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京都のフレンチシェフがこだわりのレシピを届ける、手作り冷凍スープ事業紹介

健康志向が高まる中、市販スープの市場は拡大を続けています。
栄養価が高く、手軽に利用できる料理として欠かせないスープ。最近では創作スープの専門店や「食べる」スープなど、様々な市販のスープが登場し、需要も高まっています。
今回は、京都市スタートアップ支援2号ファンドの投資先である「CHANTMEAL」の冷凍スープ事業のご紹介です。フレンチシェフであり代表の前川氏に想いのつまった冷凍スープへの挑戦について伺いました。


CHANTMEALの事業紹介

京都・祇園で 2004 年よりフレンチレストランを営むオーナーシェフ、前川氏と共同代表の押尾氏によって、2020 年コロナ禍を機に立ち上げられた冷凍クラフトスープの製造・販売を行う企業です。「美味しくて、身体に良くて、 自分の子供に食べさせたくなるようなものを」というコンセプトのもと、第一次産業の生産者とのつながりを活かして厳選した安心安全な食材をふんだんに使い、ひとつひとつこだわりを持って作られています。全国の百貨店などを中心に取り扱いが増えています。

―冷凍スープを始めたきっかけ

2004年自身のレストランを開業したのですが、そのときからスープを自分の得意にしよう、レストランの売りにしようと思っていました。当時フレンチでは珍しかった和風と洋風とを組み合わせてアレンジしたスープは自身のレストランの強みであり、ずっと出汁に重きを置いたスープづくりをしていました。そのときからいつかスープを販売する事業をしたいと考えていました。

コロナ禍で一念発起
コロナ禍になって、自身のレストランがストップした際に、以前から考えていた事業をするなら今だと思い、元々お客様としてレストランに来てくれていた押尾さん(現:同社共同代表)に相談しました。彼も快諾し、ぜひやりましょうと。コロナ禍で外に出ていくことが難しくなったときに、頑張っているお母さんやその子供たちに食べてもらいたい、こだわりのスープを届けたいという思いで始めました。

―CHANTMEALのスープのこだわり

やはり「味」は一番こだわっています。素材や食材にももちろん気を遣って作っていますが、お客様が最後に求めるものはやはり味だと思っています。
最近ではよく、健康志向などの需要の高まりからヘルシー路線のものや、カロリーOFFなどの商品をよく見るようになりましたが、そうするとやはり制限が出てくるため味が少し変わってきてしまう。なので自分たちはそこではなく、しっかりと本格的に味にこだわってやっていこうと思っています。シェフであるということがこの事業の強みであるので、第一に「味」。
味にとことんこだわり、そのうえでヘルシー要素なども複合的に考えて作るようにしています。

伝統を守り、かつ新しいスープをつくっていきたい
シェフなので、いつも素材をみて毎日レシピについて考えています。人と同じことはしたくない、していてはだめだと思いますし、かといって伝統もしっかり重んじていきたい。その中でお客様にワクワクしてもらえるような、他のスープ業者にはないメニューを心がけて作っています。これは他にはない、我々の強みだと思っています。

―注文が増えてきても、手作りをする理由

当初は営業もしたことがなく、何もわからず試行錯誤している中で、多くの人から助けていただき、ありがたいことに少しずつ注文もいただけるようになりました。そこでOEMを検討する話もあったのですが、それでは自分たちが求めるクオリティが出せない。
やはりOEMでは細かい要求への対応は難しく、特に大事にしていた具材の大きさ‘ゴロゴロ‘という部分は対応ができないとのことでした。そうなると我々としてこだわりであり強みの「手作りの味」の部分を出すことができません。そこで押尾さんと考え、この「手作り」を事業の強みとして生かそうと、OEMを諦めました。具材にはしっかりこだわってつくりたいので、現在もすべて手作りで行っています。

京都の「おかあちゃん」たちのパワー
また、その「手作り」をする上で重要な欠かせない存在が、工場で働いてくれている京都のおかあちゃん達です。
最初は自分が作ったスープを冷凍したら、そのまま美味しいものを届けられると思っていました。が、もちろんそんな甘くはなく、冷凍したら味が変わってしまい、本来届けたい味にするまでがとても大変です。

最初は工場も設備も人員も何もなかったので、自身の母親や地元のお母さん、料理人仲間のお母さんたちに手伝ってもらっていました。笑 
これがとてもよかった経験で、「おかあちゃん」たちは経験豊富でアドバイスが抜群に的確です。
そして今も工場で働いてくれている方々は重要な戦力で、「手作りの味」をしっかり届けるために働いてくれている経験豊富な「おかあちゃん」たち失くしてこの事業は成り立ちません。

ーFVCから投資を受けた理由

少しずつスープの取り扱いが増えてきたところで、当時の京都中央信用金庫さんの支店担当の方から、現在の出資いただいたファンドを担当している部署の担当の方の目にたまたま留まり、ご縁を頂きました。

クラフトスープを使って「地方創生」に貢献したい
我々の今後の事業展望も、今あるこの小さい工場をベースとして、地方に展開していきたいと思っています。
地域ごとの特産物を使ったスープを提供し、クラフトスープブランドを展開していきたいと思っている。クラフトスープを使って「地方創生」に貢献していきたいです。
そのことから、全国の地域金融機関と運営している地方創生ファンドに魅力を感じ、京都の地元の企業を応援してくれるファンドから投資を決めました。資金面だけでなく、色々な紹介を受けることができて、さらに道が広がったと感じています。

新製品紹介「お餅屋さんのおぜんざい」

CHANTMEALは、10月より新たに新製品を発売しています!

丹波産大納言小豆を使用し、お餅が2個入ったおぜんざい。お餅とあんこ好きの方におすすめです!

お餅のおいしさと絶妙な甘さが絶品の新商品です。人気商品のお雑煮でもお馴染みの鳴海餅本店のお餅を使用したコラボ商品第2弾となっています!
10月11日の発売以降、多くの好評を得ており、人気商品となっているとのことですので、秋も深まってきたこの季節にほっとあたたまるおぜんざい、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

CHANTMEALは、京都市スタートアップ支援2号ファンドで支援しています。先夏に行った関係者の試食会の内容もUPしていますので、よかったらご覧ください!