見出し画像

私と光栄ゲームパラダイス(20)最終回

1993年に創刊された、歴史とゲームの投稿本『光栄ゲームパラダイス』。その意思を継いだ『歴史パラダイス』、ステップアップして月刊誌になった『月刊DaGama』、そして『歴史ファンワールド』。

6年続いたシリーズも、1999年3月に発売の『歴史ファンワールド』6巻を最期に、その役目を終え、永き眠りにつくのだった。

ありがとう、ありがとう、僕らはあなたの事をきっと忘れない。

…って、いや、ちょっと待てい。

あまりに急すぎるやないかい!

なんなら、創刊6周年をお祝いする投稿を送って採用されたばかりだぞ。

(よりによって、このイラストが載った回で休刊とは…)

休刊の報せが載ったのは、まさにその休刊を迎える事になった6巻の巻末だったから、心の準備なんざこれぽっちもできてやしねえ。

6年続けて来て、ようやく読者や編集部の方々に対して媚びた作品も描けるようになって来たのに!(やめとけ)

(本当に突然の報せで、なんなら9割位読み進めて初めて気付いた)

まあ、ここで抗った所でなんにも好転しない。もはや思考停止を通り越して、魂が体から半分はみ出した状態で、どうにもならない。ガックリ落ち込んだり、今後どうするかは後日ゆっくりやるとして、誌面を隅々まで読み尽くし、最終号ならではのいろいろを楽しむ事にした。あはは。

やはり気になったのはポイントランキング。

『ゲーパラ』『歴パラ』『DaGama』、そして『歴ファン』と、それぞれのランキングは毎号載っていたけど、4誌またがった通算ポイントは未掲載。ラストだからか、(友の会会員だけだが)これも掲載された。

(歴史ファンワールドのポイントランキング最終結果)
(2ページに渡る猛者の山の中で、上位に食い込めてたのはとても嬉しい)
(友の会会員は4誌の通算ポイントが掲載された)

私の4誌通算のポイントは177ポイントで、全投稿者の中で6位だった。投稿や作画の門外感が、コピー用紙にボールペンで挑み始めた結果、6年間でここまで駆け上がる事ができました。感謝。

現在ではベストセラー&アニメ化&映画化と八面六臂のあの漫画家様にも、ポイント数では勝っているのだ。わはは。(途中でプロになられて投稿が減っただけです笑)

そして、待ってました!のポイントの商品交換タイム。

1ポイント100円換算で、光栄(現コーエーテクモ)の製品と定価交換できるのだ!177ポイントだと17,700円!30年続くデフレの現在の日本では考えられない大盤振る舞い!

悩んだ末に、信長の野望のサントラ2点と、プレステの『毛利元就〜誓いの三矢』『三國志孔明伝』をハガキに書いて投函。後日郵送で送られて来た。

(膨大な数のポイント交換景品リスト。ゲーム、CD、書籍など同社の製品ならほとんど交換可能)

…というわけで。

6年に渡り世間の一部をざわつかせた、『光栄ゲームパラダイス』から始まった光栄の投稿本シリーズはここに幕を下ろす事になった。

行き場を失った投稿者達は、プロになったり、自分でホームページを作ったり、残党同士でサークルを作ったり、同人誌的な立ち位置の投稿本を各々で刊行したりと、それぞれの道を歩み始める事となる。

まだSNSがなくブログが出始めの頃だったので、チャットや掲示板での交流も盛んだったり。

私はというと、ペンネームをドン•ガ馬超に戻して、自分のホームページGABACHOP(ガ馬超府)を立ち上げ、イラストや4コマを載せたり、ゲームブック風のアドベンチャーゲームや、過去に没になった封神演義人物辞典を載せたりして、細々と自分なりの創作活動を続けたが、やがてSNSの波に飲まれフェードアウトして、今に至る。

思えば、自宅に半ば引きこもり、投稿ばかりの毎日だった。人生の目標というわけでもなく、その場その時の楽しさだけを追い続けていた。それは後の人生に於いて、決して生産的な利益をもたらす事はなかった。

それどころか、当時人間的な未熟さで色んな方々にご迷惑をおかけした事に、後年はたと気付き、青ざめ、反省と赤面に苛まされる事も少なくなかった、というかむしろ現在進行形だ。(関係各位においては、本当にすいませんでした)

それでも、30年経った今こうして恥ずかしげもなく(いや、恥ずかしいです。創刊30周年じゃなかったら絶対やってません笑)独り語りを綴ってしまうくらいには、幸せな思い出だったには違いなく。

6年間、脇目も降らずに費やした情熱の残骸は、30年経った今も胸の奥で優しく輝き、我が道をぼんやりと照らしてくれている。

(終わり)


※以上で、『光栄ゲームパラダイス』創刊30周年の記念とお祝いに綴り始めた、『私と光栄ゲームパラダイス』全20話は打ち止めです。全部読んでくださった方も、この話だけ読んでくださった方も、ろくに読まずにご好意だけで「スキ」を押してくださった方も(やめとけ)、お付き合いの程、心からありがとうございました。

文才のなさ故に載せきれなかったエピソードや、こぼれ話などをまとめて、あと少しだけ、後日更新するかもしれません。独り語りや素人イラストの陳列罪については変わりありませんので、オススメはしませんが、良ければ読んでやってくださいませ。


(歴ファン4巻表紙は封神演義。作画は勿論漫画家の北崎拓先生)
(信長の野望のネットゲームの特報。ゲーパラの頃は文字だけのパソコン通信が主流だったけど、時代の移り変わりは早いものです)
(もう普通に古いペンネームを自分で書いちゃってる。隠れる気なし笑)
(歴ファン5巻表紙は曹操と関羽)
(歴ファン最終巻は、2巻表紙のセルフオマージュ)
(友の会会員になったら自己紹介を投稿する方が多かったので、自分も。今見ると恥ずかしげもなく偉そうな事書いててムカつく笑)
(ついにしおざき先生から「すごいぞ」いただきました。ありがたや)
(その後、自分でホームページを立ち上げ、最初で最後の同人誌も刊行。その辺りのお話はまた後日)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?