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【ドル円上昇は終わりか/株は堅調を想定】2024年vol.18 4月29日週振り返りと5月6日週見通し

今週はGWにも関わらず、大変忙しい週になりました。

為替介入による円買い、FOMC雇用統計による米金利によって、ドル円の下落値幅は8円強となりました。個人的にはまだよい買い局面でないと想定していますので、そちらも今回お伝えしたいです。

米国株は多くの企業決算もこなし、GAFAMは悪くない結果だったと思います。フォロースルーデイーは達成せずとも、米金利安も伴い良い傾向にあります。ただしコスト面で少し懸念が残るので、まだ安堵して良い場面でないことは頭に入れといていいでしょう。

来週はイベントが少なく小休憩となりますが、その間に次の展開を考えておくことは有意義だと思いますので、現状の整理と今後の見通しについて、参考になればと思います。

ところで、GW中に少し時間がありましたので、こちらの記事を執筆しました。ファンダメンタルズを学び始めて、少し慣れてきた方にピッタリな内容かと思います。初心者と中級者の間くらいでしょうか。初心者にも読んでいただきたいですが、知らないことが多く少し辛いかもしれないので、何度も読んで少しずつ落とし込んでいただければと思います。経済動向において重要な金利と株の相関から、テクニカルや市場心理についても解説しています。株式投資の個別銘柄を買うタイミングにも応用できると思いますので、よければご覧ください。



<自己紹介>
お世話になります。
FXファンダリストのグースGOOSEと申します。

ファンダメンタルズを用いて
相場分析をしている為替・株トレーダーです。

ファンダメンタルズを扱っており、
金利動向には注視していますので、
マクロ経済的な観点で株式投資の参考にもなれば幸いです。

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↓ #026 ファンダ編『日銀の利上げについて』①


相場には流れもありますので、
先週振り返りもご参考ください。



米国経済


FOMC

5月1日FOMCでは、米国債縮小ペースを6月から600億⇒250億にすると緩和スタンスを取り、市場予想300億だったのでポジティブとなりました。しかしインフレ退治には難色を示し、”利下げの確信を得るにはもう少し時間がかかる見通し”と少しタカ的スタンスをとったものの、追加利上げの可能性はないと可能な限りのハト発言もしました。

パウエル議長の発言からは大きなヒントは無いですが、引き締め状態を少しずつ緩和していく方針には間違いなく、金利をこれ以上引き上げることもしないでしょう。しかし利下げには慎重であり、労働市場とインフレどちらにも注視していくとしています。インフレ率>労働市場という重要度ではありますが、今回の会見からは労働市場にも顕著な停滞があれば利下げの可能性も示唆し、これ以上の痛み分けは必要ないとの意思を感じました。

要するに、インフレ目標2%にコミットし、インフレ率さえ下がれば利下げは可能だが、現在の抑制的な状態が続くことより労働市場も監視はする。ただし3月ドットチャート示された年内3回の利下げは難しそうです。

総じて今回FOMCでのパウエル氏の発言は中立だと考えています。


雇用統計

失業率は3.9%(予想3.8%)、非農業部門雇用者数17.5万人(予想23.8万人)とどちらも予想を下振れ、これまでよりも雇用は悪い水準となりました。

そして平均時給は3.9%(予想4.0%)と4%を切る結果となりました。

総じて”悪い”結果となりましたが、今の悪い結果は良い結果であり、利下げの一助となるデータです。ただし単月のみ、しかも雇用データでの楽観的すぎる判断は難しいので、今後のインフレデータに注目です。


その他米経済指標


・1Q雇用コスト指数 1.2%(予想0.9%)
・ADP非農業部門雇用者数19.2万人(予想17.9万人)、給与は正社員は5%と横ばいで、転職者は3月の10.1%から9.3%に減少。
・PMIは51.9→50.0(予想49.9)
・JOLTは881.3万人→848.8万人(予想868万人)
・ISM製造雇用47.4→48.6(予想48.2)
・ISM製造コスト55.8→60.9(予想55.5)
・ISM非製造雇用51.4→49.4(予想52.0)
・ISM非製造コスト53.4→59.2(予想55.0)

全体的に雇用は弱いが、雇用コストや製造コストが上振れています。市場的には逆がいいのですが、インフレ懸念されている状況において、まだまだ安堵できない流れです。




米金利


今週の米金利は10年債4.65%→4.5%、2年債5.0%→4.8%と金利安となりました。ここまで米金利が低下幅は今年で一番であり、これまでの金利高意識が金利安へ向かおうとしているサインかと思います。イベントと米金利の推移に当てはめてみました。

多くのイベントをこなして10年債は1.5%低下しましたが、大きな要因はFOMCでのパウエル発言雇用統計にあると考察しています。

ただし今週のボウマン氏(FRB理事)やグルーズビー(シカゴ総裁)の発言にもあったように、利下げは年内1回程度とタカ発言も出てきており、インフレ次第では再利上げも検討とFRB内でも別路線があるように思えますので、少し警戒はしておくべきでしょう。

10年債や2年債の米金利と政策金利見通しのギャップは多少埋まり、もう一段下はあり得ますが、米金利安も一旦は落ちつく水準まで来ているかと思います。短期的な視点ですが、2年債は4.55%、10年債は4.35%あたりを下限として想定しています。



米国株


米国株は火曜日に大きく下落した日があったものの、FOMCや雇用統計をポジティブに通過した結果、今週はダウ30は1.14%、ナスダックは1.43%上昇しました。今週はフォロースルーデー期待もありましたが、出来高が前日を超えることができませんでしたので、FTD未達です(出来高前日比とほぼ同値)。出来高こそ伴わなかったものの、金曜日はダウ30は1.18%、ナスダックは1.99%の上昇しています。現在株式相場においては、QT緩和や金利高織り込み、決算結果の好調と、ポジティブな材料が揃っています。

また、テクニカル面でもネックラインを抜けており、高安値を半値以上戻し、下降トレンドの高値切り下げも回避できています。ここから押し目つけて再度上昇して高安値を切り上げていけば安心です。

しかし、経済コスト面ではまだインフレ懸念が残るので、上昇傾向であるものの、気持ちよく買われにくい日もあるかと想定します。来週ミシガンがポジティブ材料となるか、再来週のCPIはかなり注目されるでしょう。



日本経済


今週は為替介入で持ち切りでした。神田財務官(神田暴威)のこの顔は印象に残りましたね。為替介入を上手く使い、ドル円を最大8円以上も下落させました。

ドル円の目立った動きは5か所あります。②③④はタイミングや値幅からしても為替介入があったとして間違いないでしょう。為替介入の1回の値幅は5円程度です。

私は①の朝方の急騰も不自然に思えます。時間帯が朝と薄い時間にしても、160円まで2円も上げるのは相当な額で相場が動かされています。財務省がここまで投機的に動かしていたらすごいなと思います。

➄は米金利安の影響もあるかと思いますが、押し目もほとんどなくじりじりと円が買われるのは今の相関では不自然でしたので、”ステルス介入”を疑うほどです。実際にはFOMC後の米金利高織り込みや為替介入による上値に蓋をされたこと、”レパトリ減税”による円買い観測などから、中期的な目線での円売りのポジション解消も考えられます。

レパトリ減税とは、海外で稼いだ外貨を自国に還流させる際、その金額に課される法人税の税率を下げるなどして、国が減税する措置のことです。SNSでは円高のための措置として取り上げられていますが、円高は二の次であり、このタイミングで行ったことの意味の1つに、円高を考慮しているくらいでしょう。一番の目的は、緩和的状況による円安によって輸出を促し、その利益を国内に還流させ、国内設備投資や賃上げに寄与し、日本のインフレを底上げさせることです。

今後米金利は一方的に下落する見込みはないものの、米金利は高止まりor金利安となるでしょう。また、日本の継続的なインフレにより年に1.2回の利上げが想定されます。根本的に円安トレンドが変わることは無いですが、金利差縮小を考慮すると円安圧力は薄まります。今後も日本は、継続的な緩和状況や輸出入バランス、インバウンド、インフレ、レパトリ減税策などから、安定的な円安とインフレを想定していると思われます。

これを受けて日本経済は世界経済の不景気を受けない限りは安定的に成長できることが想定され、日本株も堅調に上昇できると思います。

日本株は米国と比べて上昇率が悪いですが、これは為替介入によるアルゴリズム的な円高→日本株安の影響を受けています。日経は年初来15%上昇中、ダウ30は3%、ナスダックは約8%上昇とパフォーマンスがよいです。円安による相関でも買われていましたので、円高になると少し上昇率は悪くなりますが、今後は米国株の上昇に合わせて上昇していくと思うので、ドル円下げ止まると気持ちよく上げていくと思われます。




ドル円


ドル円は、為替介入と米金利安によって、一時151.800まで下落し、153円付近まで戻していますが、今の安値151.800が堅いとは想定していません。中期的にドル円を保有するなら、130円台と想定していますので、今は短期テクニカルでドル円買い売りもする予定です。

ただし来週に当たっては材料が少なく、目立った動きはないと思いますので、想定値幅は150.000-155.000円です。雇用統計を受けて、月曜(アジアオープン)や火曜(日本連休明け)の上下には注意です。



ユーロドル


ユーロドルは米金利安に合わせて上昇してきましたが、今後はアメリカだけでなく、欧州も利下げに踏み切ります。経済状況も米>欧州なので、中期的にはユーロドル安を想定しています。

短期的には目立った動きはなく、レンジを想定していますので、赤いチャネルの上の1.08500付近での売りを検討しています。米金利安と株高によっては、1.1000までの上昇も想定できますので、まずは短期で1.08500売り狙い、伸ばせるポジションか精査していきます。



5月6日週の見通し


5月6日週は、”小休憩”となる想定です。

ミシガンインフレが多少注目される程度で目立った動きはないように思えます。米国債の入札があり、需要が高まると金利安ドル安になる場面もあるかもしれません。

FOMC終え、多くのFRBメンバーの発言が控えていますので、その都度米金利が反応すると思いますが、短期的な小幅な動きになるでしょう。

まだまだ日米ともに企業決算を控えており、今週は小売業も多いので、今後の消費動向見通しの参考になるかもしれません。株は堅調な推移を期待しています。

<主なイベント>
※5月6日 日・英休場
・5月8日(水) 2時 3年米国債入札
・5月8日(木) 2時 10年米国債入札
・5月9日(木) 20時 BOE金融政策発表
・5月10日(金) 2時 30年米国債入札
・5月10日(金) 23時 ミシガンインフレ期待

5月7日はGW明けで仕事はリハビリ感覚な人もいるでしょうし、サービス業の方々はGWは大変お疲れさまです。仕事にも休みにも感謝し、日々精進を心がけたいものです。今回もご精読いただき、ありがとうございました。


今回もご精読頂き
誠に有難う御座いました😄

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