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踊ってみたの勘所:ISO感度

ノイズと明るさのせめぎあい、それが感度調整。

どうもスーです。いつもお世話になってます。前回に引き続き、初心者向けカメラ設定シリーズとして、カメラで調整する項目についてお話したいと思います。2回目は、ISO感度についてお話します。

光の量が少なくても同じ明るさにできる、それがISO感度調整

そもそも、ISO感度というものは、一体何なのでしょうか。

詳しくは上記のWikipediaでも読んでいただいて、ここではざっくりとしたISO感度の概念をお伝えします。

デジタルカメラにおけるISO感度調整というのは、レンズから入ってきた光を写真や動画として記録するにあたって、どれぐらい信号を増幅して記録するか、を調整することを指します。

ISOの数値の意味とは

例えば、カメラの設定をISO100にした際に、適切な明るさで画像が記録されたとします。暫く経つと夕暮れになり、光の量が半分になったとします。しかし同じ明るさで撮影をしたい。このときに調節するのがISO感度設定です。

ISO感度の数値を2倍にすると、光が2倍当たったのと同じ明るさで画像を記録します。そのため、光の量が半分になった場合は、ISO200に設定をすれば、ISO100の時と同じ明るさで画像を記録することができるわけです。更に半分の明るさになればISO400、またまた半分の明るさになればISO800にすればいい、といった具合です。フィルムカメラの時代は、フィルムそのものを交換していたようですが、デジタルカメラになった現在は電気的に増幅しているため、数値をイジるだけで調整できるようになりました。便利ですね!

ISO感度を上げると何が起きるのか

ざっくりといえば「ノイズが乗ります。」これは信号を電気的に増幅しているため、実際にそこにどんな物があるのか、何色であるかという情報が欠落していからで、「こんな感じかな?」とカメラが想像している為に起きていると考えてください。

とは、光の量が半分になったぐらいならある程度想像つくのか、ノイズは乗らないです。ノイズが乗り始めるのは、ISOが1600とか、桁が代わったぐらいから(2021年現在では)怪しくなってくる、とお考えください。

【いりぽん】惑星ループ【オリジナル振付】.mp4マルチカメラ.00_01_00_00.静止画002

こちらは、Panasonic LUMIX GH5で撮影した、【くつしたちゃん】 惑星ループ【踊ってみた】なのですが、ISO1600で撮影をしています。実はこの場所、後ろにあまり下がれない場所な為、広角レンズ(35mm換算24mm)で撮影しており、レンズが暗かった(F2.8)結果、ISO1600で盛大にノイズが乗ってしまったというわけなのです。(実際には後述のノイズ処理を実施した結果、ノイズは除去されています。)

そのため、撮影にあたって最も必要なことは、「なるだけ低感度で撮れるようにする」と「カメラの性能をよく知る」いう事になります。

あなたのカメラはISOいくつまで?許容できるISO感度

なるだけ低感度で撮れるようにするのが最も大事な点ですが、一体どれぐらいまでISO感度として許容できるのか。人それぞれとは思いますが、世界には「許容できるカメラのISO感度数値を調べてくれる素敵なサイト」というものが存在します。それがDxOMarkです。

英語のサイトですが、世界のカメラメーカーのカメラを用意して、実際に測った結果を表示してくれる便利なところなので、頑張って自分のカメラを見つけてみてください。今回は私の使ったカメラの例を表示します。

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順に、先程の動画を撮影したLUMIX GH5、2019年に導入したLUMIX S1、そして2020年11月に導入したLUMIX S5の比較を並べてみました。

ここで見ていただきたいのは、Sport(Low-Light ISO)の数値です。こちらの数値以上ISO感度を上げると、画が荒れるよ、と教えてくれる数値です。GH5が807、S1が3333、S5が2697となっています。

実際に先程の動画はISO1600でしたので、画が荒れて当然というわけですね。一方で、S1やS5はISO感度を2000以上に上げても、あまりノイズが乗らないということがわかります。

また、カメラによっては、デュアルネイティブISOという技術の入ったものも存在します。

高感度側で信号を増幅するアンプを高感度専用のものに切り替えることで、ノイズを低減することができるようですね。

なお、DxOMarkのこの数値は写真を撮った場合の数値である為、動画の場合は異なる場合があります。特にLog撮影を実施する場合などは、この数値以上に高感度撮影を行ってもノイズが乗らない場合もあります。例えばLUMIX S1/S5にもこのデュアルネイティブISOが搭載されており、V-Logのピクチャープロファイルで撮影した場合、高感度側のアンプにはISO4000で切り替わります、つまり夜はISO4000で撮影すると一番ノイズ少ない!

なぜ、Log撮影すると感度が変わるのか、においては話すと長くなりますので、気になる方はsumizoonさんの以下の記事を読まれることをオススメします。


ノイズが乗ってしまったらどうするか

とはいえ、撮影できる条件が厳しかった場合、どうしてもノイズが発生します。このノイズはどうしたら良いのか。

ノイズ除去をするといい。

世の中にはノイズを除去してくれるアプリが存在します。例えば以下のアプリが有名です。

こちらのプラグインは、編集アプリ(DavinciやPremiere、FinalCutPro)にプラグインとしてインストールすることで動作するものですが、なかなかどうしてキレイにノイズが除去できます。

先程の動画も、NeatVideoのチカラでノイズがキレイに除去されております。(この当時はバージョン4だったのですが、現行のバージョン5では、さらにノイズ除去性能が高められております!ありがとうございます!)

まとめますと、ISO感度を調整するにあたっては

・なるだけ低感度で撮れるようにしたい。

・このカメラのノイズの乗らないISO感度を確認しておく

という点に注意する必要がありますので、皆様のお手持ちのカメラではどれぐらいまで感度をあげられるのか、是非確認してみてください。

それでは。

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