影響力は、ただのファンという枠には収まらないほど非常に大きいです。

ファンダムは単にアーティストを応援するだけでなく、彼らの音楽や文化を広めていく重要な役割を担っています。
ファン自身も、その影響力と責任を自覚しており、SNSやオンラインコミュニティを通じてアーティストのプロモーションや支持を行っているのです。

またK-POPの特徴として、視聴者参加型オーディションが多く行われています。これにより、ファンは自分たちが支持するアーティストやグループを「育てる」意識を強く持っており、メンバーの成長や成功に深く関わっています。


5.多言語しゃべれちゃう


これはグループにもよると思いますが、多くのK-POPアイドルが多言語を話せます。しかも、、うまい!

日本人メンバーが全くいないグループでも、日本のライブやV LIVE、日本語歌詞の歌を歌うため、日本語の先生に習っているようです。

また、アメリカ国籍を持っているメンバーがグループにいると、米国などでライブをするときはそのメンバーが中心となって英語を話します。


最後に

今回は、「K-POPから学ぶマーケティング戦略」についてご紹介しました。

本来であれば、ここで占めの言葉といったところでしょうが、我もK-POPファンの身。ここで終わるわけにはいかぬ。
そこで、ちょっとだけ、K-POPについて語らせてください!

【SEVENTEENについて】

セブンティーンと言っていますが、メンバーは13人です。

これはメンバー13人+ボーカルチーム(5人)+ダンスチーム(4人)+ヒップホップチーム(4人)+すべてのチームが一つになる、という意味で、

=13+1+1+1+1
=17          です。(…算数みたいになっちゃった)

セブチは歌に特化した人、ダンスに特化した人、ラップがうまい人に分かれて3つのチームがあります。

作詞作曲はボカチのウジ君が手掛けていて、ダンスやラップも自分たちで考える、いわゆる自主制作グループです。


今や世界中で爆発的な人気を誇るK-POP

マーケティング戦略について考えながらK-POPを見ていると勉強になることも多く、見習いたい点がたくさんありました。

そして、セブチに興味を持ってもらえたらさらに嬉しいです!(へへっ)

それでは!次回もお楽しみに^^



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